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自分を守る術として

社会人の生活のほとんどって仕事だと思う。

1週間の時間のうちそのほとんどを仕事に費やして、人生で出会う人の過半数が仕事で出会う人になる。

私の仕事は特殊だ。

ともすれば、傲慢で、高圧的で、人に危害を加え、攻撃することを厭わない人間になりかねないのだという自覚がある。何より、周りを見ていてそう思ってしまった。そう思わされてしまった。

そのことが何よりも恐ろい。このまま生きていくことに疑問を抱いてしまうほどに。

だから私は、今の自分が太刀打ちできないくらいの圧倒的な何かをずっと探している。

何も変わらない自分がたった一つの選択をしただけで着せられた鎧に酔わないように、自惚れないように、私はこんなにも何もできないただの人間なんだと思い出すために。

それは当然仕事には繋がらないし、いくら積み重ねたってその先に身についたものはきっとなんの役にも立たない。

時間の無駄、金の無駄。そんなのは誰に言われなくたって私が1番わかってる。時間も金も、使っているのは私自身なのだから。

それでも私にとってそれは、これまでの私が20年近くをかけて一生懸命に作り上げた私という人格を守るためにどうしても必要なことなの。

一度無くしたら帰ってこない。忘れてしまったら戻ってこない。この危機感がわかるか。分からないんだろ、もう無くしてしまった貴方には。

「何もできない」という感覚が、「どうすればいいの」という焦燥が、受け入れられなくなってしまったとき、どうかきっと、誰か私を見つけて殺してくれ。私は気づいてないんだろうから。


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