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#推し短歌② 推しアニメ、漫画の思い出短歌


17時半ごじはん
  再放送に
  間に合えと
 真剣マジで走って
 のち、陸上部」


《解説》
私が、小学4年生になると、アニメ「シティーハンター」の再放送が始まった。
母は、最初は、「冴羽獠は、危険だから観るのは止めなさい!」と視聴を反対した。

しかし、私は、直感で「シティーハンター」が面白そうな作品だと感じ、観たくて仕方がなかったので、17時半から始まる再放送に間に合う様に、全速力で家に帰った。
すると、私の本気が母に伝わり、「シティーハンター」の再放送を観る事が許されたのだった。

次第に母も冴羽獠の魅力を認めてくれる様になり、一緒に再放送を観る様になった。
すると、私は、だんだんと冴羽獠の事が好きになり、アニメの主人公に初めての恋をした。
これが、私の初恋である。

母は、「冴羽獠に釣り合う女の人は、相当に素敵な女性じゃないと無理だよ。冴羽獠みたいな男性に振り向いて欲しいんやったら、内面を磨きなさい。」と熱血指導した。
当時、夢を壊さずに、なぜかアニメの主人公との恋を全力で応援してくれた母の優しさが、今も胸に沁みる。

ちなみに、クラスメイトからは、なぜ好きな相手が人間ではないのかと呆れられたりした。
しかし、当時から、私の性格は、猪突猛進だったので、誰の言葉も耳に入らず、ただただ、冴羽獠の事が、純粋に好きだった。
今も、冴羽獠の事が好きだし、尊敬しているし、彼みたいな人間になりたいとさえ思っている。

たった1日だけ、再放送の時間に間に合わない日があったが、母がビデオに録画していてくれた事も嬉しかった。
「シティーハンター」のお陰かどうかは、不明だが、私の足は、凄く速くなり、運動会では、小学校を卒業するまで、リレーの選手に選ばれる様になった。
そして、中学校では、陸上部として県大で400mリレーの選手として出場した。
また、長距離選手にも選ばれた。
推しや好きの力は、凄まじく、人生をも変えてしまうパワーが宿っていると体感した出来事だった。





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