骸:第1話 食堂 ー指ー
明け方、落ちているたくさんのゴミを避けながら店に向かう。
店の外で言葉の通じない店員に右手の示指と環指を立てて「卵2つ」の合図をして店に入る。
店の中は全く聞き取ることのできない言葉が交わされている。
道路に面した小さなテーブルを選び、青い小さなプラスチックの椅子に座る。
膝くらいの高さのテーブルには箸、金属製の蓮華、数種類の調味料、ペーパータオルが置かれている。
座ってからまずペーパータオルで使う蓮華を拭く。
そして、財布くらいしか入っていない斜め掛けのショルダーバックから