隣の駅で1泊旅行

今、隣の駅のスーパーホテルに一人でいる。
ふらっと入った焼肉屋で好きなメニューを頼み、飲み食いしてきたところである。
夫と子供は家でテレビでも見ているだろう。
けんかをしたわけでもないし、家に居場所がないわけでもないが、気づいたらこんなことになっていた。
めったにない出来事なので経緯を記録に残しておきたい。

夫は一時期単身赴任をしており、今も仕事で時折外泊をする。
晩酌しながらその話が出ると、決まって「リアル咳をしても一人」と震えながら語り、家族のありがたさが身に染みる、というような結論で終わる。
一方私は、一人で外泊をしたことがない。勤務地は1か所、出張のある仕事ではないので、常に子供と一緒に過ごしている。
その話になるたびに、「私も1回独り寝してみたいなー」というような反応を返して話題が終わる。
半年に1回くらいあるお決まりの会話である。

昨日もその会話があった。いつも通りの反応を返す。
ところが昨日に限って、夫は「明日どっか泊まってくれば?」と言った。
特に理由はない、ふと言ってみただけだろう。
が、私はそれを真に受けて、近隣のホテルを検索。空きがあるんだこれが。
隣の駅で1室、空いてる。

ということであれよあれよと予約をし、1拍分の服をカバンにつめ、今ここにいる。

隣の駅に1万円かけて宿泊し、一人で焼き肉をし、PCをカチャカチャしている。
大いなる無駄遣い、何してんだろという気持ちになった・・・・のは最初だけ。
とっても楽しい!楽しい!!
非日常感と背徳感が楽しさを加速させてくる。
嬉しい!楽しい!大好き!思わずドリカムだって降臨するくらい楽しい。
咳をしても一人?大いに結構。咳だって屁だって好きなだけしちゃう!

子供が生まれて以来焼肉屋なんて行ったこともないし、外食するときは「うどんかラーメンかフライドポテトがある店」が暗黙の了解だった。
それが、好きな店に入り、子供が食べるとか食べないとか一切斟酌せず食べたいものを食べ、好きなだけ飲んでいる。
「孤独のグルメ」ごっこにはまりそうなくらい自由な食事だった。

ただ自分のためだけに時間を使うという行為、なんと尊い時間だろう。
この記事を書いている間ずっとフェイスマスクをしっぱなしでそろそろ乾いてきたけど、そんなことすら楽しく感じる。

夫への感謝限りなし。そして、明日は子供とたくさん遊んであげよう。
ついでに、あわよくば家庭内イベントとして半年に1回くらい根付かせたいなこれ・・・


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?