下痢の前後で頭重が起こる原因
下痢と頭重を病院で診てもらおうと思うと、大抵病名が付かず不定愁訴とか自律神経失調症と言われてしまいます。
医学を知らない患者さんは、自律神経失調症という病気だから下痢と頭重が出ていると思い込んでしまいます。
けれど、現実は逆で、下痢と頭重があるという患者さんの主張を満たす病気が見当たらないときにネーミングするのが、不定愁訴や自律神経失調症になります。
厳密に言うとそうではないのですが、多くの医師がその様に使っているのが現実です。
まずは、中医学で下痢の状態を見ていく事にしましょう。
中医学には汗吐下という考えがあります。
発汗(はっかん)、嘔吐(おうと)、下痢(げり)の文字から取って、汗吐下(かん・と・げ)です。
どれも体内にある邪気を外部に出すものになります。
邪気とは病原菌のようなイメージです。
人間の身体は、血管内に入り全身に巡ってしまう邪気を発汗で体外へ出す。
胃の中に入ってきた邪気を嘔吐によって口から出す。
腸にたどり着いてしまった邪気を下痢で肛門から出す。
このように、身体にとって問題を起こしやすい邪気に気付いたときに真っ先に身体を守るための反応として、体外へ邪気を出すための反応が汗吐下になります。
その一つが下痢になるので、肛門から強制排便する事で急速に体内のものを外に出している状態を表します。
上から下に移動する力を陰気と言います。
要するに、下痢をしているときは、陰気が強く作用しているとも考えられるのです。
頭の方は、日中であれば常に上にありますので、下のものが上に向かっていく陽気を表します。
なので、活動的な日中には、頭は陽気で満たされているのが通常の状態です。
しかし、頭重を感じているという事は、何かが下に向かっているという事になります。
頭が重いという事は重力が下への力を出しているという表れだからです。
要するに、
・これから下痢をするという表れでもあり
・今下痢をしているという表れでもあり
・先ほど下痢をして気の流れや作用がまだ戻っていないという表れ
でもあるのです。
なので、下痢の前後で頭重が起こっているときには、このような意味合いがありますので、一番重要な事は
『どんな邪気を体内に入れてしまったのか?』
大抵の場合、飲食で入れる事が多いのですが、飛沫感染で体内にウイルスや細菌を取り込んでしまう場合もあります。
身体はそういう日々の活動にいつでも対応してくれています。
単純に薬で下痢を止めれば良いという話ではないという事です。
他にもさまざまな下痢がありますので、こちらの無料レポートを参考にしてください。
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