自分能力を超えた正義

行き過ぎた、自分の能力を超えた正義は捨て去るべきである。
もちろん、それを目指すことは大いに結構だが。
正義は自分の能力の範囲内にあるべきだ。

自分の能力を超えた正義は自分を滅ぼしかねない。
自分の能力を超えた正義は暴走しかねない。

私はこれをやり遂げねばならない、という正義感。
自分の能力内であれば、どういう形であれ、解決することができるだろう。

しかし、自分の能力を超えていたとしたら。
いくら正義感が強かろうとそれを解決することはできない。

そして、正義感が私を押しつぶし、君は壊れてしまう。
  「なぜだ!なぜ私にはできない!」
あるいは、自分を不当に正当化して、正義の名の元暴走してしまう。
  「私が間違っているはずがない。私の正義が!私の正義を受け入れないこの世界は誤りだ!」

人は正義を掲げて行動している自分が正しいと思い込む。
そして、自分の言うことを聞かない者、自分に反対するものを悪であると思い込み糾弾する。
正義という権力の基に。

正義は人を惹きつける、素晴らしい人徳の一つだ。
だがそれは、正義がその人の能力内に収まっている時に限る。
正義は誰でもが気安く扱えるものではない。
歴史を振り返れば、正義の名の基どれほど残酷な出来事が起こっていることか。
暴走した正義は歴史上に散見される。

この世に正義を示すのは他ならぬ君なのだ。
その正義を示す君が、正義に押しつぶされては本末転倒だ。
その正義を示す君が、正義の暴走を止めることができなくてはどうする。

君の能力を超えた正義、それは今の君が持つべきものではない。
今の君の限界を超えた君が持つべきなのだ。

君は妙な正義を持つ必要は無い。
成長するべきだ。能力を磨くべきだ、君の限界を超えるべきだ!
そして、正義を扱える様になったとき、この世に正義を示してくれ! 

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