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『グラン・ローヴァ物語』⑥ 「生きる」ことへの肯定が、自己肯定につながる

「生きる」ということへの肯定

グラン・ローヴァ物語を読んだことで、僕の中で大きく変わったことがあります。

それは、「生きる」ということへの肯定です。

これは、自分だけでなく、他人に対しても適用されます。

世の中には、様々な人がいます。それは、人種や性別だけでなく、考え方や価値観、何を正しいとするかなど、同じ人間は一人としていません。

そのため、どうしても他人に対して合う・合わないという相性があります。

僕自身においても、人に対しての好き嫌いは当然ながらあります。

グラン・ローヴァ物語を読んだ当時、僕は半ば人嫌いになる寸前といったところでした。

また、他人に対して「どうして、あんな人間がいるんだ!」という憤りを感じていたように思います。

他人を肯定することは、自分自身への肯定につながる

しかし、グラン・ローヴァ物語を読んだことで、そういった自分とは合わない他人がいることを肯定するようになりました。

「人は、一人では生きていけない」というのはよく聞く言葉ですが、僕自身その通りだと思っています。

そして、それは僕だけではなく、僕が嫌いだと思っている相手にとっても当てはまることで、僕同様に相手の人も周りの人たちに生かされている存在だと知ったのです。

そうであるならば、そういった人たちも折り合いをつけて関係構築をしていく必要があります。

まぁ、その考えに至るまではかなり時間がかかったのですが、僕は少なくとも他人の存在を好き嫌いという判断基準で否定することはなりました。

以前本で、「他人にしていることと、自分にしていること」は同じであるという話をきいたことがあります。

おそらくですが、僕が他人を否定していたとき、僕は僕自身の存在を否定していたのだと思います。

僕は、他人を肯定するようになったことで、自分自身の存在も肯定するようになったのです。

今、改めて考えると、高校2年生のときにグラン・ローヴァ物語に出会えたのは、まさしく幸運だったと思います。

つづく

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