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人生が変わる!物事の見方と映画マネー・ショート

酒イさんなのだ。
お酒が好きで飲み屋さんの雰囲気が好きなのだ。

ふだんのnoteはお酒のことや心の問題について書くことが多いけど、
今回はちょっと変わった内容なのだ。

矢野経済研究所の代表 水越孝さんがニュース番組の最後の出演時に話していた内容がきっかけなのだ。

矢野経済研究所は市場調査をしているシンクタンクなのだ。
「オタク」市場に関する調査など、いろいろと面白い調査をしているのだ。

水越さんが番組で、
「最後にこれだけは伝えたい。物事の見方(=人生)が変わりますから!」
とフリップを使いながら説明してくれた内容がとても素晴らしい内容だったのだ。

そして、その直後に観た映画「マネー・ショート」で主人公たちが取った行動が水越さんの説明とピッタリ合う部分があったので、とても印象深かったのだ。

酒イさんもなるべく水越さんの説明してくれたことを実践しようと取り組んで、少し物事の見方が変わったという実感があるので、マネー・ショートのストーリの一部をなぞりながら紹介していこうと思うのだ。

人生が変わる 物事の見方とは


さっそく本題なのだ。

下に書いた内容は、酒イさんが番組で見た内容を書き起こしたものなのだ。

「矢野経済研究所代表 水越さんが話す、物事の見方」

ニュースや著名人の発言など、なにかの情報を目にしたときにどのように捉えていくのかという考え方を説明しているのだ。

物事の見方は【4つのパートに分けられるのだ。

①「事実を集める」
原典に当たり、現場を見る

②「意味付ける」
事実の代表性に留意し、事実と事を関連付ける

③「予測する」
時間軸を考慮し変化の方向性を考える

④「行動を起こす。自分の言葉で表現する」

以上なのだ。
それぞれをざっくり説明していくのだ。

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①「事実を集める」
原典に当たり、現場を見る

まずなにかの出来事(ニュースなど)を目にしたり耳にしたりする。
「誰が言い始めたのか」「実際にそうなのか」
誰かの解説や評論だけで分かった気分になるのではなく、原典を探って事実を見つける。

②「意味付ける」
事実の代表性に留意し、事実と事を関連付ける

代表性とは、「調査対象全体から抽出された一部の対象の調査結果が、全体の調査結果を偏りなく正確に反映されているか」
特殊な少数の調査結果を、みんなの考え、意見、総意としてしまっていないか。

事実から何を読み取るのか。事実と事実を組み合わせて関連付けるのだ。
そして、自分なりの考えをまとめていく。
あくまで事実や大元の情報(原典)が元になっているのが大事なポイントなのだ。

③「予測する」
時間軸を考慮し変化の方向性を考える

自分なりの解釈や考えがまとまったら、次はそれがどう変化していくのか考えるのだ。
どういう方向に向かっていくのかを予測するのだ。

④「行動を起こす。自分の言葉で表現する」
誰かの意見、借り物の言葉ではなく、自分の言葉で発信する。

自分なりの解釈・考えをまとめて、そこから次の流れを予測する。
そこから自分がどういうことを発信するのかを決めていくのだ。

・・・

ちょっと固い内容になってきちゃったので、これを映画「マネー・ショート」のストーリに当てはめて紹介していくのだ。

映画「マネー・ショート」

マネーショート

2004年から2006年にかけて、アメリカ合衆国では住宅価格が上昇し、住宅ローンの債権が高利回りの金融商品として脚光を浴びていた。多くの投資家たちがそうした金融商品を買いあさる中で、いち早くバブル崩壊の兆しを読み取った投資家もいた。本作はそんな彼らがどのようにしてサブプライム住宅ローン危機の中で巨額の利益を上げたのかを描き出す。

マネー・ショートの解説はこちらの説明が大変分かりやすいので、
映画を観る前に一読をおすすめしたいのだ。

映画の内容をすごーく大ざっぱに説明すると、低所得者向け住宅ローン「サブプライム・ローン」が破綻することを予測し、巨額の利益を上げた投資家たちのお話しなのだ。

「MBS」「CDO」「CDS」などの金融用語が飛び交う映画、劇中でも説明はあるんだけど内容そのものは完全に理解できたとは言えなかったのだ。
「華麗なる大逆転」というサブタイトルが付いていたので、オーシャンズ11のようなワクワク感やスカッとした爽快感を期待してしまっていたため、正直それほど面白くはなかったのだ。
酒イさんの理解力がちょっと足りなかったというのも大きいと思うのだ・・・。

でも、
映画の途中で水越さんのお話しとほぼピッタリ合う行動を主人公たちが取っていることに気づいて、それがとても興味深かったのだ。

あるところで得た学びが別のところでつながるというのはとても気持ちがいいのだ。
これはアハ体験とでもいうのだろうか?なのだ。

「サブプライム・ローン」が破綻した後の今の世界なら、
いかに「サブプライム・ローン」とそれを元にした金融商品がめちゃくちゃなものだったかは知れ渡っているけど、当時は「ほとんどの投資家が気付いていなかった」のだ。

