サイゾー

“視点をリニューアルする情報誌”『サイゾー』のnoteです。世の中に溢れる膨大な情報の中から“検索できない真実”を。ジャーナリズムより柔軟で、エンターテインメントよりも鋭く、世の中を見る目がクリアになる情報をお届けします。(*月刊誌『サイゾー』から記事を配信していきます)

累計5400万部・50年超黙殺されてきた大作――『人間革命』本としての評価

――創価学会の池田大作名誉会長による『新・人間革命』が昨年完結を迎えた。同シリーズは毎年ベストセラーになることから、学会員ではなくともその存在は知られているが、この本の「物語」や「商品」としての出来はどんなものだったのだろうか?

『人間革命』は第二代会長・戸田城聖の激動の半生と、教団立ち上げまでを第三代会長・池田大作が書き上げた。

 出版取次大手の日販とトーハンが発表した、今年上半期のベストセ

もっとみる

出版社が児童書市場に群がるが……学校でケータイ小説は読むな!「朝の読書」のイビツな思惑と規則

――小・中・高等学校で推進されている「朝の読書」。毎朝、始業前の10分間で行われるこの活動は、教師、親、出版社、子どもの“思惑”が複雑に絡まる。また、読む本に関して奇妙な“規則”もある。マンガやネット文化に詳しく、「子どもの読書」も調査するライターの飯田一史氏が、各種データや現場の声からその実態を分析する!

子ども人口と児童書販売金額
※出典:『2019年版出版指標年報』公益社団法人全国出版協会

もっとみる

差別を受ける人の決死の訴え――増加する脱北者文学

『日本に生きる北朝鮮人 リ・ハナの一歩一歩』(アジアプレス出版部)

――北朝鮮から逃げ出した人たちが、この問題に対する警鐘を鳴らすため、はたまた生活の糧として書籍を書くことがある。こうした脱北本とも呼べる書籍が徐々に生まれつつあるようだ。

 移民本としては北朝鮮から他国に亡命した脱北者の実情を描いた、いわゆる「脱北本」も見逃せない。脱北者の数はすでに3万人以上にのぼっており、世界各地で生活を営

もっとみる

ロンドンボーイとムスリム系移民の熱い友情も!――世界の移民たちが叫ぶ幸福論

――入管法の改正や旅行者の増加もあって、移民問題が議論されるようになった日本。だがいまだ、移民たちがどのような生活をし、アイデンティティの悩みを抱えているかといったことを知る機会は少ない。本稿では、前記事のアジア圏からの移民本に続き、世界各国の移民をテーマにした文学を、紹介していこう。

文学だけでなく、映画でも移民をテーマとした作品は多い。こちらもパリ郊外の集合団地の暮らしが垣間見える良作だ。

もっとみる

人種の社会問題を反映する書籍群――他者の目で知る国家の多面性! アジア移民文学に見る差別の現実

――今、アメリカで『PACHINKO』なるタイトルの小説がベストセラーになっている。在日朝鮮人一族を描いた同作は、差別や移民に対する風当たりを浮き彫りにしているが、そのほかにも、アジア移民をテーマにした作品は多い。それらの書籍は、一体何を訴えかけているのだろうか?

『よい移民: 現代イギリスを生きる21人の物語』(創元社)

 大阪や横浜を舞台に、ある在日朝鮮人の一族の歴史を描き、アメリカで最も

もっとみる

『Santa Fe』と幻冬舎が“新聞”を変え、『脳内革命』が“交通”を変えた――ベストセラーを生む書籍広告の変遷

――出版不況が叫ばれる中で、それでもベストセラーは生まれ続けている。それに大きく寄与しているのは、なんといっても書籍広告だろう。新聞や交通広告、テレビやウェブなど、無意識のうちに書籍の広告を目にする機会は多い。こうした書籍広告の変遷を、識者のコメントを交えながら概観していく。

『この1冊ですべてわかる 新版 広告の基本』(日本実業出版社; 新版)

 店頭に並べておけば本は売れる、といわれていた

もっとみる