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ドラ通識者が語る"CGじゃない『ドラえもん』"の魅力! 【長沼毅】が唸る藤子・F・不二雄の鋭い予見性

――ビジネスとして新機軸を打ち出した映画『STAND BY MEドラえもん』だが、藤子・F・不二雄の世界観を無視し、泣ける話をつなぎ合わせただけという批判の声も多い。このまま情感を刺激するだけの作品が量産されていくのを、黙って見ているわけにはいかない!ドラ通識者に、真のFイズムを聞いた。

8月8日に公開されたフルCG映画『STAND BY ME ドラえもん』の興行収入が77億円を超える(10月6日現在)大ヒットを記録している。毎年恒例、春のドラえもん映画の興収平均が30億円台後半なので、実に約2倍。「CGでドラえもん」という新鮮味に加えて、大人向けに「泣ける」ことを打ち出した宣伝戦略が功を奏した形だ。

しかし、『ドラえもん』を愛するからこそ、あえて言いたい。『STAND BY ME ドラえもん』は、「ヌキどころ」をつなげたオムニバスAVのごとく、原作屈指の感動短編を乱暴に並べただけの代物である。

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