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詩「子猫のワルツ」


駅のガード下
今にも泣き出しそうな空
こんな日には
ワルツを踊ろう
ワルツを踊ろう
他に見ているものは
何もいないけど

木々がザワザワ揺れている
花もソワソワ囁いて
虫もコロコロ転がっている
これなら1匹悪くない

みんな
当たり前の様に
理由を求めたりするけど
たまには全身で
地球を受け止めてみる
ちっぽけな頭の中の宇宙で泳ぐより
よっぽど簡単さ

駅のガード下
煌めく様な青空
こんな日は
ワルツを踊ろう
ワルツを踊ろう

自分がちゃんと立っていられる様に
外の光に目が眩まない様に
みんなの笑い声が聞こえてくるけど
心の隙間
染み込んでいかない様に
僕は夢中にワルツを踊った

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