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東北生まれ育ちニューヨーク永住の考える葦。 人からの評価に自分の価値判断をゆだねてしま…

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東北生まれ育ちニューヨーク永住の考える葦。 人からの評価に自分の価値判断をゆだねてしまう特性がある。 自分で自分に価値を見出せるようになることが目的。

最近の記事

火花:Audibleが読書を超えた

Audibleが読書を超えて聴くエンターテイメントとしてお金を払う価値があるなと感じた作品。これまでAudibleは時間の有効活用ツールくらいに思っていたが、「火花」は純粋にエンターテイメントだった。 本のあらすじ:かけだしの漫才師が師匠と出会って、彼との交流を中心に、何てことない日常や舞台での漫才の情景を時系列で追いながら、笑いを追い求める人生とは何かを描く。 笑いに対する筆者の情熱が感じられ、また、筆者の真摯で実存的な悩みを、シンプルな筆致でシュールな笑いたっぷりに語

    • 黄色い家:Audible感想ノート

      始まりは老女が若い女性を監禁した事件のニュース。しかしこの犯人の老女に対して、最後まで読むと全く異なる印象を得る。  Audibleで聴き始めたとき、現実の生活でも、時おりニュースでみるような事件だな、と気味悪く感じ、何やら語り手のアラサー女性は容疑者の老女とシェアハウスをしていたらしいことが分かり、どんなどろどろした物語なのだろうと思った ー それはのちに良い意味で裏切られる。 ここから、知力に難のある片親の貧困家庭に生まれた主人公が犯罪に手を染めていく半生が主人公の回想

      • 正欲:Audible感想ノート

        はじまりは児童ポルノ事件についてのニュース:しかし、この話からは想像していなかった真相が最後まで読むとわかる。 Audibleで聞いていたため、はじめに事件のニュースで出てきた容疑者の人名を詳しく覚えておらず、最後に、そこでつながったのか!となって面白かった。 面白かった点:誰にも理解できないような特殊性癖を持つ人々が、その性癖一点を隠したいがためだけに、人との関わり方、性格や人生観全てが影響を受けており、自殺を考えるまでに追い詰められてしまったり、異性から向けられる視線

        • 幸せで成功してるように見える人生でも、焦燥感が続く原因は何だろう

           最近、朝目覚めるたびに焦燥感を覚える。コロナ禍の不安だと思っていたけど、2ヶ月も経つとさすがに違うとわかるーこれは自分のなかにずっとある焦燥感だ。今は自分を忙しくして気を紛らわせることができないから、直面せずにいられないだけなんだ。  この焦燥感の原因は何なのだろう。自分の今の仕事に満足してないから?何かになれると思っていたのに、何ものにもなれていないから?  多分、他人から見たら、何も不安になることはない人生を送ってきたと思う。東大卒、一流企業就職、ハーバード卒弁護士と結

        火花:Audibleが読書を超えた