【B3リーグ第23節 GAME1】鹿児島R vs 横浜Ex

■鹿児島が終始リードも気の抜けない展開

 B3リーグ第23節鹿児島R対横浜Exの1日目の試合が、12日鹿児島県総合体育センター体育館にて開催された。
試合結果は 鹿児島 85-76 横浜 となり、まずはゲーム1を鹿児島が勝利した。

 この試合、1Qの入りから鹿児島の特徴である強度の高い守備から作られる攻撃の優位性によって、幸先よく得点を積み重ね、ポイントゲッターであるA.J.(アンソニー・ゲインズ・ジュニア)選手、クリスト(クリスチャン・カニンガム)選手も気持ちよくショットを決めていく。序盤からセーフティリードを、と期待することろであったが、対する横浜エクセレンスも、能力の高いシューター陣から繰り出されるショット、また鹿児島の守備にゆるみが出たところに連続得点を決めていくなどして、簡単には大きなリードを許さない。
 前半は2Qまで終わって、39-34とほとんど互角のスコアとなった。

 後半に入り3Q入りの時間帯から、鹿児島は再度強度の高いディフェンスから、もう一度自分たちのゲームを作っていく展開にアプローチしていく。このあと得点差は最大12点まで開く時間帯もあったが、横浜もまたここでギアを入れ直し、自分たちの強みで得あるシューティングや、鹿児島の一瞬のスキを逃さない集中力でじわじわと鹿児島を追い詰める。

■試合を決定づけたベテランのプレー

 ゲームが鹿児島の勝利へと動き始めたのは、4Qオフィシャルタイムアウト後の武藤による3Pショットがきっかけであった。
 オフィシャルタイムアウト前、鹿児島に追いつき追い越せのムード漂う横浜チームは、ついに73-71と逆転勝利の射程圏内にとらえる。追われるもののメンタルとしては、大きなプレッシャーを感じてもおかしくない状況であったが、このタイムアウト時にヘッドコーチからは、まずこの展開でもパニックにならないこと、そのためにまた守備からフォーカスして、リバウンドのところと相手シューター陣をどう止めるかというところで、チームにゲームプランの整理を与えた。タイムアウト開け、お互いにここが勝負どころと拮抗した攻防が続く。こういう展開で、両チームともどうしてもオフェンスにフォーカスしがちなところを、武藤は「自分たちは守備から入るチーム。これまでもそれで結果を作ってきた。」とぶれることなく、守備から入っていく姿勢を貫く。横浜としてはこの時間帯、AJ、クリストら鹿児島の得点源に最大の注意を集めていたことだろう。そういう部分も冷静にとらえていたベテランから放たれたショットは、値千金のスリー。これにより、鹿児島はさらに勢いをつかみ、続いてAJからもスリーが生まれ、さらに引き離していく展開を作ることができた。
 最後は、横浜がファウルゲームで攻撃機会を作りに行こうとするも届かず。終わってみれば、85-76でこのゲームを鹿児島が勝利した。

■ゲーム2へむけての準備

 13日(日)には23節ゲーム2が開催される。
 この試合に向けては、引き続き相手の質の高いシューター陣をいかに止めるか、ショットを打たれるにしてもできるだけタフショットになるような、強度の高いディフェンスが求められる。またスチールの数やターンオーバーの比較でも優位の鹿児島は、リバウンドのところでも明らかな優位性を作りたいところだ。
 ゲーム2は同会場にて16:00Tipoffで開催される。

■新加入デュサン・ヴィチェンティッチ選手

 この試合の2日前に、クラブから加入がリリースされたのが、デュサン・ヴィチェンティッチ選手だ。
 チームに合流してまだ5日目の同選手は、早速この試合で出場機会を得た。当然ながら従来の選手たちを比べて、チーム戦術についてはまだすり合わせが行き足りない部分もあるが、ヘッドコーチをして、「ビショップ選手の離脱が小さくない中で、彼がタイムシェアをしてくれるだけでも、AJ、クリストへの負担の軽減になる。これからチームの決まり事などをすり合わせていく中でもっと良くなるし、それらを総合的に見ても今日の出場は、チームにとって、また彼にとって良い時間になった。」とのコメント。
 今後の活躍に期待できる好材料だ。

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