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カラオケで高得点を取るより大事なこと

どーもー!
ふぁんとむです。

カラオケで高得点を取ることと、
人に良いと思ってもらえる歌の違いについて
話していきます。

全部読んでいただけると、
歌に大事なことがわかっていただけるはずです。
たぶん。

ふぁんとむ自己紹介

音大時代は、高音も出ず裏返りまくりで、下から数えた方が早いくらいの劣等生。
イタリア的ボイトレに出会って、声が少しずつ開花。在学中に文化庁オペラ出演。
大学院修了ののち、イタリアやオーストリアでお仕事。
NHK紅白歌合戦やモンハンなどのCM、TVアニメのコーラスをさせていただきました。
とある芸能事務所でポップスを教えていたこともあります。
ボイトレは学者さんたちが万人に再現可能な形で研究してくれているのですが、現代のボイトレはそういう科学には反したことばかり。
少しでもボイトレ難民を減らすべく、発信したりしています!

そんな私が、書いて参ります!

みんな大好き!カラオケ!

日本人たるもの、いきなり「歌いたい!」と思ったりするものです!(わからんけど)

友達と遊んでいる時
「カラオケ行こう!」
「いいねぇ!」

「あー歌いたい!」
「カラオケ行っちゃうか!」
なんてことは、
この記事を読まれる方なら
一度や二度ではないはず。

  • みんなで盛り上がりたい

  • 好きな人にいいとこ見せたい!

  • 歌うまー!って実はみんなに言われたい

など、
さまざまな楽しみ方があったりします。

その中でも隠れて人気がある楽しみ方は

採点機能で高得点をとる

ことだったりします。
この点について、
音楽家・ボイストレーナーとしてお話をしていきたいと思います!

採点機能の基準

カラオケの採点機能が生まれたのは、
1990年代だそう。

30年くらいの歴史を持っているこの機能は
当時からやっぱり人気だったのではないでしょうか。
採点の基準となる要素としては以下のものが主に挙げられるようです。

  • 音程の正しさ

  • ビブラートの回数や質

  • しゃくり(ちょっと低い音から入る)

  • コブシ(少し音を揺らす)

  • フォール(次の音になめらかに下りる)

  • リズム

  • 抑揚(強弱)

  • 演奏時間

  • AI感性判定(最近)

など。
ちなみに、
「早送り」とか「巻き戻し」とか「サビへ」ボタン押すと
一律2点減点されるらしいですよ!


採点機能が人気の理由

採点機能の人気の理由を、以下に
ちょっとうがった視点からお届けします。

「今年のレコード大賞は……!」

ジャラララララ………ーー

スネアドラムが
緊張感を掻き立てます。

ラララララララ………

ラララララララ………

ララ、、、(シーン)、、、

ってなったら
「いや大賞誰!?」
ってなりますよね。

あのスネアドラムが、
緊張感をかきたて、
発表されるからこそ
「うあー!この人たちが大賞かあ!」
という盛り上がりになるわけです。

緊張感があるから、盛り上がるってのが
大事な大事な大ミソです。

夜9時のニュースみたいに
「今年の大賞はMrs.GREENAPPLEです、」
って淡々と発表されてしまっては、

盛り上がりに欠けるのは皆さん
想像に難くないはず。

実はこれ、
カラオケの採点機能も全く同じなんです。

歌い終わった後に、
「どうなんだ…?結果…判定はどうなんだ?」
というところで緊張感を持てる人は

点数が出た時に、
「うおー!」とか「くっそー!」と
高まりを感じることができます。

この高まりって、
くじを買って「当たるか?どうだ?」
ってのと同じで、
脳が興奮するので
またやりたくなるんですよね!


