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パン屋さんの思い出

まずはこちらの記事をご紹介させてください

Gutsヒロさんとnoteで出会い 思い出したのです

以前 と言っても私が23歳の時の話ですから
日本昔話くらい前の話です

私はその頃 日々宗教家になる為の修行生活をしていました

食べ物は制限をかけたので 
朝はお粥(白湯に近い)
昼ごはんは抜き(猛烈に腹が減る)
晩御飯だけ白米と少しのおかず(食べ物のありがたさが身に染みた)

体重は落ち 見る見る痩せこけていきます
因みに身長180センチ
バスケ バレーボール ラグビー大好き

お腹が減り過ぎて
風が吹けばそちらに流され
前から風が吹くと静止
我ながら笑いましたね

そんなある日
あまりにお腹が減ったので 
大型スーパーにふらふらと

そこに美味しそうなニオイ
ふらふらと導かれるように(意識して)
パン屋さんに入る(お金は10円のみ持参)(頭バグってる)

今でもあるのでしょうか
パンの耳 とか端切れ
当時は無料でした
昭和だねー

そのパン屋さんにも それがありました
目をギラギラさせて近づき
店員さんに聞きました
「これ頂いてもいいでしょうか?」
「どうぞー」(即答)


近くの公園に飛んで行き しっかり食べました
この時の満足感たるや もう

その日から そのパン屋さんに連日足を運びました
(ロックオン)
店員さんが私の姿を見ると
はいどうぞ」というくらいになりました
なんせスーツにネクタイで連日通うのですから
(実はカッコいい と言われることもある)

ところが
パン屋さんの奥には厨房があり 
そこから鋭い目をした男性が僕を見ていたのです
逆ロックオン

その男性が私を見るなり ドンドンこちらにきた
そして
「おいお前!毎日パンの端をとりに来るけど
これをどうしてるんや?」(かなり怒っている
こーわっ(印象)
その男性 オールバックに金のネックレスそして白衣
(合わんやろ)

しどろもどろしながら
「はい 犬をかっているので犬に・・・」(うそ)
男性
「ほんまか!」こーわ!
「・・・いえ じ・・実は 僕が頂いてます・・・」

男性の目の奥が メラメラと燃えているように見えた
まるで星一徹(しらないか)

そこから色々尋ねられたのです
(軽く尋問)

正直に答えました

すると男性(実は店長であり調理長)
「若いのに こんなもん食べててどうすんねん!」
というや否や
店にある総菜パンを カゴにドンドン入れていく

「俺 金ないんですけど これ買え言われたらどうしょう」(恐怖)

カゴ一杯に入った総菜パンを僕に差し出し
「これやるから食べろ!」と

「いえ 僕はお金が・・」
「そんなん分かっとる やるから持って帰って食べろ!」
というと 厨房へスタスタと帰っていきました

店員さんが
「店長 ああいう人ですけど 実はとても苦労人なので」
と 私にコッソリ教えてくれました。

その後 私もある程度のお金を持ったので
その時のご恩返しに そのスーパーへ行きました

パン屋さんはそこにはありませんでした

聞くと 移転して そこでパン屋を営業していると

その後 かなり捜し歩きましたが いまだ分からず 

その時受けたご恩は 必ずお返ししたい 切に思います

いつか対面を果たせたら きっとこう言われるでしょう

お前 まだそんなことしとんか!」と









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