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わんだふるぷりきゅあ!10話感想…猫屋敷家の温もりが眩しくて

今週のわんぷりこと「わんだふるぷりきゅあ!」10話がとっても良かったので、感想を綴ろうと思います。

今回はゆくゆく戦士として仲間入りが内定している猫屋敷まゆちゃんと、その相棒、ネコのユキの出逢いが回想で描かれるエピソードでした。

今作が、訴えているものは

まだ始まって2ヶ月と少しのこの「わんぷり」ですが、作品のカラーが大方見えてきています。とにかく、ほのぼのしてるんですね。敵はガルガルといって凶暴化&巨大化した動物です。プリキュア達は現状2人、片方が犬ということもありいわば敵も同胞である、と1話から徹底して「倒さない」わけです。これまでのプリキュアも浄化という形でしたが、今回はとにかく取り憑いたガルガルを除去することが強調されていて、敵を攻撃することがほぼないんですね。
なんだかウルトラマンコスモスに近いなぁ、とか考えたりもする今回のプリキュアですが、今週の第10話、作品のメッセージ性を垣間見た気がしました。それは…

親御さんに対し、「子供の背中を押してあげよう」

と、伝えているのではないかと思ったんですね。

ユキも、こむぎと同じく拾われた「家族」でした
おとなしいまゆちゃんが、積極的に様子を見に行く姿。
親は、こういう所にアンテナを張る必要があります

まゆちゃんのお母さん、今回の序盤で娘に商品のデザインを委ねてみているところに親子関係が伺えますが、両親が旅先で拾ったネコを飼うことを承諾しているのに、その器の大きさを感じさせます。なんてことのない描写に見えますが、このNOと言わない姿勢がまゆちゃんの感受性、自立心、また能力を伸ばす可能性があるのだと理解しているフシがあります。
現実では今の時代、という訳でもなく昔からですが子供が興味を持ったことに否定から入る親って多いんだよな、というのを感じています。
まして拾ってきたネコを飼う、これにOKを出す親は都会ならほぼ居ないのではないでしょうか。

まゆちゃんは汚れたユキに対して「きれいな声ね」と声をかけています
ただ動物が好きなのではなく、縁があったことを本能的に察していたような場面ですよね

未だガルガルの実態も見えておらず、明確な敵の存在もあるか否かという番組ですが人と動物の交流を主軸に据え、そこに確かなドラマがあることを描いています。ここに「伝えようとしていること」があるのならば、これはメイン視聴者である女児よりも一緒に観ている親御さんに向け、

「まゆちゃんが素敵な出会いをしたように、子供の感性を信じてあげてください」

と言っているような、そんなこの第10話だと感じました。

一方で、主役組のバトルは面白シーンに

ユキとの別れに涙するまゆちゃん、結果として新しい家族として白猫を迎え入れた、シンプルながら感動的な話でしたね。
エピローグで「ユキの笑顔が見たかった」というまゆちゃん、その純粋さがとても眩しかった。

後々、共に戦うパートナーになると思うととってもエモーショナルですね

そしてこれとは別軸で番組のノルマ、プリキュアの戦闘もあった訳ですが…今回、ガルガル化したアライグマとの戦いで、ちょっと笑えました。
アライグマなので洗い物を渡しておとなしくさせようとしたフレンディに、非戦闘員ながら優秀なブレイン、悟くんがアライグマの真実を語ります。

詳しい人には常識なのでしょうが、
知らない方が幸せだった知識、の趣きがあります

洗い物が好きな、おとなしい動物…というイメージを完全に覆した、生物の勉強にもなった今回の戦闘です。
事実なので異議の入る余地はないですが、ここまでバッサリ言ってしまうと「動物」がテーマのアニメとしてかなり真面目な作品だなぁと思いましたね。スターリングという少年が主人公のアニメで築かれたイメージは、47年後、プリキュアによって破壊されました。


ともかく、作品のメインビジュアルで既に描かれているもう二人のプリキュアの登場が楽しみになった、今週のお話でした。

現時点の印象だとクールな二人、に見えますが
実はこむぎ&いろは以上にベッタリなペアなんですね
飼い主と動物の関係を丁寧に描いているので、今後、強い結束が見られるのが楽しみですね

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