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モヤモヤが集まる座談会「ついたち会」ゆるりと続いてきた3年間を振り返る


長野県立大学ソーシャル・イノベーション創出センターでは、大学内外の様々な人や資源を結び付け、社会課題の解決や新たな取組みを生み出す土壌づくりを支援しています。この記事では「学生コーディネーター」として活動するメンバーが、地域での様々な取組みをご紹介します!


皆さんは「ついたち会」を知っていますか?
学生や社会人、旅人など様々な人々がふらっと立ち寄り、日々の問いについて話す。そんな不思議な座談会。参加者と運営の境があいまいな中で誰もが参加者であり、場をつくる運営でもある。そういった場だからこそ成立するフラットな対話。今回私は、そんなついたち会の3周年報告会へ行ってきました。コロナ禍でもあった期間と同じくしながらも、報告会では思わず書き留めたくなるような素敵な話がたくさんありました。会の様子をご紹介します。




ついたち会とは


ついたち会は長野市で毎月1日19時~21時に開催されている参加費無料の座談会です。(毎年1月1日はお休みです。)

場所は長野駅近くにあるODDOcoffeeという素敵なコーヒーショップとなっており、おいしいコーヒーをいただきながら対話を楽しむこともできます。
始めに自己紹介と今日対話したいテーマについて一人一言話して、後半は出てきた対話テーマの中から一つ選び全員で対話を深めます。

またついたち会では「発言をせず、ただ聞いているだけでもいい」「話がまとまらなくてもいい」など参加者が「自由な発言」をできるような雰囲気があります。またこれらの環境を守るために、ついたち会は招待制となっています。一度参加すると招待カードがもらえ、身の回りの友人を呼ぶことができます。


ODDO coffee

コロナ禍の孤独から始まった「つながりの場」


ついたち会は3年前、コロナ禍で孤独を抱えていた大学生らが「つながりの場」を求めてオンラインで座談会を開いたのが始まりだったそうです。
そして会を追うごとに信州大学や長野保健医療大学など、大学の垣根を越え多くの学生が参加してくれるようになっていったそうです。
不要不急の外出の自粛が呼びかけられていた当時、「ついたち会」は唯一「さいきんどう?」という何気ない会話ができる貴重な場だったのだと思います。


ゆるりと広がるつながり

コロナ禍を開けてついたち会は対面で開催されるようになりました。
対面になってからは学生だけでなく社会人や旅人までもが訪れてくれるようになり、学生という横のつながりだけでなく世代を超えた縦のつながりも生まれていっているようです。
また今日まで(2024年3月1日時点)ついたち会は延べ252人(長野県立大学約50%、他大学学生約25%、社会人約25%)が参加しており、3年の歳月を経て、ついたち会はより多くの人にとっての「つながりの場」となり今では地域にとって欠かせない存在になりつつあります。


「この指とまれ」の指だけは立て続ける


最後についたち会の発起人である川向思季さんからメッセージをいただいたので紹介します。

最初は今の形になることは全く考えていませんでした。本当にコロナ禍でみんなが孤独を感じていることが苦しくて、それでオンラインで始めただけだったんです。ただ、やっていくうちにどんどんいろんな人が参加してくれるようになっていって結果として今の形になりました。

情報をキャッチしてリリースしていく速度がどんどん早くなっていく時代の中で、私たちの活動は、招待制、しかも対面という時代と逆行している取り組みなのだと思います。しかしやってみて分かったのは、意外とこういったゆっくり立ち止まって考える場というのを必要としている人がいるということです。

そしてついたち会はそういった人達に支えられて3年間続いてきました。
これだけ多くの人が様々な関わり合いの中でこの場を作ってくれているのならせめて、私は「この指とまれの指だけはたて続けていきたい」と思っています。


最後まで読んでいただきありがとうございます!
これを機に「ついたち会に参加してみたい」と興味を持っていただけたなら嬉しいです。

また、ついたち会の招待券は長野県立大学象山寮にあるCSI(ソーシャルイノベーション創出センター)にもありますので、興味を持たれた方はぜひお声かけください。


書いた人:内田大晴長野県立大学グローバルマネジメント学科6期生2004年北海道生まれ。長野県立大学入学後、地域と関わるいくつかのプロジェクトに参加し、地域で活躍するパワフルなプレイヤーにあこがれを抱くようになりました!学生コーディネーターとして、自分が大好きな「挑戦している人が周りにいる暖かい環境」を育んでいきたいと考えています。現在はライターを目指して修行中です。


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