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日本で習った英語や受験英語は海外で活かせるのか

こんにちはdawuです!私は今マレーシアにある大学に正規留学で進学し、まもなく2ヶ月を迎えようとしているところです。授業や生活にもだいぶ慣れてきたかなぁって感じます笑
私は別の記事で書いた通り、日本の大学受験を経験してこっちの大学に来ました。なので、いわゆる受験英語というものも幾分か勉強した人間です。
そこで今回は、日本の一般的な高校までで習う英語や受験英語が、海外での授業や生活、交友関係などでどれくらい活かせるのか、あくまで一個人の主観ですが書かせていただきたいと思います。
私が在籍しているのがマレーシアの大学であること、高校までのレベルや地域差、大学受験での志望校など、環境や経験によってこれは大きく感じ方が変わるので、あくまで、マレーシアの大学にいる、日本の受験英語もある程度勉強した1大学生が感じたこと、として読んでいただけたらうれしいです!

授業などでは意外と活かせる

まず海外の大学に在籍しているということで、一番のメインである大学生活においての話をしたいと思います。
結論から言うと、授業においては受験英語や日本の英語教育でやる内容は意外と活かせるかなぁって感じです。
アメリカやイギリスといった、英語がネイティブの国々のトップレベルの大学などでは話が別なのかもしれませんが、少なくともマレーシアを初めとした、第二言語としての英語で学びをする国々では、日本の受験英語などは少なくとも活かせると感じます。
例えば、日本の大学受験では、とりわけ私立大学ならとても難しい語彙(英検なら1級レベルとか)が多く出るところや、国公立大学でも難語彙を散りばめた長文、内容がアカデミックで語彙も専門的なのが多い長文など、多種多様です。そのため少なくとも、ある程度のレベルまでの語彙は受験を少しでも意識する高校などでは、当たり前のようにやるし、難関大学を目指せば目指すほど難単語を覚えたり、ある専門的な分野に関連するキーワードを英語でやったりなど対策をすると思います。
こっちの大学で実際に授業を受けてて感じたのは、資料やスライドの中では、しれっと日本の大学受験や英検などの各種資格試験ならかなりの難単語として扱われている単語や、日本の入試長文の中に出てきた専門的な単語などが平然と当たり前のように出てくることです。
日本の受験英語などで少なくともそういった単語や専門用語の英語に慣れている人は、アカデミックなことを英語で学ぶ上での1つの基盤になるのかなと思います。
また、日本の共通テスト英語はリーディング、リスニングどちらも、その内容がもはや情報処理であることや、正確性の欠如、日常感の喪失など様々な批判が飛び交っています。私自身も現役の時これほどイカれたテストは二度としたくないと思っていました笑
しかし、そんな共通テストですが、リーディングであれほどの分量の文章を処理し、膨大な情報量から必要な情報を整理し、リスニングでは意味のわからないシチュエーションで顔も見えない中大人数での会話を聞かされetc… そんな経験をしていると、少なくともこっちの大学で大量の資料やスライド、授業動画を前にしても、耐性があるというか、まだこっちの方があれに比べたらましと考えられるようになるというか(逆に共テとか日本の英語試験の方よっぽど楽だと感じる人もいると思いますが)、とりあえず慣れてるというのは大きいと思います。
そもそも海外の大学で必要になる英語資格としてIELTSやTOEFLがありますが、それらも日本の受験英語や各種大学の個別試験などを経験していると、場合によっては対策に応用が利いたり楽に感じることもあると思います。私の場合は4技能の入試に最近なった東京外国語大学の対策をしていたので、IELTSに活かせことが多かったし、共テであの狂気の沙汰のような文章を前にしたので、IELTSの文量もなかなか多いですが、あれに比べたらましと考えてました笑

ここまで主に話してきたのは、リーディングとリスニングに関してなんですが、英語4技能という指標で考えた時、日本の受験英語や英語教育の内容は、ライティングとスピーキングという、英語で“発信”するという視点では、活かせる場合もあればあまり役立たないないし時に全く活かせない、かなって印象です。

