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LEC矢島純一先生の講座紹介

こんにちは。DAIです。
R5予備試験論文式試験を受験された方、お疲れさまでした。
合格発表は12/21(木)ということであと3ヶ月あります。ゆっくり身体を休める方もいらっしゃるかと思います。大いに回復させましょう。
少し休んだら、口述対策とさらにその先にある司法試験に向けて対策を開始しましょう。仮に論文式試験が不合格だったとしても、翌年の予備試験対策に大きなアドバンテージとなります。
そこで、本記事ではLEC専任講師である矢島純一先生の講座を紹介いたします。
私はR4予備論文の手応えが壊滅的であったため(結果的には受かっていたけれども)、基礎・基本からもう一度学び直すために、矢島先生の講座を購入しました。購入した講座は以下の通りです。

  1. 矢島のスタンダードコース(202,400円)

    1. -矢島の速習インプット講座

    2. -矢島の論文完成講座

    3. -矢島のスピードチェック講座

    4. -矢島の最新司法試験過去問&ヤマ当て講座

  2. 矢島の法律実務基礎科目[民事・刑事](24,750円)

  3. 選択科目総整理講座【矢島の労働法】(28,600円)

  4. 矢島のスピードチェック労働法(9,000円)

以下それぞれ詳細を記します。


第1、矢島のスタンダードコース

4つの講座からなる司法試験対策講座

4つの講座で構成される司法試験対策講座です。ちなみに予備試験パックもありますが、4講座はいずれにも共通しています。

こちらが予備試験パック

予備試験パックは4講座に加えて短答対策シリーズ法律実務基礎科目の2講座が追加されます。
私は予備試験の短答式試験を2回合格していたことや、実務基礎科目は購入した市販の書籍を読み切っていないことから、予備試験パックにする必要性はないと考え、司法試験対策講座を購入しました。
ちなみに、矢島先生の講座はガチの初学者向けではなく、学習経験者向けとしてリリースされています。

1、矢島の速習インプット講座

矢島の速習インプット講座

本講座はいわゆる基礎講座に位置づけられると思われます。私が購入した2023年版は約150h(1科目あたり20~25h)の時間でしたが、2024年版は約190h(1科目あたり25~30h)に増加するようです。
上記時間数はこちらのパンフレットに記載されているデータをベースに記載していますが、2023年版は、補講回が必ず行われていました。各科目において4~5時間の補講回があったので、おそらく2023年版でも180~190hはあったと思います。

、テキストはA5サイズ

テキストはA5サイズ

持ち運びやすいため、移動中の勉強も捗りました。また製本も比較的柔らかめなので、真ん中あたりであれば自力で見開き可能です。

、矢島先生の言葉で書かれたテキスト

矢島先生の理解が言語化されている

上記は私が実際に使っていたテキストです。写真が小さくて見づらいと思うので、LECが公開しているこちらのサンプルを見て頂いた方が良いと思います。
このテキストの特徴・強い点は、2つあります。
1つ目は司法試験と予備試験の出題趣旨・採点実感も盛り込まれている点です。一般論・抽象論を学習しながら、過去問で問われた個別論・具体論を紐づけることが可能になるため、得たばかりの知識をどのように答案上に反映すれば高い評価を得られるのかを確認しながら進めることが出来ます。
2つ目は理解・記憶の優先順位付けが明確にされている点です。〇が第1位、◇が第2位、△が第3位とされています。

重要度のランク付けがされている

テキストを高速回転したいとき、〇印を中心に読むことで科目の全体像を把握することが出来ます。全体像の確認ができたら、次に◇や△も併せて読むことで少しずつ幹を太くしていくことが可能です。
フルカラーではないため、アガルートのテキストのような華やかさはないですが、大した問題には感じませんでした。

、講義は毎年収録する最新版

YouTubeの無料講義から

矢島先生の講座は、毎年ライブ講義で収録しています。最新の判例・議論を余すことなく受講生に届けたいという矢島先生の思いが溢れる講座になっています。
他予備校においては、一度収録した講座は原則として継続して使い続け、例外的に過去問で出題された場合や、最新判例が登場した場合など、再収録の必要が生じたテーマのみ収録して、そのテーマだけ差し替えるといった運用もなされていますが、矢島先生はそんなことはしないので、安心安全です。

