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ヤンデレの女の子に死ぬほど愛されて眠れないBD(ビルディバイド)


コンコン、ガチャ

「お兄ちゃんまだ起きてる?」

「ごめんね。こんな時間に。今日のこと謝っておこうと思って」

「どうしても外せない用事があったっから、お兄ちゃんと大会に行ってあげられなくて本当にごめんね」

「ううん気にするよ。だってお兄ちゃんいつも私のアンスラーグ楽しみにしてくれてるもん」

「作り置きも考えたんだけど、お兄ちゃんにはやっぱり作りたてのアンスラーグを使ってもらいたかったから」

「でも大丈夫。明日からはちゃんと作るからね」

「別にっお兄ちゃんのこと嫌いになったとかそういうわけじゃないよ。本当だよ!」

「どっちかっていうと……ウフフフフッううん、何でもない、何も言ってないよ。もぉ、本当に何でもないったら」

「あ、そうだ!昨日の大会の結果どうだった?いつもと味付けを変えてみたんだけど」

「そっか…よかった。環境に合わなかったらどうしようって思ってたんだけど、これでひと安心ね」

「―――もうっそんなの気にしなくていいよ。家族なんだから…ね?」

「竜をスタンドしたり、竜人王のテリトリーを開くとか、私のとりえってそれくらいしかないし。それにお兄ちゃんはいつも私のデッキを楽しそうに使ってくれるんだもの、私だってがんばっちゃうよ」

「……ところでお兄ちゃんさっき洗濯しようとして見つけたんだけど、このデッキ誰の?お兄ちゃんのじゃないよね?」

「誰の?」

「あー!分かった!イシュタルテさんのでしょ。匂いでわかるもん!」

「……それで、なんでお兄ちゃんが持ってるの?」

「ええっ!?お兄ちゃんデッキ忘れたの!?そのときに借りたって―――大丈夫なの?」

「うん。うん。うん。うん……そっかぁ大したことなくてよかった」

「(あのデッキ。イシュタルテさんのだったんだ。ちょっともったいないことしたな。こんなことならX(旧Twitter)にレシピ流しちゃえばよかった)」

「あ!ううん何でもないよ。ただのひとりごとだから」

「……そういえばお兄ちゃん最近帰りが遅いよね。―――大渓谷に出張?あー、あの不屈そうなライオンの人でしょ?知ってる」

「でもあの人って不屈っていうより暗いよね。あんな人と話してたらお兄ちゃんまで暗い性格になっちゃうよ?」

「ーーーお兄ちゃん…昔は私の話ちゃんと聞いてくれてたのに…最近はあまり聞いてくれないよね」

「…それに私とも遊んでくれなくなったし…大会に行くのもイシュタルテさんと一緒に行こうっていうし…」

「ーーーあんな人!!!!どうせお兄ちゃんのこと何もわかってないんだから!!!!」

ガシャーン!

「お兄ちゃんのことを世界で一番わかってるのは私なの!!!!他の誰でもない私!!!!」

「…ご、ごめん。どなっちゃって。お兄ちゃんがショット以外で対象に取られないのは昔からだもんね。わかってるよ」

「それはそうと今日のCSどうしたの?……そっか四宝の門で参加したんだ。お金渡しとけばよかったね」

「それで優勝したの?フーン、四宝の門で優勝できたんだ……?」

「フンフンッ。やっぱりあの"門"の匂いがする」

ガタタンッ!

「お兄ちゃんの嘘つき!!!!」

「ねー。どうしてそんな嘘をつくの?お兄ちゃんいままで私に嘘ついたこと一度も無かったのに!!!!」

「そっかぁ…やっぱり赤黒門で参加したんだ。へぇぇぇ~、ヴォルガネードから出させてもらったの?……それはよかったね!!!!」

バリリン!

「お兄ちゃんは赤で6コストのエースで、でもちょっとパワーが足りないところがあるのはわかってた。でもお兄ちゃんもきっといつか私のデッキを絶対わかってくれるって思ってたからずっと我慢してたんだよ」

「―――それなのに私に隠れて門イシュってどういうことっ!?信じられない!!!!やっぱりあの女がいけないのね!!」

「シナジーとかでお兄ちゃんにすり寄ってくるけど、結局は黒の他人じゃない!」

「あんな奴にお兄ちゃんを渡さない。渡すもんですか。たとえエラッタして出てきてもまた始末すればいいんだもんね」

「え?どういう意味ってそのままの意味に決まってるじゃない。お兄ちゃんにすり寄ってくる意地汚い女どもはみんなもう環境にいないのよ?」

「ほら。私の手嗅いでみて。ちゃんと綺麗にしてきたからあいつらの匂い全然しないでしょ?」

「うん、そうよ今日お兄ちゃんのデッキを作れなかったのは邪魔な女を片づけてきたから」

「だってぇ…あんなのいらないもん。お兄ちゃんのそばにあんなのがいたらお兄ちゃんが腐っちゃうわ」

「お兄ちゃんのテリトリーを開けるのは私だけ。私だけなの。お兄ちゃんは観測者なんて使わず私だけ使ってればいいの。それが最高の幸せなんだから」

ガタタンッ!

「どうして…どうしてそんなこと言うの?お兄ちゃんはそんなこと言わないっ!!!!私を傷つけること絶対言わないもん!!!!」

「そんなのお兄ちゃんじゃない!!!!」

ガッシャン、バリリリンッ!

「あーそっかー、ヴォルガネードがあるから毒されちゃってるんだー。だったら今度はそれを早く取り除かないと」

「あ…でもヴォルガネードを使ったってことは頭の中もあいつに毒されてるんだよね。どんどんあいつに毒されていくんだ」

「じゃあ…私が綺麗にしてあげなくちゃね?」

おわり

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