ハーバードビジネスレビューより「決して自動化されるべきではない顧客サービスとは?」

こんにちは、本日はハーバードビジネスレビューの記事からです。
人間とテクノロジーどちらも必要だという立場で論理を展開しています。
「テクノロジーで人の仕事がなくなる?」と言われている今日においてこのような記事は大変興味深いのではないでしょうか。
元記事は以下です。

では、以下まとめです。

進むサービスの自動化

カリフォルニア州サンタクララでは、ホテルのフロアプランをナビゲートし、エレベーターと電話システムとデジタルで対話してタオルと飲み物をゲストに提供できるルームサービスロボットが設計されています。シリコンバレーのさまざまな新興企業が、ピザを作り、サラダを作り、芸術的なビストロサンドイッチを組み立てるロボットを展開しています。
日本ではペッパーがあらゆるサービスのスキルを磨いて来ました。

これらの自動化などを使用する管理者は、利便性の向上、および顧客が自分の体験をより詳細に制御できるようにすることで、顧客満足度が上がることをメリットとして挙げています。また 、人件費やコスト削減もできると言っています。

サービスの自動化をするべきでない部分

人間は本質的に社会的な生き物であり、お互いに関わりあうことで感情的な価値を獲得します。ある調査で、銀行の顧客がATMの利用を増やし、窓口の利用を減らすと、銀行に対する全体的な満足度が低下することを発見しました。これには3つの理由があると考えられます。

1.サービスは技術と違い感情を表せる
仮に機械に声のトーンや顔の表情を読み、答えを返すとしても、人はテクノロジーが「察する」ということ不安を感じ、この目的でテクノロジーが展開されると、不安を与える結果として結果になる可能性があります。
たとえば、死亡関連の保険金請求を解決するためにMetLifeに電話をかけると、IVRシステムを通じて、デジタルのお悔やみを言われます。
共感を自動化することは、人間の従業員に遺族を慰めるよりも確かに安価ですが、トレードオフとして不誠実さを感じさせてしまいます。ペッパーの葬儀の担当をする( 人間は2,200ドルに対し350ドルの費用で済む)に対する人々の反応が悪かったことも納得できます

2.私たちは、人間が自分たちの問題を解決してくれることを望んでいる
多くの点で、技術の能力と計算能力は私たち自身をはるかに上回ります。Googleは、さまざまなクエリへの回答の頼みの綱となっています。機械学習により、オンラインで表示される広告、Amazon注文の発送元のフルフィルメントセンター、Netflixが推奨する映画が決まります。そして、調査によると、デジタルチャネルを介して情報を検索することは非常にうれしいことです。
それでも、サービスの問題に対する創造的な解決策を探しているとき、私たちはまだ人間を頼りたがります。
我々が困ったり、情報に曖昧さがあったり、あるいは我々が購入するかどうか相談したい時、依然として我々は人間を頼ります。

3.従業員の仕事量が少ないということは、顧客の仕事量が増えることを意味する
面倒な詐欺防止対策を行いながらセルフレジを導入することは、訓練された従業員がレジをやるよりも実際には困難です。
Amazon Goのようなテクノロジーの進歩により、顧客の役割は客観的には容易になりますが、自動化されたソリューションは、会社が私たちに対して少ない労力しか費やしていないような印象を与えるため、私たちは何に対してお金を払っているのか疑問に思うようになるかもしれません。

自動化すべき場所もある

上で見て来たように自動化によるデメリットは確かにあります。では、なるべく自動化しない方が良いのかというとそうではありません。以下成功例もあげます。

1.人間のつながりを促進しながら、トランザクションの相互作用を自動化
顧客にUberまたはLyftを呼ぶ等のモバイルデバイスから、トランザクションをより簡単かつ迅速に実行できるようにすることで、サービスの品質が向上します。ただし、企業はデジタルトランザクションで顧客を取り残すべきではありません。彼らが助けを必要とするとき、十分な情報を持つ人間へすぐに相談できるようにするべきです。
Amazon Goストアにはキャッシャーはありませんが、サポートや専門知識を提供できる人がたくさんいます。人へのピボットを簡単にすることで、顧客と企業は、自動化サービスの利便性と効率性を感じながら、顧客がサポートされていると実感できます。
正しく設計されていれば、自動化されたインタラクションは、それらを侵食するのではなく、満足と忠誠心を改善するはずです。

2.邪魔にならずに従業員をサポートする
顧客の価値を創造する従業員の努力をサポートするテクノロジーを作成する機会は多いです。重要なのは、いかに人間のつながりを損なわないようにテクノロジーを設計するかです。
ある急速に成長しているコーヒーチェーンのリーダーは自動化されたPOSシステムの導入を遅らせました。なぜなら既存のソリューションはまだ顧客とのつながりを邪魔してしまうと判断したからです。
画面上の注文を確認したり、注文入力キーの正しい組み合わせを必死に探したりするために、顧客とアイコンタクトをとれなくなります。これはまるで夕食の席でiPhoneを引き出すのと同じくらいやりとりの邪魔ではないでしょうか。
ソリューションが適切に設計されていれば、従業員がストレスや不安を感じることなく快適に優れた環境を作り上げ、コニュニケーションを妨げないようにするできるはずです。

3.顧客と従業員のエンゲージメントを強化 
顧客と従業員がお互いに見える場合、サービスはより効率的で満足のいくものになります。顧客と従業員の間のギャップを増やすのではなく、テクノロジーを使用して接続を強化できます。たとえば、Dominoでピザを注文した顧客は、DominoのPizza Trackerを使用して、従業員が行っている作業を「見る」ことができます。顧客は、感謝を表すために仕事をしている従業員に事前に指定されたメッセージを送り返すこともできます。これはまさにwin winです。

4.人がやりたくない方法で顧客にアプローチしない
もし人によって実行されたときに迷惑と見なされるアクションならば、テクノロジーによって実行するべきではないかもしれません。
この単純な原則を適用することで、管理者はテクノロジーによる多くの常識的な迷惑行為を回避できます。
顧客の時間は貴重なので、迷惑なテキストやメールで顧客を押しつぶさないでください。自動ダイヤラーを解き放って、魅力のないオファーやデジタル調査に対する回答を求めないでください。実際に人に到達する可能性が非常に低い場合は、無限の電話ツリーで顧客を誘導しないでください。 

まとめ

テクノロジーによって顧客、従業員共に組織に対して価値を感じることになるでしょう。ただし、設計を正しくすることをわすれてはいけません。

感想

今回はビジネス全般についてですが、技術は人と対立するものではなく、正しく設計するのが重要なようです。次回はもう少しCSによったものをまとめてみたいと思っています。




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