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ダラダラと詩 友人とか恋愛とか

昔の親友、近所の友達、話しかけようと思えば話しかけられる。きっと君は前のように話してくれるという確信がある。今の僕は昔の僕とあまりに違い過ぎて、昔の自分は愚か過ぎ、今少しやっと少しの微量のまともを病気と一緒に手に入れた生活。昔の僕を演じるのは嫌だ。生理的に無理。君に話しかけないでいよう。君に話しかけてしまえば演じる事になるだろう自分。前の自分を演じきれず、右往左往不完全な過去の自分。君はあまりに鈍感だから前と同じに扱ってくれるだろう。しかし1度話しかけると連絡先の交換やらも馬鹿な流れにのってしてしまい、不完全をこれからも演じるのだと思うと、どうにも君に話しかける事が出来ない。君を目の前に演じる事に全く罪悪感など少しも無いのだが、自らの苦しみこれからの生活を意識、君の家から少し離れた所を歩こう。

昔の親友が通る可能性のある所。僕を見つけない欲しい君と会いたくない。咄嗟に出てしまう昔の自分擬きで1度乗り切る事は可能だが、その後の1人の時間にそれを思い出すなどしたくないのだ。かといって君の前で演じる為の練習も馬鹿馬鹿しい。君と会わないように家に閉じこもるのも馬鹿らしい。なる訳も無いチャイムの音に怯える事を加速させるのだから。君は何処か遠い所に行って、見えない所に行って、幸せを持ってこちらへの意識を無くして、僕は君を見ても話しかけたくない。話しかけられない。話さないを決めている。

親友が幾人か居た。1人の親友にフラれた。自然消滅はあったものの、フラれたという意識を持ったのは始めてのことで、暫く麻痺していた。後でかなりの時間が経って怒りが無くなり希望が無くなりフラれた事を思った。まさか友達にフラれるとは、そんな事がこの世の中にあろうとは、彼氏だか彼女だかはそういう状態に陥る事を知っていた。普通の事だと知っていた。友達にフラれるは前知識も無く突然で中々分かる事が出来なかった。唖然とした。
それからぼーっと人間関係をやり過ごすうちに、1度しかなかった友達にフラれるを、他にも簡単に有り得ると思い、人間と言う存在に覚めて冷めて平常過ぎる温度を持った。それから人間とは、ある程度の距離を持った、それが居なくなっても何も感じず、ああそうですかとも思わず。何も感じず、そいつが死のうとも何も感じず、誰にでもそう思うと言いたいという事を予定し希望を持っている。

雨降りどしゃ降りずぶ濡れ溺れて、肺も水で満たして人魚になるのと君は言った。こんな世界から沈む世界に行くのよと君は言った。君は今何処に居るの。君の声は聞こえない。君は水の底に居て、僕は地上に居るから。

糸の先を辿る絡み混同しながらもようやくたどり着いた。赤い糸を捉えた。見つめるだけのただの赤い糸。ボビンに巻き付いた赤い糸になればいいと鋏を指と手で持った。何かで溶けてさび付いて、何度も拭いた歪な、手首は重さで傾き、親指の付け根の肉に跡を付けた。愛おしさに鋏を落として足に出来た痛みと川、目玉の内側の内側の脳が浮いている水と同じ所に外に排出可能な水を溜めていた。君に話しかけるという自傷行為を行った。君に話しかけるという自傷行為は終わらず自傷行為は今でも続く。まだ赤い糸は繋がっている。私にしか見えない赤い糸。君には内緒の赤い糸。

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