講義の中では、ただ講義を聞いたり資料を読んだりするだけでなく、当然ですが口頭で英語で説明してくれとか意見をくれなんてことはしょっちゅうです。そんな時、普通の日本の高校で読む聞くメインで(書くもやりますが)をやってきた日本人が英語で何かを発言するというのはかなりハードルが高いです。
これは日本の英語教育の問題としてもよく挙げられる読んだり聞いたりして英語は理解できるが話せないってやつです。
まさにそれで、ふつうに海外経験もほとんどなく日本で英語教育を受け、場合によっては受験英語もしてみたいな純ジャパが、いきなり英語で何かを発する、しかも内容はアカデミック、なんて無理です笑 相当これは訓練が要ります。私も日本にいる時少なからず日本にいるながらに、ALTのネイティブの人たちなどと話す練習や試験のスピーキング対策などしてきましたが、こっちでスラスラと意見や説明をできたことなんて数えるくらいしかないと思います笑 あんなに色んな表現や単語を勉強したのに、話してると出ないなんてこともよくあります。(あれほんとに悔しいんですよ)

最後に、海外大学での講義などにおける、ライティングなんですが、これは評価が別れるかなかなって思います。
日本でも高校時代に少なくとも英語表現(今のカリキュラムがどうなってるかは知りませんが)など言った科目で英語を書くことを習うと思います。和文英訳や自由英作など大学の個別試験などを見据えてやる高校も多いと思います。私の高校もそうでした。
こうした英作文の授業でやった表現や正しい文法の使いかたなどは、少なからず海外の大学のエッセイや課題を作成する時などには役立つ思います。これは間違いないです。
また、日本の難関大入試や資格試験などの英作文でよく言われるパラフレーズなどのテクニックは、論文などを引用する時などには意外と役立ちます。しかし、海外は剽窃に厳しいこともあり、日本の大学受験などでやった便利フレーズといった類の内容は使うのが憚られるなんてことがあります。
加えて、日本の一般的な高校なら、アカデミックな論文形式の書式などはやらないと思います。引用の仕方や英語での段落の作り方など。これらは専門的に日本で練習するか海外に実際に行って学ぶかしかないと思います。日本語でも論文の書き方なんて知らない高校生、大学生多そうですしね笑 海外ならなおさらです。

ここまで長々と、4技能視点で海外の大学で授業を受けてみて感じた、日本の受験英語や英語教育に関する考えを書いてきました。
日本の英語教育や受験英語をあからさまに全否定するような意見も散見されますが、それは間違いなように感じます。実際私は、海外大学の講義で活かせたことも割とあります。そもそも学んできて意味無いってことは少ないので、日本で英語教育を受けてきて受験英語ばっかしてたという人でも、個人の応用の仕方次第で、海外に来ようがとても役立つものになるのは間違いないと思います。

むしろ日常生活の方が活かせない…?

これまで大学での講義という面で書いてきましたが、今度は日常生活や講義外での友人や学部の人たちとの交友関係などで感じたことを、主に日時会話やテキストメッセージなど、いわゆる英会話的な視点で書きたいと思います。

これはマレーシアという多文化多人種の国家だからこそっていうのも大きいのですが、正直かなり難しいです。色んな意味で笑 
ひとつ言えるのは、もし欧米のような英語が第一言語の人たちが多い、ないしゲルマン系言語など英語に近しい母国語を持ち(独語やオランダ語やスウェーデン語など想定します)英語も限りなくネイティブレベル(この場合第一言語としてる話者と遜色ないくらい)人たちの多い国では、日本の高校までで習う英語や受験英語では足りないのかなと思います。少なくともネイティブまたはそれに近しい人たちの英語は日本では出会わないような言い方や表現、言い回しや距離のとり方に溢れています。アメリカの映画など観ててもよくわからない表現ばっかなのがいい例です。最近ではそうした教科書には載らないネイティブが使う表現の英単語帳なども増えてきていますよね…私も色々買って読みました

ただ、私のいる国はマレーシアです
だいぶ話が変わってきますね…笑 
マレーシアはマレー人の国ですが、歴史的背景もあり華人系の人たちやインド系の人たちなどほんとに色んな人たちがいます。公用語はマレー語ですが、街を歩くと中国語や、促音みたいな詰まる音が聞こえるので広東語とか福建語かな?(そこそんなに今こだわるとこじゃない)、加えてたまにタミール語? なんか、とにかく色んな言語が聞こえてきます。
そんな環境だから言えるのは、英語があくまでリンガフランカ(=違う言語を持つ人たちの共通言語)なわけです。

