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【8月6日(土) 国見町 その2 あつかし】

森の中の小道 人が数名歩いている
義経の道といわれる場所


その後、奥州街道の名残である長坂という場所へ行く。山の中だ。ここには、義経の道、と言われる場所がある。この、奥山へ向かう道は、森の中へ消えていて、いかにも深山幽谷だ。芭蕉が「路縦横に踏んで伊達の大木戸を越す」と、奥の細道に記した場所である。いつまでもそこにたたずんでいたい。そんな気にさせるスピリチュアルスポットであった。国見町で一番印象的だったかもしれない。近くには阿津賀志山(あつかしやま)の二重防塁もあって全体が見渡せる。芭蕉ならずとも、いにしえのもののふの声が聞こえる気がする。と、少し哲学的に?なったところで、気づいた。周囲にたくさんの桃の木。桃の木!お、その下には完熟桃がたくさん落ちている!もったいない!拾って帰りたい!!!!いかん、つい現実的になる。。。

桃の木 紅い実 下に落ちた実も
桃の木 下にたくさん実が落ちてて・・

11時半に、朝、荷物をおいていたコワーキングスペース「アカリ」に戻る。ここは、古い倉庫を学びの場として活用している。地域活性化を進めている若手起業家の「家守舎桃ノ音(やもりしゃもものね)」がリノベーションしたものだが、アカリという名前の由来は「駅前にあるこの倉庫に実際にアカリが灯る」と「この地域に暮らす人々が、自ら”やりたい”と思う気持ちにアカリを灯す」という、2つの意味を持つという。すてきなコンセプトだ。二階はオフィスと会議室、一階はレストランとフリースペースである。どれも、すごく雰囲気が良い。

ラウンジ ソファ 暖炉 薪
一階のラウンジの風景 おしゃれだ

ここの二階で、地域の若手起業家の皆さんの話を伺い、その方々が制作された「ふたつの空と」という映像を、みんなで観賞する。若い女性がまちのリノベーションに取り組む話だ。単なる街のプロモーションビデオではなく、ストーリー仕立てになっているのが新鮮だった。現地で最初に見た段階では、場所や季節、登場人物の関連が把握しにくいところもあったが、後からサイトにアクセスし、YouTubeで見てみると、全体像が見えてきた。何度か見ると、じわっと良さが伝わる。決して声高には言わないけれど、人柄の良さが後からほのかに心に沁みる。福島県民そのものみたいだ。季節によっては、頂きものの果物で渋滞が起きる、というのも、ここでは普通のことなんだろうなあ。羨ましい。また現地では出演者のセリフが聞き取りにくいところもあったが、後半の映像には字幕がついていてとても助かった。映像はとても美しく、国見の良さが現れている。

桃の畑 親子の後ろ姿 明るい
桃の畑を親子が駆けていく 映像の一コマ

その後、一階のイタリアンレストランTrattoria da Martinoで昼食をとる。ひっきりなしにお客さんがやって来る。若い人が多い。地元で人気の店なのだ。シチリア島で修業したという若いシェフが作るパスタが独創的だ。私はサラダに感動した。
この店は藤田の駅に隣接している。ここからJRに乗って白石経由で名取へ向かう。国見はしみじみと、良いところだと思った。

白い皿の上の野菜 卵
野菜サラダはお替りもできるそうだ


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