主人公たちだけがどうやってこの事実に気付き、行動していったのか。

マネー・ショートのストーリーの一部を水越さんのお話しになぞりながら説明していくのだ。

主人公たちはどうやって気付き行動したのか

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「事実を集める」
原典に当たり、現場を見る

住宅ローン債権が破綻することをほとんどの投資家たちが予測できなかったのには理由があるのだ。

「金融商品の格付けが最高ランクのAAA」
「住宅価格は安定して値上がりし続けていた」
「金融商品の中身が複雑で投資家たちも理解していなかった」

実態を知らない投資家たちにとっては住宅ローン債権を含む金融商品CDOは優良な商品にしか見えなかったのだ。
多くの投資家たちは格付けがAAAだし、CDOは安定して値上がりし続けているという理由で買っていたのだ。

住宅ローン債権が破綻するという、最初は噂レベルの情報を得たことをきっかけに、主人公たちは行動を開始したのだ。
彼らがまず行ったことが「事実を集める」ことだったのだ。

彼らが行ったことはチャートとにらめっこすることでも、アナリストの情報を読み漁るでもなく、実際に現場に行ってみる。ということだったのだ。

主人公たちの行動の一部を挙げると、

・住宅ローンを販売している営業マンたちに会い、ほぼ無審査で低所得者たちに住宅ローンを組ませているという事実を知る。

・「サブプライム・ローン」で家を購入した低所得者たちの家をたくさん周り、すでに住宅ローンが払えず滞納者がたくさんいることを知る。

・格付け会社に行き、AAA評価は証券会社との癒着によるもので正当な格付けではないことを知る。

こうして直接現場を見て回り、当事者たちに話しを聞いて回ったのだ。
ほかの投資家たちはチャートとにらめっこしている間に。

「意味付ける」
現場を回り調査を進めるにつれて、金融市場での評価とは全く異なった事実が集まってきたのだ。

調査で事実を集めて、住宅ローン債権が実際の格付け評価と異なり、不良債権化する危険性が高い金融商品ではないかという結論を出していくのだ。

「予測する」
時間軸を考慮し変化の方向性を考える

住宅価格が下落に転じれば住宅バブルが終わる。そうなると住宅価格が安定して値上がりすることが前提ともいえるサブプライムローンが破綻する。
サブプライムローン債権に大量の不良債権が出れば、住宅ローン債権を含む金融商品(CDO)の価値も急落すると予測したのだ。

誰もがご存じの通りその通りになったのだ。
サブプライム・ローン問題はアメリカを中心に世界経済に大混乱をもたらしたのだ。

「行動を起こす。自分の言葉で表現する」
目先の利益だけを優先する金融業界によって生み出された低所得者向け住宅ローンを債権化した商品。
彼らは金融業界に怒りを覚えて、一矢報いたいと考えたのだ。

そこで、値上がりしつづける「優良商品である、住宅ローン債権を含む金融商品(CDO)が値下がりしたら保険金が降りる」という保険商品を自分たちで考案し、証券会社に提案してその商品を証券会社から買うことにしたのだ。

主人公たちは多額の掛け金を証券会社に支払う。その代わりに、住宅ローン債権(CDO)が暴落したら保険金を証券会社が支払うという仕組みだったのだ。

住宅ローン債権が暴落するとは思っていない証券会社は彼らの提案を喜んで受けたのだ。
暴落するはずのないAAA評価の金融商品に保険をかけるなんて・・・証券マンたちは主人公たちの真意に気付くことなく、大量の保険商品を彼らに売ったのだ。

史実の通り、サブプライム・ローンは破綻し主人公たちは巨額の利益を得ることになるのだ。

ちなみに、彼らはこの巨額の利益が意味するものをよく分かっていたので、大金を手に入れて金融業界に一泡吹かせてやったぜー!ひゃっほうー!みたいなシーンはないのだ。

SNSで飛び交う情報も同じ

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SNS上でしばしば盛り上がっている話題を目にするのだ。

「〇〇と言う人たちがいるが、それは間違っている」
「〇〇とか△△という主張はおかしい」

なんていう投稿を見るたびに、それは実際には誰が言っているのだろう?と思うのだ。
SNSで多くの人が批判している話題があっても、それを実際に主張している人の存在が不明なことが実は意外と多いのだ。

原典の分からない、事実かも分からない話題で議論しあっているのだ。
思考遊びとしてはおもしろいこともあるかもしれないけど、
いつのまにか言葉だけが一人歩きしているものを見かけたりして、危険なことだなって思うことがあるのだ。

ぜひ、
「みんながそう言っている」「みんな」ってだれ?
といことを問いかけながら見るようにしていただきたいのだ。
それだけでSNSの情報だったり、ニュースの話題だったり、物事の見方に新しい視点が加わると思うのだ。

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