、論文合格発表までの時間つぶしになる
言い方は悪いですが、燃え尽き症候群になって、この3ヶ月は何から手を付けていいか分からない時期です。講座を購入すると、2~3週間ごとに新しいテキストが届くので、次のテキストが届くまでには該当の講座を聞いておくかという気持ちになります。聞き始めると、矢島先生が楽しそうに授業をしているので、こちらも頑張って吸収しようという気になります。

、試験本番当日、会場に持っていくには適さない
分厚く、かつ、冊数も多いので、試験本番当日に速習インプット講座のテキストを全部持っていくことは難しいと思われます。すなわち、速習インプット講座のテキストに一元化をしても、当日に持参することは難しいので、自宅で学習する際に辞書的に参照するなどの使用方法を想定した方が良いと思います。本番当日に持参する教材は、後述するスピードチェック講座がよろしいかと思います。

2、矢島の論文完成講座

矢島の論文完成講座

本講座は論文対策講座に位置づけられます。
司法試験の過去問をメインで扱い、直近8年分を取り上げてくださいます。予備試験の過去問も4~5年度を取り上げますがサブの題材に留まります。予備試験の過去問がサブ題材に過ぎないのは、予備試験の出題趣旨が抽象的であることに加えて採点実感が存在しないからだと思われます。

、テキストはB5サイズ

テキストはB5サイズ

速習インプット講座のテキストより一回り大きいB5サイズです。
メイン問題集が司法試験の過去問、補強問題集が予備試験の過去問を扱った教材となっています。
製本が柔らかいしサイズも大きいので、自力で見開き可能です。

、問題文に矢島先生の装飾が施されている

矢島先生による装飾1
矢島先生による装飾2

矢島先生が問題文を読むときにどのような事実に着目しながら読んでいるのかどのようなアンテナを張り巡らせているのか追体験することができます。最初は補助輪的な役割を果たしてくれますし、自立してからも問題文の読み方に誤りがないかを見直すきっかけを与えてくれます。
もちろん、何ら装飾されていないまっさらな問題文も収録されています。

、出題趣旨・採点実感に施された装飾

読みやすく加工されている

司法試験の出題趣旨(R4)採点実感(R4)を読んだことがある方ならなんとなく共感頂けるかと思いますが、内容は大事なことが書かれているのに無味乾燥の文字が羅列されているだけのように読めてしまい、頭に入ってこないのです。矢島先生は段落ごとに行間を空けてくださったり、太字や下線を施し、ときにはコメントを付すことによって読みやすくしてくださっています。些細なことですが、私の場合はこれがあるかないかで理解にだいぶ差が付いたと思います。
こんなことしなくても読める方は読めるでしょうし、あるいは頑張れば自分でもできそうな作業です。自分で行った方が実力が付きそうですが、私には無理でした。

、解説が充実している

解説1
解説2

小難しい議論は抜きにして、議論の出発点はどこにあるのか、悩ましい点はどこにあるのかなど、受験生の目線まで歩み寄った解説がなされています。また当該論点に該当する速習インプット講座のレジュメを抜粋して載せてくれていますので、基礎講座との往復も意識されているような作りとなっています。

、答案用紙型の解答例

答案用紙型の解答例

問題文への装飾、出題趣旨・採点実感の読み込み、論点解説、インプット講座との往復を経て、最後には矢島先生による解答例が掲載されています。これらを経れば内容面がスッっと理解できます。
また、紙面の都合との兼ね合いで、捨てるべき記述、三段論法を崩した記述など、形式面の答案戦術も学び取ることが出来ます。

