日本人だけがわかってない!米ゴシップ紙に見る【トランプ】いじりと真の評価

――世界的な注目を集めるアメリカ大統領選。候補者の中で、ひときわ異彩を放っているのが共和党ドナルド・トランプだ。数々の暴言はリベラル派を中心に強く批判されていることは周知の通り。そこで今回は、日本では絶対報じられない“タブロイド的視点”でトランプを論じてみよう。

(絵/長尾謙一郎)

 米大統領候補、ドナルド・トランプの勢いが止まらない。

 3月30日までの獲得代議員数(米CNN調べ)では739人と、対抗馬のテッド・クルーズ上院議員を大きく引き離し、依然共和党における首位をキープ。決着は7月18~21日に中西部のオハイオ州クリーブランドで開かれる共和党全国大会に持ち越される可能性が出てきたものの、予想外の「怪」進撃に、米国内は蜂の巣をつついたような騒ぎとなっている。もっとも、4月5日のウィスコンシン州での予備選は、共和党はテッド・クルーズ、民主党はバーニー・サンダースが勝利。共和党のトランプ、民主党のヒラリー・クリントンは共に敗北を喫し、トランプが共和党候補に選ばれるかは不透明となってきた。だが、依然としてアメリカのメディアでトランプの名を見ない日はなく、それどころか、テレビのチャンネルをどれだけ替えても、トランプの話題に明け暮れているような有様だ。アメリカ国民の75%がマスコミのトランプ報道の量は過剰だと感じている……などという調査結果も出たほどだ。

 一度見たら忘れられない風貌に、不自然な髪形の「ズラ疑惑」と、愉快な(?)話題には事欠かないトランプだが、実際にアメリカのメディアもトランプのハチャメチャな言動を面白がっている節すらある。ニューヨークの左派系メディア「Daily News」などはその筆頭。いくつかの記事を参照してみよう。まずは「トランプ支持者がメールで本性を現す――注意:過激な言葉遣いあり」。「Daily News」には、毎日トランプ支持者から卑猥、かつ人種差別的、同性愛者差別的、排他的なメールがわんさか届くのだが、そのほとんどは英語の体をなしておらず、さらにそれはトランプのツイッターでも同様とのこと。つまり、トランプ及びトランプ支持者はまともな英語を使えないということだ。

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