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ガンダムWという、変人だらけの作品の話

毎回、自分の好きなアニメや特撮の事ばかり書いていますが、先日ガンダムSEEDの映画の感想を書いた時にふと、思い出した「嫌いなアニメ」のことがあります。
「嫌い」というと言い過ぎになるかもしれませんが、好きになれなかった作品、というのがありまして…

中身が無かった人気作

それは、「新機動戦記ガンダムW」です。

エヴァと同じ、1995年作です

この作品、実は地元(香川県)では放送が無く、今と違ってインターネットもない時代ですので視聴手段がありませんでした。ので、後から発売されるビデオ・レーザーディスクを買うか、借りるかするしかなかった作品です。ガンダムということもあり当時アニメ雑誌などでの扱いは大きく、その頃夜中のラジオにハマっていた私、アニメ関係の番組で頻繁に話題に上るのを聞いていました。

先日のこの記事に書きましたように、ロボットアニメをガンガン履修していた頃友人からビデオを借り、ダビングして全話を観たのが97年だったと思います。
確か、終盤20話くらいを一日で一気見したのを覚えていますね。特に後半は展開が早く、敵味方が入り乱れるストーリーで退屈しなかったという記憶があります。そう、作品として観ると物語は面白かったんですね。間もなく30年が経ち観たのはその時の一回のみですが、今でもいくつかのシーンは思い出せるので、そういう意味では堪能できたアニメだったのですが…。

個人的に大きな問題だったのが、

・キャラに誰一人として感情移入出来ない。むしろ嫌いなキャラしかいない。

という事なんですね。
今観れば、また印象が変わるかもしれませんが…

まず主人公のヒイロの性格が、鼻につきました

思えば美少年や美少女がやたら沢山出てくるアイドル系アニメのはしりだったように見受けられますが、主人公のガンダムパイロット5人が全員性格にクセがあり戦場に出ている少年としてのリアリティが希薄だったんですね。かろうじてデュオが明るい性格でとっつきやすいキャラでしたが、あとの4人は皆どこか壊れているような「変なキャラ」としか映りませんでした。カトルは普通に見えて、怒りで狂人化する場面があり「やっぱりコイツもか」となったんですよね…(汗)。

何より、主人公のライバルキャラ?たるポジションにいたゼクス。初代ガンダムのオマージュなのでしょうが、このマスクには失笑してしまいました。明らかにシャアのものを模倣したデザインで、かつセンスが悪くなっています。大方、ここに原因が集約されるのですがこのガンダムWという作品は元からある「機動戦士ガンダム」をこねくり回して、ウケそうな要素を並べているだけなのだな、と当時十代だった私には映ってしまいました。

それでも周囲にファンは多く、「ガンダムWは面白い」という風潮はずっとありました。いえ、面白いのは確かですが「そりゃあ面白かった初代ガンダムの焼き直しだからだろう」という冷めた見方がどうしても離れずに、どこまでも乗り切れなかった作品でしたね。
実際、今となっては1話のヒイロとリリーナのやり取りだけが取り沙汰される作品になっている印象で、20年振りの劇場版で盛り上がっているSEEDほど、厚みは無かったんだろうという評価をしています。

トレーズと五飛の因縁など、
名場面っぽく描かれますが「戦場で何やってんだ」って思ってました

唯一の推しキャラ

そんな、個人的には好きになれない作品だったガンダムWですが、一人だけ好きなキャラがいました。

上記のゼクスを慕う女性士官、ルクレツィア・ノインです。
単純に見た目が良かった、というのもありますがゼクスへの一途さと有能なパイロットであるというキャラクター性が個人的にツボでした。というか変人揃いのこのアニメの中で唯一の真人間に見えた、というのもあった気がします(笑)。

可愛いキャラが多かった横山智佐さんの「カッコいいキャラ」だったのも
当時はインパクトがありました。この後サクラ大戦で彼女のファンになる、私です


そんな感じで、世間の流行りとは同調できなかったアニメの話でした。
まぁ、TWO-MIXの主題歌はかなり好きだったんですけどね(笑)。

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