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【ブリッジ】Vol.37 B1昇格を経験したのち30歳で期限付き移籍…德川慎之介がB3新興チームと歩む思い

「B3リーグ プレーオフ 2023-24」(4月19日~5月12日)に向けて、順位争いがし烈だ。レギュラーシーズンの上位8強が駒を進める中、残る枠はあと5つ。東京ユナイテッドバスケットボールクラブ(以下TUBC)も、その渦中にいる。そんなチームを今、引っ張る一人が德川慎之介だ。東海大学時代にBチームでキャプテンを務め、信州ブレイブウォリアーズ(2016-17)でプロ入り。地元の佐賀バルーナーズでは昨シーズンB1昇格を経験したが、今シーズンより期限付き移籍でTUBCへやってきた。「30歳になってベテランに向かう中」、B3参入2季目の新興チームで奮闘する男に話を訊いた(取材日:2024年2月24日)。

自由交渉リスト入りから再契約、期限付き移籍へ

大橋 今季よりTUBCでプレーされています。移籍にあたって、複数のオファーがあったんですか?
德川 いくつかのチームからお話をいただきましたが、ここがチャレンジングなチームで、宮田(諭)さんからのお話に惹かれました。
大橋 宮田選手に德川選手の印象をうかがったことがあります。「トクはB2で長くやっていた中で、ディフェンスの意識が本当に高くて、B3の中だったら一番ディフェンスのプライドを持っている」と。「よく喋るし、リーダーシップを発揮してくれて頼もしい」とおっしゃっていました。期待の大きさも移籍の決め手になりましたか?

德川 そうですね。お話をいただいたときは、まだ1年目が終わったばかりで、できたてのチームだったんです。有明アリーナとチームの関係性も良くて、江東区でいろんなところと協力してチーム作りをやっていける。チームの将来的なビジョンが大きかったんです。自分がチャレンジしていくためには、何も無いところからカルチャーを作っていくチームの方がキャリアとしてはすごく意味がある。この歳からさらに大きなチャレンジができるのは、幸せなことです。僕は、リーダーシップがあると思っていないのですが(笑)、アスリートとして評価してくださったことは移籍の決め手になりました。

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