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9年の友情に幕を下ろす

'変わる'というのは
寂しいことでもあるのかもしれない

20数年生きてきた私だが、
恥ずかしながら最近まで自分で自分のことが
よくわからなかった

自分が絶対に曲げたくないことや
大切にしていることが今年に入って
やっとわかってきたのである


私には今年で9年の付き合いになる友人が
いるのだが、皮肉にも自分という人間を
理解し始めたことによって彼女と距離を
置きたいと感じるようになってしまった


彼女はストレートな物言いの人で
不器用だけれど根は優しい人だった

最初に違和感を感じたのは15歳の春だった

私は彼女に'将来何がしたいか'聞かれたため
'カフェを開きたい'と答えた


鼻で笑われ、
もっと現実を見た方がいいと言われた


あれから数年経つが今でも鮮明に覚えている

あの頃のままの自分だったら気持ちを
押し殺して笑って流して、
友だちを続けていたと思う。


だけど今の私には難しかった
私と言う人間はどうやら'言葉'を
大切にしているらしい

綺麗な言葉や人からもらった心が温まるような言葉をお守りにして、持ち歩いていると
気づいたのはつい最近だった


人に素敵な言葉を贈るのももらうのも好きだ


だからこそ言葉を柔らかく包まずに伝える
彼女にズレを感じてしまったのだと思う

20代になりお互いの価値観の話も
良くするようになった


話せば話すほど真逆だと感じた
けれど繊細なところがある彼女を
傷つけてしまうと思って口には出せなかった


そしてついに気づいてしまった
自分がとても気疲れしているということに。

出会った当初はただただ楽しかったのに

彼女とは夜中までお喋りをしたり
頻繁に旅行に行く程仲が良かった

けれどおばあちゃんになっても仲良くいたいねと言われた時に、私は30代、40代も
一緒にいる想像が出来なかった

なんとなく
"あ、もう終わりなんだな"と悟った

彼女が悪い訳では決してない
ストレートな言葉に居心地の良さを
感じる人もいるはずだから

それが偶々私とは合わなかっただけだった


それでも沢山のかけがえのない日々を
一緒に過ごしてきた大切な友人だった

これからお互い別々の道で
歳を重ねていくけれど幸せでいてほしいと
願っているし、数えきれないきらきらとした
思い出をくれたことに感謝している


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