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改めて、ウルトラマンレオの格好良さの本質を語ってみます

本日、ウルトラマンレオ放送開始から50周年記念だとSNS上で話題になっていました。

私は一足早く50周年だ、と書いていましたが読み返すと「怖かった」としか言ってないような記事ですね(苦笑)。

しかし決してレオが嫌いな訳ではなく、むしろ武道の達人たるそのキャラクターはメチャクチャ格好良いと思っていますし、ゼロだけでなくメビウスにおいても師匠的なポジションで登場し現在の20代から強い支持がある、という話を聞いて嬉しくなったものです。

時代錯誤?ではない!

M78星雲勢とはデザインの趣向も違います

レオといえば初めて、出身地の異なるウルトラマンであったことと故郷を失くし地球を第二の故郷として守る事を誓った、悲壮感ある境遇が「渋さ」に繋がっていて今や孤高の趣きを持つヒーローですね。
拳法の使い手ということで光線よりも徒手空拳技を中心に戦うところもその存在感を強めているといって良いでしょう。
かつて、自身がセブンとそういう関係であったようにメビウスにも厳しく叱咤する場面がありました。今の時代だと「パワハラ~」と言われ非難されそうなシーンですね、まぁ本人がモロボシダンから受けたシゴキに比べれば全然優しいのですが(笑)。

現代、時には手も出るような厳しい指導…だけでなく「男らしく」なんて言うだけで問題になるような時代になってしまいましたが、そこにこそレオが現代の若者に支持される所以があるのでは、と思っています。
そもそも武道とは自らを鍛え上げて身体を磨くものですが、それを通して精神を強くする、ことが目的で本質だからです。私も高校時代少林寺拳法を齧っていたので聞いていた事です。
そしてこれは、時代を問わず訴え続けられていく、社会への普遍的なメッセージでもあります…この先、何年経とうとも。

弟子のゼロも、今やニュージェネの兄貴分です

ウルトラマンゼロが、強さを求め闇の力に手を出そうとしたことで父・セブンは息子をレオに預け、鍛え直すことにします。結果としてゼロは心身共に強い戦士になり、今や若人たるゼットに師と慕われるまでになりました。レオが教えたことは、一番はやはりいかなる誘惑にも負けない、強い心を持つことだったのではないでしょうか。

自分自身に勝ち続けることを教える、ウルトラマンレオ

私も子供の頃は、漫画でよく聞く「自分自身との戦い」を美辞麗句のように受け止め、聞き流していました。
しかしウルトラマンレオが半世紀経った今、後輩ウルトラマンの師匠役として存在感を放ち若い世代にもカリスマ的な人気を誇っていることを顧みると、綺麗ごとではなく真実だなぁと感じます。
人間誰しも、子供の頃や物事を始めたばかりの時は真っすぐ前を見ているものです。ですが必ず他の人間や状況の影響を受けます。その時に、道を違えずにいられるか、惑わされずに初志貫徹出来るか…そこに立ちはだかるのは、いつだって自分なんですね。わかりやすく言うと、昔からマンガでよく使われる天使の自分と悪魔の自分の戦いです。あれも何十年経っても出てくる表現なので、「弱い心との葛藤」に時代性は無い、ことの証明だとも言えますよね。

70年代、スポ根ドラマが流行りだったとは聞きますが
おおとりゲンとモロボシダン隊長の関係はまさにそれでしたね

そんな自分自身との戦いをストレートに描いたレオだからこそ、今の時代に放つ厳しい言葉に説得力もありますし、メビウスにおける「達人」たるオーラを放つ真夏竜さんの演技もまた見事なものでした。

最後に見せたこの笑顔、教え子の成長を喜ぶ先生そのものですよね


実は最も過酷だった、かもしれないレオの戦い

あとここは私の想像なのですが、帰ってきたウルトラマンからレオまでの昭和二期ウルトラマンは、段階的に敵が強くなっている印象です。
2作目であるエースで怪獣を超える超獣が現れ、タロウの1話でさらに超獣を超える怪獣が現れた、とされています。ならばレオはさらにタロウの時より手強い怪獣が出てきた、と考えても良い気がします。有名なセブンの26話、モロボシダンが警鐘を鳴らしていた力のインフレが起こっていた、という想像ですね。
タロウの時より侵略宇宙人の割合も増えセブンの雰囲気も持ちつつ、エースのヤプール人のように怪獣を統率するブラック指令も居ました。ある意味ウルトラシリーズの集大成でもあったレオ、それを戦い抜いた獅子座の戦士はやはり、誰もが認めるレジェンドなんですね。

ちなみにブラック指令は近年美少女化しました
この子の侵略なら、受け入れてもいいですね(無害なので)


おう、ババルウの奴シメといたぞ
みたいな絵面です

そんな、令和の時代に漢気を伝えてくれるウルトラマンレオ、これからを担う少年達にも観ていただきたい作品ですね。

50周年、改めておめでとうございます!

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