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ティム・ダンカン、永久欠番セレモニー

トニー・パーカー:
今までたくさんスピーチしてきたけど、このスピーチには緊張してるよ…… 失敗したくないからね(笑)
TDのセレモニーを控えたここ2日間、多くの人たちが「ティミーがスペシャルな理由は何だい?」って聞いてきたんだ。このスピーチまでの48時間、あまりに聞かれるものだから、「なんでティミーがスペシャルなんだ、なんでティミーがスペシャルなんだ……」ってずっと考えてたよ。(アリーナ爆笑) ポップが「さあ、試合だ」って言った時も、それで頭がいっぱいだったから「あれ、ピック&ロールの守り方どうするんだっけ?」って聞いてしまったよ(笑)

ティミーがどれだけスペシャルなのかを語るのは、簡単でもあるし難しくもある。彼はスーパースターだから。ロールプレイヤー、スター、オールスター、スーパースター、スーパースター++(プラスプラス)とあって、それぞれの間には大きな差がある。ティミーはスーパースター++だ。彼が築いた、彼自身の地位だ。

ティミーはとても簡単そうにプレーするんだ。マヌと「ティミー、今日は調子よくないみたいだね」って話をして、スタッツを見たら30点20リバウンドみたいな数字だったこともあって、なんて静かな30-20ゲームだって思ったよ。そんなのを毎晩だ。そんなことできる人間は他にいない。僕がリーグに入ってきて最初の2年、彼は2年連続MVPだったけど、スタッツシートを見る度に「ワオ、40点26リバウンドかあ、そんなふうには見えなかったけどなあ」ってなったよ。おかしなことさ。

みんなが言い続けていることだけど、彼は本当にアンセルフィッシュだ。周りの人に常に好影響をもたらすんだ。これこそスーパースターの真の定義だよ。(拍手喝采)

例を挙げよう。彼はすごい眼力の持ち主でもある。(観客が笑う) 彼は僕にボールをくれと言わない唯一のプレイヤーだった。その代わり、ただこっちを見てくるんだ。フランスから飛び出してきた19歳の若者にとって、あれはほんっと怖かったよ。(笑) ほとんどの選手はプレーが終わったあとに言うんだけどね。「トニー、俺がオープンだったぜ」って。ブルース(ボウエン)なんて、「ヘイ、トニー、俺がオープンだぜ、見逃すなよ、ヘイ」みたいな感じだったのに。(笑) (ボウエンもニコニコ)
でもティミーはこっちを見るだけだったから、いつも「ポップ、ティミーがこっちを見てたんだけど」「おおそうか、じゃあ次はこのプレーでいこう」って感じで、彼にボールが渡るようにしたんだ(笑) これもまた彼がスペシャルな理由の1つだね。彼は喋らなくてもボールが貰えるんだ(笑)

もう1つ例を。最近の話だ。去年、ティミーは50……間違えたごめん、40歳だ、40。(アリーナ内爆笑)(ダンカン苦笑い) 40歳で、膝もよくなかった。でも練習場で、セルビア出身のーーティミーが嫌いなセルビア出身のボバンがインターンを相手に練習してるのを見て、相手役を買って出たんだ。20分間ずっと、ディフェンスだけをしていた。ボバンの練習のために。スペシャルだと思ったよ。40歳で、20分間ずっとディフェンスだけを、若手の成長のために。

他にもたくさん話したいけど、最後にもう1つだけ、僕が思う1番の話を。TD、長いスピーチにはしないと言ったけど、短くなんてできないよ。今日はあなたのための夜だし、15年も一緒だったんだ。だろ?

それはオフコートでの話だ。コーチ・ポップのためにプレーするには、精神的に強くなきゃいけない。本当に、気持ちが強くないと。(笑)

……(しばしの沈黙のあと、パーカーとポップが黙って↓︎↓︎)

https://twitter.com/steve_os/status/810682127889133568

(観客大盛り上がり)

ティミーはいつも僕を元気づけるためにテキストを送ってくれた。いつテキストを送ればいいのかも熟知していた。なんでそれが分かるのか僕には分からないけど。試合中も、試合後も、15年に渡って、僕のことを助けてくれた。ケアすること。これも彼がスペシャルな理由だ。

あなたが常に、コートを離れても、僕のためにそこにいてくれたこと、それは僕の人生に起きた最高の出来事だ。誕生日とか、子どもができた時とか、何かあった時に1番にテキストしてくれるのはあなただ。いつも僕のためにそこにいてくれた。

あなたは何においても素晴らしい模範で、僕は常についていこうと思っていた。……ファッションを除いてね。おい、ネクタイはどうした。ネクタイ締めろよ。(爆笑)

とにかく、あなたは素晴らしい模範だ。愛しているよ。背番号21が忘れられることはないだろう。ありがとう!