さっきから言語学っぽいこと言っててごめんなさい笑 私の好きな分野なので少し饒舌になってしまうオタクの悪い癖ですね…

ここで大事なのは、英語がこの国では第二言語であり、共通言語として話してる人が多いということです。
マレーシアという国自体は比較的英語力が高い国と言われています。実際街中のお店などでもかなりの人が英語で通じます。
ただ、先でも述べたようにあくまで母国語はマレー語であったり中国語であったりする人が多いわけで、よく言えば母国語は日本語の日本人(純ジャパ)と同じような境遇なわけです。つまり、日本の高校までで習ったような日常会話やほんとに基礎的な表現でもお店とかなら伝わります。それで返ってくるマレーシア訛りの英語はほんとに聞き取れないですが、訛りの話はここでは置いときましょう。
むしろこれで下手にネイティブっぽく早口で米口語とかみたいに話しても通じないことが多いです。街中では簡単な単語や基本的な文法でストレートにゆっくり言うことの方大切なんじゃないかと個人的に感じます笑

大学内の人たちなら非英語圏出身の人たちでもものすごくネイティブレベルに話せる人がいるのも事実で、その人たちはほんとに第二言語とは思えないくらいペラペラだし、日々の会話で平然とfuckin'とかスラングを使ったり、WhatsAppでのgcで口語や略語をバリバリ使ったり(私は大量に流れてくる口語にあふれたWhatsAppのgc結構トラウマなんですが笑)、日本の学校で習った英語だけでは対応できないこと多いです…
しかし大学内でも全員が全員そんなわけではないし、人によっては日本人みたいに第二言語として英語を学び使うのに慣れてないなかったり、英語基準が低いのでほとんど英語できない(ちょっと授業とか大丈夫そ?と感じてしまうような)人もいます。またお店などの日常生活でも英語が全くできないわけではないけどかなりたどたどしい人や普段はほとんど使わないんだろうなって人も多いです。

先にも述べたように、この国ではあくまで英語は“共通言語”です。

つまり、下手に難しくしたり口語すぎたりしても伝わらないことがあるということです。オグデンの850語の基礎英語じゃないですが、如何に簡単にシンプルに伝えれるかの方大事になることが多いように感じます。日本の英語教育でやってるような基礎的なことでも十分に対応できるし、誰にでもわかるような、普遍的で教科書に載ってるような表現でもちゃんと伝わります。
よく言えば、日本人で英語に自信がなくても臆せず生活できるような環境だし、悪く言えば、大学生活も含めて人を選ばないと、そこまで英語力が伸びなかったり、受験英語などの難しい英語に慣れてしまっていると逆に相手に合わせてレベルを下げて簡単な語を使ったりを繰り返してて、せっかく覚えた難しい単語を忘れてしまうと言ったこともあります。
実際私も、日本では大学受験や英検1級(受かってませんが)などの対策で難単語もたくさん覚えたし、口語表現なども色々映画を観たり洋書読んだり単語帳をやったりで覚えて、こっちに来て、街中とか友人とはそこまで難しい単語使わないのに、授業では当たり前のように難しい単語が出てきて、使わない分忘れてしまって、この単語覚えたのになんだっけみたいことよくあります笑

日常では口語表現とか含めて幅広く通じる人、共通言語として最低限の基礎的な簡単な表現の方が通じる人、講義などの色んな難しい英語、色んな英語を適切に使い分けるのがこの国ではほんとに難しいです。
ある意味今のリンガフランカと化した英語の実態を感じられる国なのかもしれませんが笑

最後に

また長々と書いてしまいましたが、やはり学んだことはどこかで必ず役に立つってことですかね笑 もはや英語に限った話ではないですが、一般的な日本の学校で学んだ英語だろうと、受験に向けての英語だろうと、何かしら実際に海外で活かせる時があります。色々批判されてる日本の英語教育ですが、だからとすぐに意味がないと拒否しないで、自分に合うことだけでも掻い摘んでみると、将来思わぬところで役立つかもしれません。

私は英語教育とか英語の専門家でもないし、英語を極めたわけでも言語学とかを極めたわけでもないですが、少なくとも英語が好きなのでこの記事を書きました。ちょっとでも面白いなと思っていただけたらうれしいです。また、こうした考えもある、自分はそう思わないといった意見などありましたらX(Twitter)などで是非共有してください!
読んでくださりありがとうございました!





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