見出し画像

私の語学遍歴⑧ポーランド語 その2

※語学遍歴シリーズindexはこちら
※この記事は、「ポーランド語 その1」の続きです。

ポーランド語学習の楽しさ②

ポーランド語学習の楽しさの2つ目は、性・数・格の一致です。

文法的性は、単数では3つ(男性・女性・中性)、複数では2つ(男性人間・非男性人間)の区別があります。
格は、7つ(主格・生格・与格・対格・造格・前置格・呼格)。

名詞も形容詞も動詞も、これらに従って変化するので、変化表がかなり複雑になります。まず、ここでつまずく人は多いかも…。でも、これこそがポーランド語文法の要だと思っていて、一度覚えてしまうとパズルのピースをはめていくように文章が読めるので、面白いシステムだなあと私は思います。

(ポーランド語に慣れてしまうと、久しぶりに英語の文章を読もうとしたときに、「あれ?英語の形容詞変化ってどうだったっけ?」とか考えてしまいます。少し考えて、英語では形容詞は変化しないんだった!と思い出します。)

文法的性についてもう少し詳しく述べます。
上記のとおり、ドイツ語やフランス語と同じように、ポーランド語の名詞も男性・中性・女性に分かれています。ただし、例えばドイツ語だと一つ一つ性を覚えなければならないのですが、ポーランド語では単語の語尾を見れば9割くらいは性が判断できます!(例えば、子音で終わる単語は男性、-aで終わる単語は女性など。例外はあり。)

複数形の場合はもう少し複雑です。英語の代名詞であれば、単数ならhe/she/it、複数ならtheyとなり、複数形では性の区別がなくなるのですが、ポーランド語では「男性人間・非男性人間」の2つの区別が出てきます。
用語だけ聞くとなんじゃそれ?という感じですよね。例を挙げます。

英語のtheyにあたる代名詞は、ポーランド語ではoni/oneの2種類。
oni―「彼ら」(男性人間形)。複数の人・もののうち、一人でも人間の男性が含まれている場合。例えば、男性ばかりのグループや、夫婦、男女混合のグループ。
one―「彼ら・彼女ら」(非男性人間形)。複数の人・もののうち、人間の男性が含まれていない場合。例えば、女性ばかりのグループや、子どもと女性のグループ(子どもは中性扱いなので、男の子であっても「男性人間」には含まれない)。

ほかにも、そこも変化するの?というような細かい文法事項がいろいろ出てくるので、そこを面白がれる人には魅力的な言語かと思います!
Wikipediaにも結構詳しく載っているので、気になる方は見てみてください。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?