マヌ・ジノビリ:
(拍手で迎えられて)ありがとう。僕もまた緊張しているよ。こんなシチュエーションは滅多にないからね。だけど、この素晴らしい夜にこの建物の中にいて、あまつさえマイクを持ってここに立てていることがどれだけ大きなことか強調したい。ここに立てることに本当に、本当に感謝しているし、幸せだ。

僕もまた、TDを偉大たらしめている何個かのことについて話したい。彼はみなさんご存知の通りスーパー……ドゥーパー……ドゥーパー……スター++な選手だ。僕が話したいのは、彼がどれだけタフで負けず嫌いだったかということだ。彼が苦戦した多くの試合で…まあ、苦戦と言ってもそれは彼の基準で、たぶん26点10リバウンドとかだったけど…、彼は苛立っていた。ビッグショットを外したからかもしれないし、彼が思うほどうまくプレーできなかったからかもしれない。そんな時は決まってロッカーで、「すまん、この負けは俺のせいだ。いいプレーができなかった。準備が不十分だった。」って言うんだ。俺たちはそれを聞いて、お互いの顔を見合わせて、「あー、たぶんあいつ明日めっちゃ早くから練習入りするんだろうな」って言うんだ。(笑)

次の日の朝に彼はヘッドホンをつけて練習場に来て、リバウンドマシーンを使って何時間もシューティングするんだ。ランニングフック、フリースロー、バンクショット、ドリブルもね。前日の試合で疲れた俺たちが治療を受けに朝早くに施設に入った時には、もう彼はシューティングしてるんだ。

彼は本当にタフで負けず嫌いな男だよ。(アリーナの天井を指し)あれを見れば分かるだろう。俺たちが掲げたチャンピオンシップバナーと、5個のリングを見れば。(拍手喝采)

もう1つ。彼は本当に負けず嫌いだったが、負けた責任を誰かに背負わせることは絶対しなかった。チームメイトとしての彼について語ろう。他の人も言っているが、彼は信じられないほど素晴らしいチームメイトだ。チームの外の人たちにはなかなかそうは見えないかもしれないね。。彼はチェストバンプもしないし、メディアにそういう話をするわけでもないから。彼がするのは、ホテルやロッカールームでだ。本当さ。

トニーも言ってたけど、最初の数年は精神的にキツかった。試練がいくつもあった。そんな中、彼はいつもハグをしたり、頭をポンと叩いてくれたり……あんまり叩いてくれるもんだから俺のココ(後頭部)に何が起きたのかは知ってるよね。(爆笑&ダンカン大喜び)

これは今まで話したことなかったけど、2006年のプレーオフ、サクラメントとのシリーズで、2-1で勝ち越してたゲーム4の終盤、レイアップを外し、ターンオーバーして、負けた。2-2のタイに持ち込まれた。俺は本当に恥ずかしい思いをした。あんなふうにターンオーバーしたことが俺を傷つけた。消えてしまいたかったし、穴を掘ってそこに永遠に隠れていたいとも思った。

ホテルの部屋に戻って、誰とも話したくなかったから、携帯の電源は切った。そうしてたら、部屋の電話が鳴ったんだ。でも会話できる気分ではないし、無視した。そしたら2回目のベルが鳴ったから、受話器を取ってすぐ置いた。3回目、また取ってすぐ置いた。4回目、電話のプラグを抜いた。「よしこれで大丈夫だ」ってね。(アリーナ内笑い)

でもそしたら、風呂場の電話が鳴ったんだ。(笑) 5回目だし、さすがに受話器を取って、「なんだよ!?」って言ったんだ。そしたら聞こえてきたんだ
「ナヌ〜〜〜〜〜〜〜」
って。(爆笑) ほんとにそんな感じで俺のこと呼ぶんだ。「どうしたよ、相棒?」って聞いてくるから、「何があったか知ってるだろ、誰とも話したくないんだ」って言ったんだけど、しつこく、ほんとしつこく食事に誘ってきたから行ったんだ。そこでしばらく話をした。コンピュータとか、テレビとか、車とか、いろいろな話をね。そのおかげで、その夜、そして俺の頭の中は完全にいい方向へ向かったんだ。彼は同じようなことを、他のチームメイトにもしてあげていたことだろう。間違いないよ。(拍手喝采)

