初めてのお産のお手伝いをしたのは中学1年生!

子どもの頃から動物が大好きだった私。近所で猫が棄てられていたらコッソリ倉庫で餌をあげたり、お小遣いで動物病院に連れていったり…

中1の時、真っ白な子猫が迷い混んできて例のごとくコッソリ倉庫で餌をあげていました。

だんだんとなついてきて、猫嫌いの父にも見つかり家族会議のもと、責任もって飼うことに☆

真っ白なその子は「ミルク」という名前をつけ、家族の一員になりました。


間もなくしてお腹が大きくなり妊娠!お相手はどこの誰かわかりませんが…赤ちゃんがいるミルクはふっくらとしてきて、顔つきも優しくなってすっかり「母親」

赤ちゃんの頃から私たちが哺乳瓶で育てたミルクは、自分のことを人間だと思ってたはず。そう感じることがよくありました。


そして、いよいよ陣痛が始まったんです!!


普通、猫って人間のいない場所へ行ってひっそり出産するものだと言われているけれど、ミルクは違ってた。まぁさすがミルクだよねと納得(笑)

陣痛が始まってお腹が痛くなると、ミャーミャーなきながら子供部屋へ移動。そして、啼きまくって私たちを呼ぶんです。多分、ミルク本人も陣痛がなんだか分かってないしビックリしてたんじゃないかなぁ。

母も私も妹もどうしたらいいのかわからないけれど、とりあえずミルクの傍へ行ってお腹を擦ったり、頑張れって声をかけたり…

しかも、ミルクは出産する場所を妹のベッドに決めたらしくそこでウロウロしたり、うずくまったり…

バスタオルを敷いて、ありったけのタオルを用意して、お湯を洗面器に持ってきて…


ホント人のお産と同じ(笑)


そんな中、一匹目を出産。だけど頭が大きいのか、なかなか体が出てこない!!

人間なら吸引分娩だと思うけど相手は猫だし…とにかく頑張れって応援するしかなかったよね。

そして時間をかけて何とか、やっとこさ一匹目が誕生しました。

…が、今度は卵膜に包まれたその子をどうしていいのかわからないミルク。早く卵膜を破ってあげないと呼吸出来ない!!

私たちはミルクに一生懸命、口で説明(笑)冷静に考えたら猫に口で説明したってだめですでしょ~なんて思われるかな?でも、我が家では猫も家族の一員。ミルクは賢いからわかるはず、いやわかってるからと確信してたので必死に説明しました。

すると、賢いミルクは理解してくれたようで卵膜をペロペロと舐めて破り、我が子を無事に卵膜から出してあげられました。いやぁ良かった良かった☆


っと今度は臍の緒が問題。繋がったまんまだったから、母がしびれをきらしてハサミでカットしました(笑)一応、ライターの火で消毒してアルコールかけてからね。人のお産さながら。

これでようやく一匹目が無事に生まれてひと安心。


まだお腹は大きいし何匹生まれるのかわからないから、ハラハラドキドキでした。


結局そのあと3びき産んだけど、自分で卵膜をペロペロ舐めて、臍の緒も切り、胎盤はムシャムシャ食べていました。

学習してるなぁなんて感心してミルクを見てたのを思い出します。それに胎盤をムシャムシャ食べる姿にショックを受けながらも、動物の本能ってすごいなぁって。生命力ってこういうことなんだって感じてた中1の私。


この頃の私は助産師になるなんて1ミリも思ってなかったし、助産師の存在すら知らなかったです。何となく福祉とか看護の道に進みたいとは思ってたけどね。

だからお産の知識なんてゼロ!そんな私が生まれてはじめてお手伝いしたお産が猫でした。動物と人じゃ違うと言われるかもだけど、新しい命が誕生することに変わりない☆


ミルクのお産をお手伝いした後も助産師になりたいとは思ってなかったし、自分の進路とは別物の出来事でした。


直接、助産師になろうと思ったのは父をガンで亡くした経緯があるんだけど…よくよく思い返せば、もしかしたらミルクのお産がきっかけになってたのかもしれないなぁと最近氣付いた私です(笑)



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