皆さんこんにちは。ちゃそぴです。
またまた仕事と大学の授業に追われ更新が途絶えがちになっておりまして申し訳ありません…。

今回も僕の贔屓球団である東京ヤクルトスワローズが戦力外やトレード、現役ドラフトから獲得した選手についての基本情報と、データや選手個々のエピソードにおいて面白い情報を共有していく「ヤクルト再生工場2024」を更新していきたいと思います。

2023年12月8日、ヤクルトは現役ドラフトにて梅野雄吾投手が中日ドラゴンズから指名されて移籍となり(寂しい…)、そして読売ジャイアンツから北村拓己選手を獲得しました。
人気記事かどうかは置いといてそこそこシリーズ化してきた今回第４弾は、その人間性とリーダーシップで巨人ファンから大いに愛された北村拓己きたむらたくみ選手について紹介していきたいと思います。なおデータはnf3 - Baseball Data House - とプロ野球データFreakを参考にしております。

基本情報と実績、役割

DISH//のメインボーカルとして活躍し、代表曲でもある「猫」のTHE FIRST TAKEでは２億回再生を突破した…(*1)

…ではなく、北村拓己選手は右投右打の内野手です。１つ年上の兄は現在トヨタ自動車硬式野球部に所属している北村祥治きたむらしょうじ選手(プロフィール)であり、北村選手は彼の影響で野球を始めました。遊撃手をメインに内野全てを守れるいわゆるユーティリティプレイヤーであり、今季は出場数こそ少ないですが１軍では安定した守備力で守備率は内野の全ポジションで1.000を記録しました。21年には１軍で４本塁打をマークする長打力を持ち、また今季の２軍においても規定打席未到達ながら打率.305(190-58)、３本塁打、24打点、OPS.872と好成績を残しています。昨季の戸田軍は毎年の如く投手不足に喘いでいる裏で野手不足も目立って９月にはヤ戦病院化し、本業が捕手であるフェリペ選手や荒木貴裕選手にセカンド(*2)、北村恵吾選手にショートを守らせる(*3)、DHを解除して投手に打席を立たせる(*4)などといった背景があり、そもそもあれだけ足りないと言われている投手よりも野手の方が支配下において少ないという実情があります(*5)。またユーティリティである奥村展征選手や松本友選手の構想外、21年の日本一に貢献した西浦直亨選手(現DeNA)や元山飛優選手(現西武)がトレードの弾として放出された事もあり、より一層内野陣の強化がマスト事項となります。

そういった意味で内野を全て守れる北村選手はチームに不可欠な存在になります。打撃においても２軍で３割を打てる力こそあるので、個人的には戸田要員ではなく三ツ俣大樹選手の上位互換として実力で一軍に長くいられる存在として活躍してもらいたいと思っています。内野も先述の北村恵吾選手や武岡龍世たけおかりゅうせい選手、赤羽由紘あかばねよしひろ選手など楽しみな若手も増えてきましたが、左打者が多い背景もありますし数少ない右の代打やピンチバンターとしての役割にも期待が掛かります。更に村上宗隆選手の守備固め、山田哲人選手の不調、長岡秀樹選手のケガの状況次第などでは北村選手の出番が多くなる可能性もあります。
また今季から同じ内野手として24歳の増田珠選手が加入しますが、増田選手は昨季では基本的に外野での起用が多く、ポジション的には現段階ではサンタナ選手の守備固めとしての起用が想定される為、内野における守備機会は少ないと想定しています。しかし右打という共通点を持つ意味ではまずは代打枠として彼との競争になると思うので、お互いに切磋琢磨し合って活躍に繋がっていければと思います。

*1 それは北村匠海(つまんないよ)
*2 但しフェリペ選手はオリックス時代もセカンドを守っていた経験あり。守備は7試合で1.000と安定していました。
*3 入団当初は「ショート以外の内野に挑戦する方針」と書かれていました。
*4 これは戸田軍ではよくある話
*5 2023年シーズン終了時点で投37(4)、野30(4)。カッコ内は育成選手

家族や仲間からの信頼が厚い好漢

北村選手は高校は奥川恭伸おくがわやすのぶ選手や内山壮真うちやまそうま選手の母校である星稜高校、大学では高津監督の母校である亜細亜大学に進学し両校で主将を務めていました。その他にも学校生活では「代議員(*6)」と呼ばれる学級委員長のような役割も務めていた経験もあり、野球以外においてもリーダーシップを発揮していました。当時「人としゃべることも、輪の中心にいることが好きだったし、思ったこともすぐに言っていた」と語った北村選手は家族愛も非常に強く、女性ファンからの人気も高い事で有名な好感度の高い選手と言えます。奥さんは同い年である元アイドリング!!!の伊藤祐奈いとうゆうなさん(Instagram)であり、20年１月に結婚しました。８月には長女が誕生し、その日の試合にはプロ初アーチを含む４打席３出塁と結果を残してチームの勝利に貢献する活躍を見せ、原監督からも評価されました。奥さんとの２ショットもよく載っております。

