バイト ☆71
本業の他に少しバイトをしていたのだが、先月やめてしまった。
今月から通信教育を始めるのでバイトの時間がなくなってしまったのである。
バイトをしていたのは、借金返済のためだが、もともと働くのは好きで苦にならなかった。
私が以前お付き合いしていた女性は、お金に困っていた訳ではないのに、バイトをするのを趣味にしていた。
リゾート地に行って期間限定の仲居さんやったり、試験監督やったりして初体験を楽しんでいた。いろいろ社会見学しながらお金も貰えて一石二鳥だそうな。
世の中色んなバイトがある、色んな仕事がある。
私も彼女につられてこっそりバイトをしてみたが、なるほど面白かった。
例えば、コロナ以前の話だが、祭りのテキヤのバイトをしたことがあった。募集要項には「イベントを盛り上げよう!!」みたいな文句が書かれていた。
行ってみたら、まず面接があって、いきなり3000円くらい渡されて、「これで飯を食べて来て」といわれた。確かに面接場所までまあまあの距離だったから、面接に合格しなかったら交通費分損だなと思ったのは確かだが、渡された3000円は交通費込みの謝礼らしい。
結局その面接は落ちたのだが、後日その人から連絡があって、別の日つごう良ければホールの仕事をやりませんかと言われてやる事となった。
報酬は12時間くらいの拘束で1万5000円、食事付き、だったと記憶しているが休憩時間は皆無なのである。昼食はコンビニ弁当を支給されたが、食べ終わったらすぐ仕事に戻らなくてはいけなかった。労働基準法は無視していたようだった。
仕事が特にキツイ印象もないけれど、楽だった訳でもない。面白い体験は色々あったが、ならせば時給1000円くらいの仕事であった。
まあ、フーテンの寅さんの仕事を裏から覗いたようなものだった。会場は正しく祭りであり、ハレの日であり、一種の異世界であった。
雑用もいろいろやらされたが、大きな台車でポリタンク6個くらい水を汲んで来いと言われ、公園の水道から水を入れていたら、そこにトルコ人がケバブサンドの店を出していて、私に「お兄さん食べて」とケバブを振舞ってくれたのには驚いたし、感激した。
さて、
もう私は60近いのにバイト先があるのか?いや、モチロンある。
ガッツリは稼げないけれど、ほとんど身体に負担がなく、楽勝なバイト。人として普通の能力さえあれば誰でも出来るような仕事は探せばあるし、探すのはネットだから簡単である。
私は月に4~5回くらい、9時から17時(1時間休憩)の仕事をした後、カフェに行って2~3時間勉強していた。バイトの日は、身体も全く疲れていなかったし、頭もずっと使って居なかったから、むしろ勉強がはかどった。
お弁当の食材を並べるだけ、とか、ポスターを定位置に移動するだけとか、世の中色んな仕事があって本当に驚いてしまう。
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