さて… 実は去年、彼にお別れを言う適切な機会がなかったんだ。引退するって知らなかったからね。58歳までプレーすると思ってたんだけど、そうしなかったから。(笑)

だから、感謝と尊敬を込めたお別れの言葉を、まだ俺たちは言えてないんだ。テキストでは送ってみたけど、彼、「俺、死ぬわけじゃないぞ?いるからな?毎日顔も出すよ?」って言うからね。(笑)

だからこれはとってもいい機会だ。ここは素晴らしい環境だ。選手、コーチングスタッフ、スパーズというフランチャイズ、そしてもちろん、ファンの皆さんも一緒に、最後のお別れをしよう。

ありがとう、TD。本当にありがとう。一緒に過ごした日々に感謝している。俺の家に4個のリングがあるのはあなたのおかげだ。俺を上達させてくれてありがとう。彼(パーカー)も上達させてくれた。彼も、彼も……あなたとプレーした全ての人を上達させてくれた。ありがとう。(拍手)

…ありがとう。あなたがしてくれた「教育」に感謝している。あなたは「教育」なんてしたつもりないかもしれないが。あなたとの友情に感謝している。愛しているよ。

デイブ・オドム(元ウェイクフォレスト大HC):

(最初と最後が聞き取れない部分があって雑だったり端折ったりしてます、すみません……)
今夜この建物の中にいる人々の中で、ティムがした「あること」を知っているのは、おそらく私と、客席のどこかに座っているティムの大学時代のチームメイト2人を合わせた3人だけだろう。コーチ陣も含めて、他の人は誰も知らないだろう。ウェイクフォレスト大での、ティムの最初の試合だ。それは確か… 0点、3リバウンド、1ブロックみたいな試合だった。(会場に笑い)(7リバウンドだよ、7と指を折って見せるダンカン)

彼は7リバウンドだと言ってるようだがそんなのはどうでもいい。問題は……ディビジョン2のチームに負けたってことだ!アラスカから来たな!(会場に笑い)
終わったあと、ティムは言ったんだ。「伸び代ですね」って。(笑)

22年前、ウェイクフォレスト大のオフィスに電話がかかってきた。6フィート9インチ、185ポンド、ヴァージニア諸島出身の若者が、「ウェイクフォレスト大に行きたい。勉強をしたい。学位も取りたい。そして、バスケを学び、キャリアをかけてプレーしたい」と言った。彼はどちらも成し遂げた。(拍手喝采)
あの電話が我々大学の未来を変えた。彼はあの時チームが必要としていた選手まさにその人だった。彼にとっても、学位を取るにあたってウェイクフォレスト大に進学したのは正しい選択だったと思う。

その4年後、またオフィスに電話がかかってきて、その時の相手はグレッグ・ポポビッチだった。「デイビッド、我々はティム・ダンカンを指名するつもりだ。」

この2つの電話と、彼がした選択が、このフランチャイズを動かし続け、更なる高みに連れていった。
グレッグ・ポポビッチとスパーズのフロント陣が下した、ティムを1位指名するという決断は、スパーズというフランチャイズにとって正しかったことが証明された。だがそれと同じくらい、ティム・ダンカンというプレイヤーにとっても正しかったことも証明された。なぜなら、バスケ界で最高の指導者の元でプレーする機会に恵まれたからだ。(拍手喝采)

サンアントニオの人々へ。あなたのスパーズを愛してくれ。プレーヤーを、ティム、トニー、マヌを、そしてグレッグを。ありがとう。

グレッグ・ポポビッチ:

非常にクールな式典だ。だろ?
ヴァージニア諸島にいた彼は、知っての通り水泳の選手で、ひょっとしたやオリンピックに出るような選手になっていたかもしれない。天気のおかげで、そうはならなかった。

我々はサンアントニオにこの人物を届けてくれたコーチ・アダムに感謝しなければならない。私とティムとの関係もそこから始まった。
(拍手喝采)

我々がティミーに何かをしてあげる必要はほとんどなかった。コーチ・オドムがウェイクフォレストでやってくれたからだ。誇張ではない、事実だ。ティミーがここに来た時には、既に闘う準備が彼にはできていた。

