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【本】『奇跡』って何だろう?

みなさん、こんにちは。

「キャリアの悩みを共有」と言っておきながら、早速脱線気味。

今日の話はなに?

読了した本の感想です。

2022年のバレンタインデーに発売された林真理子著『奇跡』です。

テーマ:「愛」「不倫」「幸福」「奇跡」

なぜこの本を選んだか?

自分にもっとも似つかわしくないテーマですが、たまたま目にした記事で紹介されていた小説が「著名な方」による「高貴な不倫」、しかも「実名」という話と聞いて、思わず読みたくなってしまった私。

ミーハー心に火が付いた!

本の内容

男は世界的な写真家、女は梨園の妻。このお二人の、いや、女性の子どもも含めた3人の「奇跡の愛」を描いた小説。

驚くのは主要登場人物が実名であり、奥様は今も実業家として活躍、息子さんは立派な歌舞伎役者さん、ということ。

が、芸術面の学が足りず、私は世界的な写真家:田原佳一氏も、主人公の妻の元夫がどういう歌舞伎役者さんかも、全然名前だけではピンと来ていなかった。なので、あまり実存の人物像を意識せずに、純粋な小説として読んだのだが・・・

私が感じたこと

『私ほど愛された女はいないと思う。私たちほど愛し合った男と女はいないと思う。』(主人公の女性の言葉)

それを小説にした著者自身は「自分で書いたのに、何度読んでも泣ける」とおっしゃっている。そして「まだ世界は美しいもので溢れている」と思えるそうです。

オー・・・ナンテ ジブン ハ クサッテルノ?

● 愛の形は様々で、別に人と比べる必要はないんじゃないか

● 実際の恋愛を書き下ろしされているらしいけれど、それって小説になるの?(普通の疑問)

● 私は不倫に反対はしないし、結婚をした後に本当に好きな人ができることもあると思う。その感情の美しさはあると思うけれど、なんだろう、高貴さ故か、上流階級の方のお話、にしか聞こえない。もっと感情の琴線に触れるか、と思ったのだけれど、まだまだ修行が足りないらしい。涙は出なかった・・・。

● 息子さんがデキスギな良い子すぎて・・・。この子の話を書く方が、どれだけ主人公の女性と、芸術家の男性と、祖父母含めた人間たちが素晴らしいかが伝わるような気がする。こんな素晴らしい子ども(本に書かれていることが事実だとして)がいることが「奇跡」だ。

学んだこと

ただ、学びはあった。

● 田原佳一さんという芸術家を知れたこと!

● 日本の芸術の評価が低いことも、本物の芸術家が海外に出て行ってしまう理由の一つだということ。

● この主人公の女性、良家の子女で二十代で梨園に嫁ぎ、おそらく企業に勤めたりはされていないと思うのだけれど、素晴らしい実業家としての才能をお持ち。子どもの頃から受けた良質の教育をしっかりと自分のものにされている。そしてそれが人と違う魅力になっていることを田原佳一さんに見いだされ、機会を与えられ、ビジネスセンスを磨かれていったこと。私はむしろここを掘り下げて知りたいと思った。

最後に:それにしても「奇跡」ってなんだろう?

本はその時の自分の感情に大きく影響を受ける。今の私はドライに読んでしまったけれど、10年後に自分がこの小説を読んだなら、涙するのだろうか。

それにしても「奇跡」ってなんだろう?

大物の二人が出会ったこと? 数年越しに再会したこと? 長らく公になることなく不倫関係を続けられたこと? 子どもも交えた良好な関係を築けたこと? 子どもが全う以上に素晴らしい子に育ったこと?『私たちほど愛し合った男と女はいないと思う』と自分で言えちゃうくらいの相手と巡り会えたこと?

私には「偶然」と「努力」にしか思えないのだけれど、先人たちは良いことを言っています。(以下は一例)

『人生には二通りの生き方しかない。
ひとつは、奇跡など何も起こらないと思って生きること。
もうひとつは、あらゆるものが奇跡だと思って生きること。』
(アルバート・アインシュタイン)

そうだ!何事も奇跡だと思って生きていたら、わくわくする!


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