Chie

◆教材編集者。ここでは教育や海外の文化に関する文章を書いています。 ◆趣味は、歌と踊り…

Chie

◆教材編集者。ここでは教育や海外の文化に関する文章を書いています。 ◆趣味は、歌と踊り。東欧の民族舞踊や日本の盆踊りを踊ったり、各国の民謡を歌ったりしています。

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  • 旅の記録

  • 私の語学遍歴

    これまで私が学んだ言語について書いています。

最近の記事

"聴覚優位の夫"と"視覚優位の妻"の語学勉強法の違い

私たち夫婦は、どちらも言語学専攻出身です。先日、夫と話をしていて、お互いの語学の勉強方法や暗記方法の違いがわかって面白かったので、備忘録として残しておきたいと思います。 まず、簡単に私たちの自己紹介を。 私たちが出会ったのは、大学の民族舞踊サークルでした。卒業して10年以上経った今でも、一緒に民族舞踊のパーティへ行って踊ったり、語学の知識や合唱経験を活かして各国の民謡を歌ったりしています。 【夫】 言語学者。専門は認知言語学・アイヌ語。 ネイティブと間違えられるほど

    • |旅の記録|竹富島・石垣島 #2

      島を歩く  竹富島で一夜を明かし、2日目は島を歩いて回る一日となった。  まず行ったのが、島で観光客に人気のスポット「西桟橋」。天気の良い日は美しい夕日が見えるらしい。夕暮れ時でもなく、晴れてもいなかったが、海から離れた京都市在住の私たちは、まず海を見に出かけた。  土壌に恵まれない竹富島では米作りができず、かつては舟に乗って西表島へ渡り、稲作を行っていたそうだ。  とにかく風が強くて、桟橋の先のほうまで行くと飛ばされそうだ。髪の毛を振り乱しながら夫婦で写真を撮り合っ

      • |旅の記録|竹富島・石垣島 #1

         2024年2月、2泊3日で沖縄県の竹富島と石垣島へ行ってきた。 1日目  関空から約3時間のフライトで、石垣空港に着いた。降りた瞬間、湿気を感じる。気温は20度程度。思ったほど暖かくはない。初日の宿は竹富島でとっているので、まずは竹富島へのフェリーが出ている離島ターミナルへ向かう。空港から路線バスで30分ほどだ。  離島ターミナルに着き、竹富島までの往復切符を買う。買った後で、フェリー運行会社には2社あり、同じ行き先の時刻表が2つあることに気づいた。価格はそれほど変わ

        • 私の語学遍歴⑪ブルガリア語

          ※語学遍歴シリーズindexはこちら。 ブルガリア語との出会い~学び  ブルガリアというと日本ではヨーグルトのイメージが強く、それ以外の印象はあまりないかもしれないが、私が大学時代に所属していた民族舞踊研究会では、かなりの存在感をもっていた。そこでは、ブルガリアの踊りと言えば、7拍子や11拍子などの変拍子の曲に合わせた激しい動きと複雑なステップだった。「ブルガリアの踊りが好き」と言えば、それは「激しい運動が好き」というのとほぼ同意だった(なお実際は、ゆったりとした踊りもあ

        "聴覚優位の夫"と"視覚優位の妻"の語学勉強法の違い

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          私が今年読みたい学びの本 3選

           「今年学びたいこと」という特集に乗っかり、私が今年必ず読みたい!と思っている本を3冊、ご紹介します。以下に挙げるキーワードが気になる方にとって、何かの参考になれば幸いです。 1.『NVC 人と人との関係にいのちを吹き込む法 新版』  「NVC(Nonviolent Communication)」をご存知でしょうか。米国の心理学者マーシャル・B・ローゼンバーグ氏が提唱したもので、日本語では「非暴力コミュニケーション」と呼ばれます。  私は昨年(2023年)、とある講座でN

          私が今年読みたい学びの本 3選

          私の語学遍歴⑩ロシア語

           ずいぶんご無沙汰していた「私の語学遍歴」シリーズ。ついに二桁台まできました。今回はロシア語についてです。 ※語学遍歴シリーズindexはこちら。 ロシア語との出会い〜学び  ポーランドに語学留学していたとき、ウクライナ人とカザフスタン人のクラスメートがいた。その二人がロシア語で話をしているのを聴いたのが、ロシア語の音を初めて認識した機会だった。ポーランド語と比べてイントネーションが強く、ウクライナ語に比べて発音が硬い感じがするな、と思った。何だかロシア語は発音がとっつ

          私の語学遍歴⑩ロシア語

          日記のススメ・ちょっとだけ立ち止まってみませんか?

           「最近、モヤモヤしたことはありますか?」と聞かれて、パっと出てこない人で、なんとなく毎日がつまらないと感じてる人におすすめしたいこと。  それは、ぼーっとする時間を持つことと、簡単な日記を書くこと。  私たちは日々、モヤモヤ、イライラ、悲しさ、残念さ…いろんな感情を抱いて過ごしている。だけど、何かを感じた次の瞬間には、スマホを開いて情報の海に溺れる。すると、感じたことは忘れてしまう。  モヤモヤなんて早く忘れたい!楽しいことだけ考えたい!と思うかもしれないけれど、そのモ

          日記のススメ・ちょっとだけ立ち止まってみませんか?