ドラフトでティミーを1位指名した後…… あれは難しい決断だったけどなハッハッハッハ。(館内爆笑) あれはバカでもできる決断だな、家の犬とか猫でもできる。(笑)
指名した後初めて会ったのは、彼の住む島でだった。彼がどんな人間なのか探りに出向いたんだ。すぐに分かったよ。
それはそうと、彼の島では車が左側通行だって予め教えてくれてもよかったんだけどな。島に着いてレンタカーで彼の家に向かったんだけど、おかげでその間だけで2、3回死にかけたよ。(笑)

島では海岸沿いの所に数日寝泊まりして、話したり泳いだりした。その時に分かったんだ。彼がいち個人として特別な人間だとね。彼は基本的にバスケ以外のあらゆることについて話題にした。彼がここに来た時から、彼の知性と価値観を我々は享受することができた。感謝したい。(拍手)

でも彼は変人でもある。何度彼の部屋にキャロットケーキを持っていかなければいけなかったことか。買ってこないと、彼は機嫌を損ねてしまうんだ。(笑)
だから街のレストランでキャロットケーキ売っていたら、私はそれを買って、午後2時か3時に彼の部屋まで持って行って、寝てることもあるからドアの前にそっと置いて……ネズミか何かが食ってたかも分からんが(笑)、置いて、ノックして、立ち去るんだ。
習慣付いてしまったもので、私はこれを20年もやらなきゃならなかったんだ!キャロットケーキを、20年!(館内爆笑) デビッドもブルースもそんなふうに私を悩ませたことはなかったんだが、だけどまあ、ティミーは"スペシャル"だから。(笑)

最初の練習で、ティミーはズボンを前後逆に履いてきたんだ。聞いたら、「これが僕のやり方なんだ、これでいいんだ」って。(笑) 私はコーチ陣と目を見合わせて、「どうやってトランクスを履いてるのかは気にしないでおこう」と話したよ。(笑)

彼はずっとそんな感じだった。カワイ・レナードもまあ喋らないが、ティミーとの会話は時に謎解きみたいだった。最初の頃、ティミーとはテレパシーで会話してたようなものだった。私が何かを言うと彼はこっちを見つめてきて、トニーと同じような気持ちにさせられた。(笑)

最初はこっちに注意を向けてるのか疑問だったが、彼は素晴らしいプログラムをこなした素晴らしい大学生であったから、最終的に彼は私の言うことを全て理解していて、半分くらいは同意してくれているということを理解した。

彼はとにかく敬意に満ちていて、チームの前で私の言葉を遮って何かを言うこともしなかった。時に私がキツく接しても………(ダンカンの方を見て言葉に詰まる)

(拍手喝采)

だから、本当に感謝している。私がこのチームを指揮することを、君が許してくれた。
(拍手喝采)

スーパースターの君が怒られ役を引き受けてくれたおかげで、他のみんなは黙って言うことを聞いてくれた。この男は、そうしてくれたんだ。私のために。(拍手喝采)
私がコーチするのを彼が許してくれたんだ。

…何言おうとしたか忘れた、(ポケットからメモを取り出す)ここに彼が私に言ってもらいたいと思ってることが書いて……これだこれだ。(館内爆笑)

そう、ルーキー契約が終わって……みんな覚えてるだろう? 彼がオーランドに行くのではって話題にしてたな。(館内ブーイング)

弄んだなあ。本当によく弄んだよ。(笑)
「海辺に行きたい。ボートを買って、ボートに乗りたい」って、サンアントニオにも川があるだろう!なあ!(そうだそうだ、みたいなヤジ) ここにもボートはある!ボートあるだろ!

そう、よく覚えているよ。深夜の1時や2時に、うちの庭で座り込んで話したのを。彼が何をしたいのか、チームがどうするのかを。

会話は行ったり来たりを繰り返し、ついに彼は決断したわけだが、その前に私は地獄のような思いをさせられた。永遠のようにも感じたよ。彼がある夜やってきて…… 本当の話だ。否定しようなんて思っちゃいけない、マジだ。

彼はやってきて、面白いと思ったのか、「伝えに来たんだ。オーランドに行くよ」って言ったんだ。(しばしの沈黙)(苦笑いするダンカン)

でもその後「あー冗談だよ!ハハハ」って言ったんだが、彼は5秒か6秒も待ったもんだから、私はその間呆然としてたよ。やっと彼が本当のことを言った時、私は……彼の腕に飛び込んだかハグしたか覚えてないけど…… (ヒューヒュー!みたいなヤジ)