カラオケの場合、数字でバシーンとでるので
脳の盛り上がりはすごいことになるわけです。
ちなみに、多分カラオケ会社はそれを狙ってるので、あえて小数点をつけて点数を出してるはずです。

採点と聴衆の違い

聴衆が「この人の歌、いい!」と思うには
まず第一に
声質があります。

声質というのは、人それぞれ確かに違うのですが、ここでは「喉の筋肉の発達具合」とします。

つまり、適切にボイトレしていくことで、人に「いい!」って直感的に思ってもらえるんだってことです。

なんで、喉の筋肉が発達すると「いい!」って思ってもらえるかというと、
声の倍音成分が増えるからです。

倍音というのは、
僕たちが聴いてる音に含まれてる「音のより細かな成分」とでもいいましょうか。(便宜上)
音質を左右したり、時には超音波のような効果をもたらしたりします。

音というのは
物理現象であって、熱や光と同じです。


熱いものを触れば誰もが熱いと感じ、
強い光を見れば誰もが眩しいと感じます。
大きな音が出れば誰もがうるさいと感じるのと
同じように、
倍音成分が多い音には、より多くの人が魅了されます。
(自然界の音や、美空ひばりの声などなど)

第二に、
表現力というものがあります。

表現力は、
どれだけ心をこめるかというものではなく、
音楽的なアプローチをどこまでこだわれるか
というところにあります。

採点機能にあるような
しゃくりやフォールのようなものから、
アクセントをつける、なめらかに歌う、
声質の変化のようなことまで
たくさんの項目があります。

そのジャンルらしい歌い方か、とか、
その曲らしい歌い方か、ということも含まれてきます。

音程もこの表現力にいれてもいいのかなと思います。
というのも、
音程って実は合ってる合ってないじゃないんです。
同じドの音でも
少し高めのド、低めのドっていうのが存在します。

ちょっと難しい話なので読み飛ばしていただいてもいいのですが、
メジャーなピアノの調律で使われる

C4(ドの音)は、約261Hz
C#4(ド#の音)約277Hz
になるらしいです!

つまり、ここでは正しいドの音は261Hzになりますが、
次のド#までの中間である269Hzくらいまでは「高いド」であるといえるんです。
(欧米音楽の場合)


一概には言えませんが、
クラシック歌手や演歌歌手なら少し高めに歌うでしょうし、ポップスやジャズの歌手なら高めも低めも表現として扱うと思います。

採点機能よりも更に多くのことを
人の耳は無意識的に察知しているわけですね!

まとめ

採点機能は、僕自身もよくやります!
し、他の歌手さんとかもよく遊びでやってたりします。
ミセスの大森さんも、
「カラオケで自分の曲を採点ありで歌って全国ランキング6位だった、精進します」
なんてことを言ってたりしました。
普通に楽しい機能だなあと思います。

とはいえ本来、
歌は点数にはならないものであることは
忘れてはなりません。

それを点数にしようと言うからには、
要素を抽出しなくてはなりません。
そのためには、
声質や微妙な表現という、人の感受に触れる曖昧な部分は省く必要があります。

高得点をとるための歌と、
誰かに聴いてもらうための歌というのは、
全くの別モノなのだということです。

これ自慢話ではなく例え話なんですが、
僕自身、カラオケ採点で100点出したことは2回くらいあります。でも、歌の先生からもらう講評は「うーん、2点!!」とかそんな感じでした。笑
(それまで毎回マイナス点で例えられてたので、その2点がどれだけ嬉しいものだったかw)

見上げれば、いくらでも自分よりうまいなぁと思う人はいます。

カラオケ採点はあくまで楽しむものであって、
そこに歌のうまさを重ねないように気をつけてくださいね!ということをお伝えしたかったのでした。

P.S.
今後、学者さんたちが導き出した再現性のあるボイトレの情報や練習方法などを、文章や動画にして公開します!

それがあれば、よくわからないボイトレ教室に毎月2万円とか3万円払わなくても、上達していくことができます。
個別のアドバイスサービスも勿論用意します。

是非フォローしてお待ちいただけたら嬉しいです!

ではまた〜!

ふぁんとむ

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