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謎多き神、事代主を追いかけて

謎多き神、事代主。
全国的に事代主信仰は今もって絶大。
大黒様、恵比寿様、ヒルコ神御歳神がブレンド、調和されたえべっさん信仰などにも見るように、時の流れとともに大国主、大物主、事代主、それぞれの輪郭がぼやけ、重なり合う様は、何かの暗喩ともとれます。

曖昧さが浮漂する理由の一つに事代主という御名が考えられます。
御名自体は個人を示すものでなく、国務長官や副首相のような公人を言い表すものと。

司法、行政、軍事を司る大物主を補佐する役員が事代主と副物主と聞きます。で歴代事代主は何名かおられたそうで、主にお二人、オホナムチ神とタキリ姫=オキツシマ姫タケコ神のご長男、クシヒコ神。
第三代大物主コモリ・ミホヒコ神とイクタマヨリ姫の息子さん、ツミハ神がおられるそう。
事代主の母とされる謎めく女神、神屋楯比売はオキツシマ姫タケコ神で収まるのかな。

歴史上、この事代主、様々な呼び名が存在します。
八重事代主、辞代主、言代主。
玉櫛入彦厳之事代神がクシヒコ神にあたり、積羽八重事代主命がツミハ神ではと考えます。

因みにオホナムチ神と大国主、それぞれの偉大な功績も含み、ごっちゃにされ続けて何千年。
大国主とはニニギ神が、東奔西走、国を整備、発展させたクシヒコ神の偉業を称えてクシヒコ神に授け与えた御名。

ご高承の通り、大国様が大黒様、恵比寿様となった模様で、これらの信仰はクシヒコ神への帰依ともいえるでしょう。
オホナムチ神は初代大物主。クシヒコ神は2代目大物主で、初代大国主であり初代事代主。ツミハ神が2代目事代主。

有名な表向きエピソードでタケミカズチ神、フツヌシ神がオホナムチ神に国譲りを迫った際、事代主(クシヒコ神)に聞いてくれ、があります。
クシヒコ神は承諾ののち、天の逆手を打って、青柴垣に隠れる、と続きます。
知る限り、以降はなりを潜めます。

これはクシヒコ神の鎮まる地を極限にまで縮め、表現した一文と感じます。
天の逆手とは、クシヒコ神のお爺ちゃんにあたるアマテル神から授かった天の逆矛のことで、それを手に、青柴垣に隠れるとは、大和大神神社は青柴垣、青柴垣はミモロ山、ミモロ山は三輪山山中の洞。にクシヒコ神は鎮まっておられるものと想像します。

大神神社さん拝殿に輝く十六菊花紋。なんで?参拝のたび、薄識ゆえ思議に及びませんでした。
アマテル神十二の后、うちお一人のコマス姫ハヤコ神。
イザナギ神、ククリ姫の弟さんのクラキネ神のお嬢さん。

このハヤコ神とアマテル神のお子が、イトウの三女神、のちの宗像三姫のおひとり、タキリ姫ことオキツシマ姫タケコ神。
ハヤコさん、育児を放棄。宇佐の宮にほったらかされた三姉妹。見かねた内宮セオリツ姫ホノコさんの計らいでムナカタ神のお嬢さん、トヨ姫アヤコさんが三姉妹の養育をつとめることに。立派に育てられ、後世宗像三女神となる。

宗像三姫タケコ神とオホナムチ神の長男が初代事代主のクシヒコ神(弟さんにアチスキタカヒコネ神、妹さんに2代目タカテル姫のタカコ神。最後まで抵抗したタケミナカタは母筋が別と思います)。
クシヒコ神はアマテル・ワカヒト神直系のお孫さん。そらかわいがったやろし、天の逆矛は渡すやろしで、拝殿に輝く十六菊花紋。そらそうやわなと得心。

出雲の国譲り。ある口伝書籍において、国譲りにして怨念たらたら、バイアス掛かりまくりで、その司馬遼〇郎氏の手腕たるや見事。額面通り信じる方もおってでしょうに。もっとも個人裁量最優先です。
国譲りは、島根県知事から青森県知事へと、中央から異動命令が出たようなものかと。

高天を凌駕するかの勢い、繁栄にあぐらをかいて驕り昂ぶるオホナムチ神。その出雲征伐、出雲糺しの英断をしたのが第七代タカミムスビ・タカキネ神。
のち、そのように至った経緯、オホナムチ神の心中に情状酌量し、国替えの温情判決を下したアマテル神。
ツガル国を賜ったオホナムチ神。
顕国魂(うつしくにたま)神となり、ツガル国を再開発。そこでも豊かな国造り成し遂げることに。

一方、国の繁栄が絶好調なこともあって、独断専行になっていた父を注意喚起の旨、オホナムチ神の元に来ていた事代主。
タケミカズチ神、フツヌシ神の詰問に、父が出雲を出るのなら、私も従うのみです。高天はひとつであるべき。ふたつあることは許されません。

この事代主の国を想う気持ちを深く汲み取ったタカミムスビ・タカキネ神。
タカキネ神は、出雲征伐と同時に事代主・クシヒコ神のお役目など将来設計もされてたようで、
地元の女性を娶れば、中央、国政に疎くなってしまうだろう。物主クシヒコよ、そなたは全国にわたって活躍する器。私の愛娘、ミホツ姫を妻に、八十万の神を司り、ニニギ神とともに国政に尽力せよ。

ヨロギの宮(滋賀県)を賜ったクシヒコ神。
そのご尽力でこの地が薬種栽培発祥の地に。このクシヒコ領ヨロギの宮は古代和方の基礎から、発展まで薬用植物の聖地となることに。

結局のところ、クシヒコ神がぼやけたり、おぼろげに隠されたりは、この三千年紀においては、女神神話形成によるところが大きいのかな。
女神神話形成は賛成ですし、実際悠久の歴史上、アマテラス神は女神だったり男神だったり、どちらでもなかったりしたでしょう。

アマテル・ウヒルギ・ワカヒト神&セオリツ姫ホノコ神→マサカツアカツカチハヤヒ・アメノオシホミミ神→アマツヒコヒコホノ・ニニギ神。
アマテル・ワカヒト神&コマス姫ハヤコ神(アマテル十二の后)→オキツシマ姫タケコ神→(初代事代主、初代大国主、二代大物主)オオクニタマ・クシヒコ神。
これからは、こんがらがった系譜を筋、筋に整えて、それが普通になっていくものと感じます。他方で、神話は霧の向こうに見え隠れするぐらいのほうがいいのかな、とも感じます。


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