          旅行の記録◆マケドニア(スコピエ・オフリド)

          2012年6月、バルカン半島のマケドニアを訪れたときの記録です。 当時、私はポーランドに留学中でした。ポーランドからブルガリアのソフィアに飛び、そこから陸路でマケドニアに入りました。 6月とはいえ30度を超える気温で、とても暑かったのを覚えています。「真夏になれば40度を超えるよ」と宿のおじさんはニヤリと笑いながら話していました。 スコピエ オフリド オフリド湖はヨーロッパ最古の湖とされており、その湖畔にある都市オフリドとオフリド湖が合わせて世界遺産に登録されています。

          旅行の記録◆マケドニア(スコピエ・オフリド)

          モンゴル武者修行の記録(写真)

          2023年8月4日~11日の一週間、モンゴルへ行ってきました。 草原のツーリストキャンプでは、4日間で乗馬やゲルの組み立て方などを遊牧民から教えてもらったり、モンゴルの伝統歌唱であるホーミーや馬頭琴の演奏を聴いたりと、全身でモンゴルを味わう旅となりました。 その旅の写真を紹介します(随時更新)。 旅の詳細は、ZINE『草原を全身で味わった』にまとめました。 500円(税込)+送料で販売中。 お問合せはchie.kyoto★gmail.com(★→@)まで。 草原にて

          モンゴル武者修行の記録(写真)

          私の語学遍歴⑨モンゴル語

          ※語学遍歴シリーズindexはこちら。 モンゴル語との出会い〜学び モンゴル語を初めて学んだのは大学2回生のとき。履修するならなんか珍しい言語をやりたいな、と思って軽い気持ちで選んだのが始まりだった。 学び始めてまず苦労したのが発音だった。なにせ「ありがとう」(Баярлалаа)が発音できない。初めて先生の発音を聞いたとき、「なんやこの音は⁉︎」と思った。最も特徴的なのはエル(л)の音だろう。英語のエルとはまったく違って、当時の私にはsの音に聞こえた。摩擦音っぽいのだ

          私の語学遍歴⑨モンゴル語

          学習指導要領は必要か?

           先日、ある教育関係の方と話をしていて、「今の学習指導要領は主体性をうたっているけれど、国がそうした"マニュアル"を作ること自体が教員の主体性を遠ざけている」というような意見をうかがった。  確かに、ガチガチにカリキュラムが決められているとして(ある程度の自由度はあるとしても)教員が主体性を発揮しづらいのであれば、子どもが主体性を育むことも難しいだろうな。学習指導要領の最大の矛盾に気づいてしまった気分だった。  だからといって、学習指導要領が悪いとも決めつけられない。教育

          学習指導要領は必要か?

          アウシュビッツ収容所博物館を見学してから10年以上、心に抱き続けていること

           私は人間の性質や感情について、オセロの駒のようなイメージを抱いている。「怒りっぽい・怒りっぽくない」「思いやりがある・ない」などの様々なパラメーターがあり、ほんのちょっとしたきっかけで、1つ1つの駒が表になったり裏返ったりする。基本的な性格の傾向はあるとしても、思いやりがあるように見えた人が突然暴言を吐いたり、冷徹に見える人が突然感動の涙を流したりすることもある。その時々でどのような性質が現れるかは、誰にもわからないのではないかと思う。  このイメージは、夏目漱石の「ここ

          アウシュビッツ収容所博物館を見学してから10年以上、心に抱き続けていること

          私の語学遍歴⑧ポーランド語 その2

          ※語学遍歴シリーズindexはこちら。 ※この記事は、「ポーランド語 その1」の続きです。 ポーランド語学習の楽しさ② ポーランド語学習の楽しさの2つ目は、性・数・格の一致です。 文法的性は、単数では3つ(男性・女性・中性)、複数では2つ(男性人間・非男性人間)の区別があります。 格は、7つ(主格・生格・与格・対格・造格・前置格・呼格)。 名詞も形容詞も動詞も、これらに従って変化するので、変化表がかなり複雑になります。まず、ここでつまずく人は多いかも…。でも、これこそ

          私の語学遍歴⑧ポーランド語 その2

          映画「夢みる小学校」を観て

          映画「夢みる小学校」の上映会に行ってきました。知人に勧められて、観たいと思ってた映画です。 全国各地の“自由な”学校を追ったドキュメンタリー。 国語や算数などの教科学習ではなくプロジェクト学習を中心に学ぶ学校や、通知表のない学校、校則を一つずつ無くしていき、最後には校則も定期考査も無くした学校。どれも、文科省に認定されてる私立学校や公立学校です。 いい意味での驚きや疑問がたくさん沸いた映画でした! 以下、感想をぽつぽつと書きます。 「評定」は義務ではない なにより驚い

          映画「夢みる小学校」を観て

          私の語学遍歴⑦ポーランド語 その1

          ※語学遍歴シリーズindexはこちら。 ついにきましたポーランド語!私が大学で専攻した言語です。 ポーランド語との出会い~学び 私のいた言語学専攻では、第二外国語以外に語学を8単位(つまり、たいていは4つの言語)を履修しなければ卒業できない決まりになっていました。そこで、なるべく珍しい言語や似ていない言語同士を履修したほうが違いがわかって楽しいだろう!と思って私が選んだのが、スワヒリ語・ラテン語・ポーランド語・モンゴル語だったわけです。 ポーランド語を選んだのは、所属

          私の語学遍歴⑦ポーランド語 その1

          自由とはどんなものか

          あなたにとって「自由」とはどんな状態ですか? 私は子どものころから漠然と「自由になりたい」とずっと思い続けていました。最近になって、自分にとっての「自由」を少し言語化できるようになってきたので、ここに記録したいと思います。 私にとって自由とは、 "自らの意思で選び取り、その選択の責任を引き受けること" です。 例えば、就活でリクルートスーツを着る場合。 「就活では黒のスーツを着るものだ(着るべきだ)」 と思って着るのではなくて、 「就活では志望する企業にこういう印象を与え

          自由とはどんなものか