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視覚障害者の歩行と話題沸騰中の「視覚障害者の歩行支援アプリ」

こんにちは! 全く目が見えないお姉さん、愛美テミスです。
今回は、「視覚障害者の歩行支援アプリ」について最新情報をお届します!

さて、生成AI「ChatGPT」は、きっと皆さんも利用しているのではないでしょうか。
昨年11月に世に出てきたChatGPTは、瞬く間に世界中の人々が利用するツールになりました。ニュースでもその名を聞かない日はありません。
実は全く目が見えない私も、文章を書くときに新たな視座を求めて、日々パソコンで、Lineで、電話でChatGPTを使っています。ふつうにパソコンで利用するには難しいところもありますが、一定のアクセシビリティは確保されているので、視覚障害者でも利用することができます。なかでも電話GPTは、電話さえかけられれば利用できることもあり、とくにパソコンやスマホが苦手な高齢の視覚障害者にとっては、最新テクノロジーに触れられる貴重な機会にもなっています。

そんななか、視覚障害者の歩行支援の世界にも、AIによる画像解析技術を用いたスマホアプリが登場しました。

その名を「Eye Navi(アイナビ)」
これがすごいのです!道案内と障害物検出、歩行レコーダー機能が一つのアプリで提供されているのです。
目的地までの方向や経路、周辺施設の情報を教えてくれるアプリは今までにもありました。そういったナビ機能に加えて、信号の識別や進路上の障害物などの情報を提供してくれるのが、このEye Naviの特長です。
周知のとおり、GPSには誤差があります。目が見えれば、その誤差を認識してかんたんに修正できますが、見えない私たちは、そういうわけにはいきません。そもそも安全な場所を歩けているのかどうかですら、定かでないことも多々あります。
ですから、横断歩道や白線、点字ブロックなどの情報が得られることで、私たちは安全なルートを確保しやすくなります。そして信号もわかる。なんとありがたいことでしょう!
一方、まだ開発途上のアプリでもあります。ChatGPTも同様、情報が正確でないことも、ないとはいえません。
…だとしても、私たちにとっては今まで知りたくても得られなかった情報が、テクノロジーによって手に入れられるようになったことは事実。そして1億円以上の開発コストがかかっているにもかかわらず、無料で提供されていることに感謝せずにはいられません。
そんなわけで2023年4月にアプリが一般公開されて以降、私たち視覚障害者のコミュニティは、この話題で沸騰中です。

信号機なし
信号機なし
信号色なし
信号色なし
信号赤色
信号赤色

参考:電話ChatGPTについて

参考:Eye Naviについて

登壇者プロフィール

愛美テミス:産業カウンセラー/JPA認定カウンセラー
1973年生まれ。
視力がだんだん失われていった10代から30代にかけて感じた恐怖と、社会からの疎外感を忘れることができない。誰もが優しくつながる社会を理想に掲げ、現在ライフワークとしてブラインドのためのITサポートやピアカウンセラーとして活動をしている。さらに、晴眼者のITサポーター養成にも取り組んでいる。パラちゃんねるのライター兼WEBアクセシビリティも担当する。


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