、予備試験の過去問の取扱いが少ない

予備試験の過去問は補強問題集に収録

これが予備試験受験生にとってはネックになるかと思います。各科目4~5年度分を抜粋して扱うのみです。講義時間も、司法試験の過去問の解説は1問あたり1.5~2h程度掛けるのに対し、予備試験の過去問の解説は10~15分程度であっさり解説して終わります。
予備試験パックを購入したとしても、扱う論文の過去問は司法試験の過去問がメインなので、ハードルが高いと感じる方は多いかもしれません。
ただ、メリットはかなりあると思っています。司法試験の過去問は問題文も長いし、確かに難しいです。ただ、矢島先生の丁寧な解説によって、法的思考プロセスを養えること、試験考査委員が求める答案とは何なのかを知ることが出来ること、問題文の事実に食らいつく姿勢を学べること、答案戦略を盗めることから、攻めの答案守りの答案も徐々に書けるようになると思われます。
その後に補強問題集に掲載されている予備試験の過去問を解いてみると、これまで高い壁と感じていた予備試験が「あれ…?書けるかも?」と感じ始めるのではないかと思います。
予備試験で出題された論点はインプット講座で学べばよく、問題文の読み方、事実の使い方などを訓練すれば、掲載されていない予備試験の過去問にも十分に対応できる力が付く講座になっていると感じました。

3、矢島のスピードチェック講座

矢島のスピードチェック講座

通称スピチェと呼ばれています。直前対策講座に位置づけられます。
講座の内容は、速習インプット講座の最重要項目を抜き出した講座と表現できると思います。
速習インプット講座は1科目あたり25~30hでしたが、スピチェは1科目あたり8~10h程度にコンパクトにまとめられています。テキストも分冊ではなく、1冊にまとめられています。

、テキストはA5サイズ

テキストはA5サイズ

速習インプット講座のテキストと同じく、A5サイズです。持ち運びがしやすく、また各科目1冊にまとまっているため、試験本番当日に持参する教材に適しています。
製本もやわらかめなので、自力で見開き可能です。

厳選されたトピック

こちらは2023年版のサンプル講座です。速習インプット講座と違い、サクサク進むのが特徴です。気づけば全範囲が終わっているため、最重要論点を確認しつつ科目の全体像を把握することができます。講義そのものは1回だけ聞けば十分で、その後は何回もスピチェを読み込めば、少しずつ自信がついてきて、苦手意識が払拭できる素晴らしい教材だと思います。

、論証集よりは厚いが、教科書よりは薄い

挫折しない分量

教科書を通読するのは無理があります。一方で論点のみを取り扱った論証集では、論点ではない当たり前のことを答案に表現できない(気づけない)恐れもあります。
スピチェは要件・効果を意識して作られている他、解釈が必要になるトピックは議論の流れも併せて確認することが出来ます。従って、一般的な論証本よりは厚めですが、それでもコンパクトなのでギリギリを攻めた分量に収まっており、最終的には2-3時間で1科目を回すことも可能になります。

理解して記憶、忘れてはまた記憶の繰り返し

私は伸び悩む刑訴については、スピチェがリリースされた4月以降、テキストを6回読んで、記憶を繰り返しました。それだけ複数回取り組めるコンパクトな教材だと思われます。

、リリース時期が試験直前期

上三法は4月リリース、下四法は5月リリース

直前対策講座なので仕方ないのですが、リリース時期だけがネックです。2023年版は下四法も4月にリリースされていたのですが、2024年版は5月になるようで、これは司法試験対策としてはなかなかギリギリラインを攻めている印象です(予備試験対策としては余裕がありそう)。
冒頭でもお話した通り、試験本番当日に持参する教材はスピチェをオススメしたいのですが、司法試験の場合は、スピチェに一元化するには時間が足りないような気がします。かといって速習インプットテキスト全冊は多すぎて持ち運べないので、非常に悩ましいです。
私は、下四法が4月にリリースされていた2023年版だったので、本番まで3ヶ月間あったので、スピチェに一元化して会場に持参しました。

4、矢島の最新過去問&ヤマ当て講座

矢島の最新過去問&ヤマ当て講座

こちらも直前対策講座に位置づけられます。
直近の過去問(2024年版でいえば、R5の司法試験過去問)の解説講座と、R6の司法試験・予備試験で問われそうな出題予想(ヤマ当て)をしてくださいます。
なお、予備試験の直近の過去問解説講座はありません。

