スコーン専門店は儲かるのか?(2024/02/13)
結論を先に言ってしまうと、答えは「分かんない」のですが(笑)、最近、気になっていたので仮説をつらつらと書いてみます。
数か月前に、スコーン専門店がオープンしたのを見かけました。立地は駅から近いものの、人通りがそれほど多い場所ではなく、通りがかりに偶然見かけて入る…というような場所ではありません。しかし、オープンから数週間くらいの間は、お客さんがたくさん入ってました。目新しさもあったのでしょう。私も、オープン直後に行きました。
味は(私の主観では)とても美味しかったのですが、スコーンって、好きな人だとしても頻繁に買うものではないですよね。それゆえ、この店舗がいつまでその地で経営を継続するのか、少し気になって観察していました。
上場企業ではないと思うので、当然ながら決算書を見ることはできないですし、私自身が菓子店の経営に関わったことがあるわけではないので、原価率云々は全く分からないのですが、検索でいろいろ見てみたところによると、生菓子を扱わない焼菓子の場合は、原価率20%前後が一般的と言われるようです。
ここで、経営者視点を全く無視した一顧客としての私の視点でいうと、それほど大きくないスコーン1個が400円というのは、正直言って贅沢品です(汗)。しかし、味は本当においしいので、頻度は落としたとしても、「また食べたい」という味です。オープンから数ヶ月経って、二度目の訪問(汗)しましたが、お客さんは開店当初ほどではないですが、何人かいらっしゃいました。
ここで、このお店の場合の戦略を私なりの仮説で考えてみました。
■週の半分だけ営業
メリット
毎日営業するよりも「レア感」が生まれる。毎日営業すると「いつでも行ける」となるが、あえて営業日を絞ることにより、顧客の「行きたい」欲求を掻き立てる。その分、営業日に顧客が集中するため、閑散としている店内を見られる機会が減る。
人件費が抑えられる。
デメリット
賃料が無駄になる日が発生する。
■品目はほぼスコーン(味の種類はいろいろあり)
メリット
原料のロスが(販売品目が多い場合に比べて)少なくて済む。
基本のプレーンスコーン生地にフレーバーや果実をミックスすることで、あまりコストをかけずに味のバリエーションは増やせる。
生ケーキとは違い、焼く前の生地の状態でもある程度保存が効く。
「専門店」をうたい、深掘りすることで、味のこだわりが追求でき、薄利多売のビジネスモデルと異なり、商品単価を上げても顧客がついてくる可能性が高い→一品だけでも立派な「手土産」として成立する。
デメリット
飽きられるのが早い?
スコーンに興味がない人には見向きもされない?
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いろいろ調べる中で、こちらのサイトにたどりつきましたが、概ね、近いようなことが書いてありました。
こちらのサイトからの引用で、下記に抜粋します。
高利益化に成功している洋菓子店の8か条とのことです↓
(8か条のうち、一部抜粋します)
2番の「単品でギフトや箱入りが売れる焼き菓子」ってのは、なるほど確かにと思いました。ちなみにこちらのお店は、主にSNSで集客を行っているようで、「通りがかった人」をターゲットにしているというよりは、SNSを見て「この店に行きたい」と、その店舗が生活圏内ではない人が「目的地としてわざわざ行きたい」と思われるようにターゲットを設定していると思われ、そうなると「専門店」というプレミア感を持たせることは重要かなと思いました。
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すみません、見る人が見れば、「そりゃそうだろ」ってことしか書いてないかもしせませんが(汗)、自分なりに近隣相場からの家賃や人件費など推定してみたり、売上を推定してみたりしたのは、具体的には初めてだったので、頭を使うトレーニングになりました。(ちなみに、想定した計算では、ちょっとありえない営業利益率になったため、そんなわけねーだろって思いましたので、ここでは数字は出さないことにします。笑)
引き続き、こちらのお店の継続を見守るとともに、もし皆さんがこの件で感じられたことがありましたら、お聞かせいただければ嬉しいです^^
筆者注)トップ画像は「みんなのフォトギャラリー」から使わせていただいておりますので、本稿の対象店舗の商品画像ではありません。
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