また仲間からの信頼も厚い事でも有名です。22年ドラ１である浅野翔吾選手が春季キャンプ中に一人で食事を取っていた所を「こっちで一緒に食おうぜ」と声を掛けて積極的に和に入れたり、後述のプロ初登板の際には自ら登板を志願して中継ぎ陣の負担を和らげるなどと言った気遣いの男として、若手とベテランの橋渡し役として縁の下の力持ち的な役割を果たしていました。
巨人には長野久義選手という人間性最高な選手が在籍している事もありますし、北村選手もヤクルトで長野選手のように若手をサポートする存在にもなれれば良いなと思います。

＊山瀬慎之助選手編

※山瀬選手がイジり倒していますが７歳差です

＊岡田悠希選手編

＊番外編

ムードメーカーとしての一面もある北村選手。果たしてこのキャラをswprが活かしていけるのだろうか…。

*6 代議員：元々は選挙用語で政党や労働組合などの大会に各地域・職場から選出され、代表として討議や議決に参加する人の事。学校組織の場合、基本的には学級代表で生徒会などが運営する会議に参加する人の事を指す。

記憶に新しいプロ初登板

北村選手といえば昨年野球ファンにとっても記憶に残るシーンがありました。彼が初めて投手としてマウンドに上がったのです。
2023年９月２日のDeNA戦。この日は先発の横川凱よこがわかい選手が１回３失点(自責２)でKOとなる波乱の展開でした。その後は田中千晴たなかちはる選手が３回１失点、船迫大雅ふなばさまひろまさ選手が１回無失点と力投しましたが、その後は中継ぎ陣がDeNA打線に捕まって軒並み打たれてしまう結果に。７回裏終了時点で3-12と大幅ビハインドを迎えた中で控え投手は以下のように、

となっており、勝ちパターンである中川選手や途中加入で結果を残したバルドナード選手しかいなかった状態で原監督は野手である北村選手を送り込みます。なんと巨人は2020年８月６日以来の増田大輝選手以来３年振りとなる野手登板という策を取り北村選手がマウンドへ上がったのです。

山本選手に被弾を許したもののその後は後続をしっかりと抑え、１回１失点14球でマウンドを降り、敗戦処理として結果を残しました。その後は抵抗も虚しく4-13とCS争いを繰り広げる中で大敗を喫しましたが、翌日の試合では先発の井上温大いのうえはると選手が２回７失点と炎上したものの中継ぎ陣が奮闘。温存されたバルドナード選手は２回無失点、中川選手は９回を無失点で切り抜けて8-7と乱打戦を制しました。この２投手の好投の背景には勝ちパターンを温存させた北村選手の活躍があったからこそと言っても過言ではありません。また原監督は北村選手の投球について、

と評価し、遠回しに中継ぎ陣に檄を飛ばす原監督でした。その北村選手は、

とコメントしあくまでもチームを第一に考えた発言をされました。また首脳陣が野手登板を検討していた中で北村選手が自ら志願した背景もあり、３年振りの野手登板において翌日の勝利に貢献する働きぶりを見せました。
投手野手ともに戸田軍はもちろんケガ人続出による現状の中で北村選手の投球がチームにいい影響を及ぼす可能性がある…ではなく、あくまでも本業は内野手ですので、まずは競争が激化しそうな内野でアピールしていざという時に頼りになる存在としてチームを牽引していく存在になれればと思います。

おそらく個人的には今季引退した荒木貴裕氏の後釜役としてチームを引っ張っていく存在になるかと思います。ヤクルトから見れば今では意外と少ない内野のユーティリティで、球場外では学生時代から鍛えられたリーダーシップと誠実さでナイスガイな一面を見せる北村拓己選手。移籍後の会見では「（巨人には）負けたくないという気持ちは強いと思うので、しっかりとやっつけたい」と意気込みを語っていました。ぜひヤクルトでは川端選手や青木選手といった打撃のスペシャリストから色々と学び、打撃でも結果を残せられると良いですね！

今回も最後までお読みいただきありがとうございました！

最後に北村拓己選手のSNS情報を載せたいと思います。

X(旧Twitter):@takumi_k829
Instagram:@kitamura_takumi38

X(旧Twitter)アカウントのフォローもお待ちしています！
メイン→@csppp3
野球専門アカウント→@YsPadresLetsgo

出典

・Kitamura Shoji - 北村 祥治 - トヨタ自動車硬式野球部
・【巨人】小中高大で主将のドラ４北村「存在感出す」(スポーツ報知・2018年2月4日)
・【ヤクルト】５位北村恵吾が仮契約、背番「50」ショート以外の内野に挑戦「対応できるように」(日刊スポーツ・2022年11月22日)
・【巨人】北村拓己、パパになった日にプロ１号＆元アイドルと結婚発表「次は僕が頑張る番」(スポーツ報知・2020年8月5日)
・【とっておきメモ】まいっていた巨人ドラ１浅野翔吾に頼もしい“兄貴”　寄り添い救った北村拓己(日刊スポーツ・2023年9月1日)
・リアルタイム速報(日刊スポーツ・2023年9月2日)
・【巨人】原辰徳監督、８回に登板の北村拓己に「ピッチャー陣をね、助けてくれました。非常に感謝します」(スポーツ報知・2023年9月2日)
・【巨人】内野手の北村拓己「僕で良ければ投げられます」志願のプロ初登板で１回１失点(スポーツ報知・2023年9月2日)
・ヤクルト・北村拓己が入団会見「なにか縁を感じるチーム」　現役ドラフトで巨人から移籍(サンケイスポーツ・2023年12月15日)