、テキストはB5サイズ

テキストはB5サイズ

速習インプット講座・スピチェより一回り大きいB5サイズです。論文完成講座と同サイズです。もちろん自力で見開き可能です。

、最新過去問編の作りは、論文完成講座と同じ

装飾された問題文
読みやすく加工された出題趣旨・採点実感

講座の作りは、論文完成講座と同じです。答案用紙型の解答例もあります。

、1年間の学習の集大成を試すいい機会

速習インプット→論文完成講座→スピチェを経て、挑む最新過去問編。それ以前に解く機会もあろうかと思いますが、上記3講座を経て最新過去問に取り組むと、問題文からにじみ出る匂いを嗅ぎ取った答案が書けるようになっているのではないかと思います。

、ヤマ当て編はお守りとして有効

正直、何が出るかなんて誰にも分からないので、ヤマ当て講座を頼るのは良くないのですが、ただ、試験が始まるまでの待ち時間に、緊張で落ち着かないときに読んでいました。
ちなみに、令和5年司法試験のヤマ当て結果は以下の通りです。
・憲法 平等権〇、生存権〇
・行政 処分性〇、原告適格(準名宛人)×、執行停止〇、裁量〇
・民法 配偶者短期居住権×、解除×、損害賠償×、物上代位〇
・会社 423×、429〇、831関係〇、瑕疵連鎖〇
・民訴 証拠能力×、不利益変更禁止の原則×、補助参加×
・刑法 未遂犯×、240条〇、233・234条〇
・刑訴 領置×、任意捜査の限界〇、伝聞証拠〇
結構当たってますね。。すごい。
私は、試験当日に持ち込むスピチェの教材に、ヤマ当てで紹介された該当テーマに付箋を貼って休憩時間中に読んでいました。

5、まとめ

これだけ充実した講座が揃っていて、毎年ライブ講義で収録をし直して、20万円は比較的安いと思われます。
LECでは頻繁に割引セールクーポン配布を行っていますので、それらの時期を狙えば、もっと安価で購入できると思います。

第2、矢島の法律実務基礎科目[民事・刑事]

矢島の法律実務基礎科目

私は予備試験パックでは購入せずに司法試験対策として購入したため、矢島の法律実務基礎科目講座については、スポットで購入しました。溜まっていた市販の教材を読み終えたことと、口述対策のために何か得られるものはないかと思い購入しました(結局は予備試験パックを買った方がお得だったかも)。

1、リリース時期に難ありか

まず前提としてお伝えしたいのが、この講座がリリースされるのは、予備試験の短答式試験後です。短答前から実務基礎科目の学習に取り組みたいという受験生には、スケジュール的に向かないと思われます。
私は論文式試験を受け終わった後の暇な時期に、口述対策(や来年の予備試験)に向けて購入したので時期についてストレスを感じることはありませんでした。

2、民事

民事のテキスト

、この講座の特徴
上記画像からも分かるように、第1部が過去問編で、第2部がインプット編という作りになっています。まず過去問に取り組んで、その後にインプットを行う点が特徴的です。普通は逆のような気もしますが、「最初にインプットに取り組んでも過去問でどんなことが問われているのか分からないと頭に入ってこないし眠くなるから、まず過去問を見ましょう」というのが矢島先生のスタンスです。とてもよい取り組みだと思います。

、過去問編の講義で取り扱うのは直近3年分

ちょっと足りないかなという印象は抱きますが、講義中に触れるのは直近3年分なだけで、過去問編のテキストの中には、付録としてさらに2年分の解説が付いています(合計5年分)。

、インプット編は網羅性に欠けるかも

予備短答後から論文までの短い期間に受講してもらうことを想定しているためか、インプットについては、内容が相当削られています(よく言えば厳選されている)。本当にクリティカルな要件事実だけを学習するといったイメージに近いです。
短答に通ったけどマジで実務基礎何もやっていないという受験生であれば、手を広げずに矢島先生のこの講座と心中することで良いと思います。
ただ、学習経験者であれば、この民事のテキストだけで論文・口述の本番を迎えるのは怖いので、やはり市販の大島本などで補強する必要があると思います。