とにかく、他の人には知る余地もないことがいろいろあって、彼の冗談好きはその中のひとつだ。寂しくなるよ。私も、みんなもだ。だって、20年も一緒にいたんだ!そりゃそんな思い出がいっぱいあるし、みんなも言ってるけど、それが彼をスペシャルにしているんだ。

得点だとかリバウンドとかの類の話ではなくて、彼の個性こそが、我々が連れてきた選手が皆スパーズの文化に溶け込み、プログラムの一部になることを可能にしていた。

それに彼はとっても要求が高い。マヌ・ジノビリが来た時のことを覚えているが、ティミーは大して興味を示さなかったんだ。よく覚えてるよ。ティミーに言ったからね。「ヘイティミー、新入りだ。信じられないかもしれないが、こいつは凄いぞ。ライオンのハートの持ち主だ」って。OKポップ、とティミーは言った。

だけど、マヌが来て、ミニッツを与えるようになったら、マヌは足首を悪くしてしまった。ティミーの目にはマヌはいい選手には映らなかったことだろう、「ふうん、こいつがジノビリね、まあいいんじゃないの、ポップ」みたいにこっちを見てくるんだ。(笑)

1月まで彼を休ませておいたおかげで、戻ってきてからの彼はモンスターだったが、ティミーは決して「ありがとう」とか「俺が間違ってたよ」とは言わなかったよ。(笑) 多分言ってないと思う。もしかしたら今日この後認めるかもしれないが。(笑) 分からないけど。

だが、皆の言う通り、人々に共感し人々を迎え入れつつ、静かに、だが威厳と重みを持って皆を率いる能力こそ、彼を誰よりもスペシャルにしている。

最後のコメントだが、その前に…このティッシュは使わないと約束したからな。使わないぞ。

これは私がティム・ダンカンについてコメントできることの中で、最も重要なことだ。

既にお亡くなりになられたティムの御両親に、私は胸を張って言える。

今あそこに座っているあの男は、最初に会った時と全く同じで、全く変わらない人物だ。

(最大の拍手喝采)

ティム・ダンカン:
(拍手で迎えられる)
ありがとう……ありがとう。

思い返すと、アレ(セレモニー前に流れたトリビュートビデオ)で喋ったスピーチを今回に丸々取っとけばよかったな。今何喋っていいか分からないよ。(笑)
……………………
(拍手喝采)
…………………………
……サンアントニオのみなさん、ありがとう。みなさんの愛情とサポートには時に圧倒されます。特にここ数週間は。あー……(拍手喝采)

チームメイトのみんな…ずっと一緒にプレーしてきたやつから1、2年しかプレーしてないやつまで、それにそこで冗談ばっか抜かしたやつらも(笑)、みんなから僕が彼らにしたことに対して凄い反応と、尋常ではない愛情を受け取りました。

彼らが僕に何をしてくれたか言い表すにはまだ足りません。なぜなら、ファンの方々やチームメイト、それにここに座っている人たちから僕が得たものは、僕が彼らに与えたものよりも大きいからです。

僕の家族、子ども、ガールフレンド、姉さん、フィルムをまとめている兄弟に感謝したい。僕のキャリアは地道な努力の積み重ねで、たくさん練習して、たくさん時間を割いた。彼らはそんな時常にそこにいてくれて、愛し、サポートしてくれた。キャリアを通して、本当に大きい存在だった。ありがとう。愛してるよ、みんな。
(拍手喝采)

コーチ・オドム。島出身の若者にチャンスを与えてくれた。その若者は本来なら今こうしてここに立つような人間ではなかったけれど、あなたがチャンスをくれました。ありがとうございます。

RC(ビュフォード)とポップ。僕たちはパズルのピースで、あなたたちがそれを組み立て、毎年勝たせる集団にしてくれた。チャンピオンにもなり、雰囲気も作り出してくれた。僕たち選手にその功績が与えられることが多いけど、パズルを組み立てたのはあなたたちだ。ありがとう。

コーチ・ポップ。コーチ以上の存在でいてくれて、僕にとって父親のような存在でいてくれて、ありがとう。(拍手喝采)

今日はたくさんの賭けに勝ちました。ジーンズを履きませんでしたし、(笑) スポーツコートを着ています。(笑) …ネクタイはしてないや。みんなしてるね。あと、30秒以上スピーチしました。(笑)

ありがとう、サンアントニオ!ありがとう!