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横須賀港--米海軍と自衛隊が同居する港

                              横須賀港
JR横須賀線「横須賀」駅の改札口を出ると、すぐ先はヴェルニー公園で、青々とした港が広がる。
港は、右奥から正面(東)、左(北)に広がり、対岸の米軍基地の岸壁には、修理中の潜水艦が係留されたりしている。
 
横須賀軍港を目前に開けた臨海公園は横須賀製鉄所の首長だったフランス人技師ヴェルニーの功績をたたえて作られたものだ。
ヴェルニー記念館には、横須賀製鉄所の原動力となった、鍛造用の3トン、0.5トンのスチームハンマーも展示されている。製鉄所建設の立役者であった小栗上野介とヴェルニーの胸像に往時をしのぶ。
 
軍隊に縁がない一般人にとって、潜水艦を目の当たりにするのは新鮮な驚きだ。なぜなら、潜水艦の位置は軍の最高機密になるからだ。世界中の潜水艦は、その所在地が謎だ。日本の自衛隊員も、潜水艦乗務になると、家族にさえ、どこに行くかを明かせない。
港の北側は海上自衛隊の基地である。左の方を見れば、何隻かの戦艦が停泊しているはずだ。
全長248メートル、話題のヘリ空母「いずも」もこの横須賀港所属なので、運が良ければこうした大きな戦艦がいくつか見られるはずである。
 
10月には、オレンジ色が鮮やかな南極観測船「しらせ」がたまたま着岸していた。
南極観測に出かける前の器材の積み込み作業に忙しいようだった。
 
「しらせ」は海上自衛隊に所属し、母港が横須賀港だ。いつも見られるわけではないが、運が良ければこういう場面に出会える。
 
その先にはネイビーカラーの戦艦が何隻か停泊している。横須賀港は自衛隊と米海軍が同居する軍港なのである。
 
目の前に展開する非日常的な光景に最初は戸惑うが、マスコミでも話題になるイージス艦など高性能な戦艦を近くで見られるオープンさも、いまの横須賀や海上自衛隊を象徴する光景である。

ヴェルニー公園。奥が自衛隊基地、「しらせ」が着岸している。
中ほど、岸壁が少し出ているあたりにヴェルニー記念館がある。
ヴェルニー公園のデッキウォークの先は海上自衛隊の基地だ。遠くに軍艦が見える。
南極観測船の3代目になる2代目「しらせ」もここが母港。2008年進水、排水量12,500トン、
全長138m、厚さ1.5mの氷の中を3ノットで航行できる。乗組員は自衛隊員で80名、
研究者など179名が乗れる。大型ヘリ2機と小型ヘリ1機を搭載している。


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