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どこへ行った”トレーサビリティ”

 小林製薬の問題、ちょっとあきれて開いた口が塞がらない。トレーサビリティはどうした。

 当然、PL法準拠、ISO9001、18000・・・などの認証を取得しているはずだけれど、こんなに時間がたっても一向に原因が解明されない。
 PL法準拠、ISO認証取得、何の意味があったのか。有名無実? 化けの皮がはがれた思い。

 ものづくりの世界で、戦後日本は品質管理を合言葉に、不良品のない製品づくりを心掛けてきました。

 現場では不良が出たら手直しをする、あるいは、不良品をよけて良品だけを工程に流して生産する、こうして作られた良品だけを次の工程に送る、出荷するというのが品質管理の発想でした。そこにアメリカ仕込みの統計的なQC、品質管理手法を導入し、ナノレベルの不良率という超高品質を実現しました。

 それがいつの間にか、実際に工程で高品質を実現することが重要ではなく、そもそも不良を作らない工程の仕組みにすることが重要である、という品質保証の発想が取り入れられて、世の中はISOブームがやってきました。

 その結果、不良品が生まれない仕組みを作ることが品質保証の基本である、として、欧米の工場に納品するためには、世界標準としてISO規格を取得することが求められ、それを取引条件にされた日本企業は、こぞってISO規格認証の取得を目指しました。

 ここでは、実際に不良のない高い品質を重視するのではなく、不良の生まれない仕組みを作ることが重要であるとして、細かな管理基準をもうけて規格類の整備が求められました。

 これはいいかえれば、ナノレベルでの高品質を実現した日本の産業界に勝てないと見た欧米の産業界が、その対策としてゴールポストをずらした具体的な方策でした。

 そこで重視されたのが、不良が出たときには、どの素材を使って、どの工程で、どのように不良を発生させた、しっかりトレースできるということでした。

トレーサビリティ、PL法、などがISOによる品質保証のキモとして重視されましたが、何の意味があったのか。有名無実? 化けの皮がはがれた思い。ゴールポスト移し、のあほらしい一例。

 EVでも同じことをやっている。最近は、EVがコケて、結局はHV,PHVに勝てないことが判明。
 あと数年後には先行しているEVのバッテリー交換時期が来る。EVメーカー/ユーザーにとっても地獄が来るが、それが一段落してから固体電池、燃料電池車などの時代がしっかりとはじまるのだろう。
 本当に環境にやさしい車を購入するのはそれからではないのか。

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