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神山町のお店「志甫亭」さん

    以前、大学の講座でフィールドワークとして徳島県神山町を訪れましたが、先日、再びフィールドワークとして神山町を訪れ、今回は、神山町在住で様々な職種で活躍されている方を取材しました。私が取材させていただいた「志甫亭」さんについてご紹介します。

ー「志甫亭」さんについてー
 長年、神山町でお寿司やお弁当を主に作ってらっしゃるお店。以前は店舗を構えて営業していたそうですが、今はお店を閉じています。店主の志甫守さんは毎日多い時で30件、道の駅や注文先でお弁当を提供しています。

この日は、「ばら寿司」作りを体験しました。

ー「ばら寿司」を作るときのポイントは?ー
 お米:1日前から仕込んでおく、
洗って置いておくと芯が残らなくなるそうだ。 
ばら寿司は、「酢飯」がメインであるため、酢飯のお酢は、強くなり過ぎないように1升に1合入れる
 卵:錦糸卵の卵は、何度もこして、滑らかにする 
多めの油で焼くと、綺麗に仕上がるそうだ。
 こんにゃくや金時豆:アクが出やすい食材なので、塩で丁寧にアク抜きをする、金時豆はアク抜きをした後、少しの砂糖で煮詰める。
 見た目のポイント
  いろどり良くするために、人参やインゲンは味付けをしない
 香りのアクセント
季節も夏であるため、徳島名産の「すだち」を刻み、仕上げに散らすとさわやかさもアップする!
 
私達も具材を切る作業を体験しましたが、志甫さんの包丁さばきに圧倒されました。非常に速いスピードながらも、同じ大きさにカットされており、驚きました。また、工程や切り方を教えて頂くときは、優しく教えてくださり、初心者の私も、楽しく学べました。しかし、包丁で食材を切ったり、味見をしたりするときの表情や動作は、料理人の顔をされていました。

志甫さんの包丁さばき

できあがったばら寿司をいただきましたが、具材ひとつひとつの味が良くわかる上品な味のお寿司で、美味しかったです。


ばら寿司の写真


酢飯を作ってらっしゃる様子

食後にはさまざまなお話をお聞きしました。

お話を伺った場所(別宅)
あたたかみのある別宅の中の様子

ー料理人として大切にしていることは?ー
・清潔感を大切に
 口に入れるものなので、衛生面も大切にされている。
 お弁当を作るときは具材を切るなどの仕込みはされるが、傷みやすいので、深夜1時に起床されその時間帯から始める。
・日替わりをする
 お弁当はメインのおかずを先に決め、その日ごとに食材によって料理を変えており、季節を感じられるように、旬の食材を加えていく。
そのため、毎日買い出しをされているそうだ。

ー人と接するときは?ー
 お弁当を配達するため、人と接する機会が多い。そのため、コミュニケーション能力を大切にされているそうだ。信頼を重視し、人によって距離感、また、言葉遣いに気をつけられている。

ー仕事の秘訣は?ー
 健康は大事なので、1日、1日のルーティンが出来てらっしゃることらしい。

ー達成感を感じることは?ー
 何かを作った後に達成感を感じられるらしい。美味しいものを作るのが基本であり、お弁当は、毎日作られるので、その日、その日が勝負だそうだ。

ー神山町の方々の雰囲気は?ー
 神山町は、田舎なので、穏やかでのんびりとしている町であるが、人々は、穏やかでもあり、互いに協力する団結力のある方が多く、熱意もある。田舎と都会には温度差もあり、新しい事業を知ることや新たな人々と交流できるから刺激になる。その方々とは「次会ったら友達」になる。

ー振り返りー
 「志甫亭」さんを訪れ、体験をして、実際に料理人さんの姿をみたことがなかったので、こういった経験が出来て良かったと思いました。初めて志甫さんにお会いしましたが、とても優しくフレンドリーな方でした。しかし、料理を作られるときは、真剣な眼差しで、作業をされており、包丁さばきのときの姿や、味を確認されるときの表情が印象的でした。また、作業をされているときに、定期的に机をふいたり、調理器具を洗ったりと衛生面にも気をつけられていて丁寧な作業に感銘を受けました。また、仕事に対するストイックさや気持ちが料理をされていたときも、お話をさせて頂いたときも感じられました。とても素敵な時間を過ごせました。
   

 
  


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