3、刑事

刑事のテキスト

、この講座の特徴

民事と同じように過去問編インプット編というラインナップは同じです。また取り扱う過去問も直近3年分+付録2年分(合計5年分)という点も変わりありません。

⑵、インプット編

民事よりは内容面が充実していると思いました。結局私は、口述本番には定石だけを持参したのですが、定石に乗っていないけど矢島先生のテキストに載っている内容を、定石に一元化しました。最終的にはやはり定石に頼るのが安心かなと思います。

3、法曹倫理

法曹倫理のテキスト

法曹倫理のテキストは良くできていると思いました。口述にも持参しました。予備論文・予備口述で問われた条文、大島本の設問で問われた条文、定石で取り上げられている条文、これらの問題意識をテキストに一元化しました。
法曹倫理だけがまとまった薄いテキストがあればいいのにと思っていたので、私のニーズにはまった教材でした。

4、まとめ

民事はイマイチ、刑事は普通、法曹倫理は良い、といった感じでしょうか。仮に予備論文に向けて使用するならば、この講座でイチから学習するとなれば内容も時間も足りないと思うので、事前に大島本や定石で基礎を作り、過去問もきちんと検討してから、総仕上げで受講するといった使用方法が望ましいかと思われます。

第3、選択科目総整理講座【矢島の労働法】

労働法のテキスト一式

ここから選択科目の紹介になります。
私は、選択科目は労働法を選択しています。R4予備に向けては、加藤喬先生の労働法講座を購入して学習しておりました。
別の先生にも教わってみたいと思い調べたところ、矢島先生も労働法の講義をリリースしていることを知り、購入してみました。

1、インプット編

、テキストはB5サイズです。上記でご紹介した「速習インプット講座」と同じように、〇◇△によるランク付けもされています。
、講義時間は20hです。選択科目のインプット講義としては、20hは平均的かと思います。
、テキストの内容面は問題ないです。ただ、矢島先生は丁寧に講義をしてくださる関係で、テキストの進みが若干遅く感じることがあります。そして、重要度との関係で、◇△のテーマは講義では割愛することが多いです。
矢島先生の狙いとしては、とにかく〇印を中心に抑えて、全体像を把握してほしいとの思いからそのような講義スタイルになっています。
割愛された◇△は、全体像を把握してから読めば十分理解が出来るように記載がされていますので、特にストレスは感じませんでした。
、加藤喬先生との比較で言えば、加藤喬先生は学問的な記述が多いように感じます。誤解を恐れずに言えば、難しい言葉を難しい言葉のまま伝えるというか。一方矢島先生は、なるべく分かりやすく伝えるために学問と試験のバランスを崩さないギリギリの解説をしている印象です。

2、論文の書き方編

司法試験の過去問9問程度取り扱います(もしかすると2024
年版では予備試験の過去問も扱っているかもしれません)。問題数が少ないかなとは思いますが、労働法は論点を記憶さえすれば戦える科目です。したがって、労働法特有の問われ方、問題意識にさえ慣れてしまえば、そこまで過去問を重視しなくてもよいように思いますので、講義戦略としてもアリかと思いました。
、上記で触れた「論文完成講座」と同じように、出題趣旨・採点実感は読みやすく装飾されています。ただ、矢島先生による問題文への加工はありませんでした。答案用紙型の解答例もあります。
、講義で扱うものは9問程度ですが、付録として自習用に5問程度追加掲載されています(合計14問程度)。

3、まとめ

私はR4予備、R5司法の試験当日に持参したのは、辰巳がリリースする「一冊だけで労働法」でした。矢島先生の労働法講座のエッセンスも「一冊だけ」に一元化して持参しましたので、心強かったです。
また、この講座は、インプット論文対策を兼ねているのに、2万円台で購入できるというのは、価格がバグっているとしか思えません。
選択科目にそこまで時間も金も投下したくない、コスパよく学習したいという方にはもってこいの講座かと思います。

第4、矢島のスピードチェック労働法

矢島のスピードチェック労働法

8時間で労働法の全範囲を確認するスピチェ労働法です。

スピチェ労働法のテキスト

、テキストはB5サイズです。
、なぜか5分冊となっており、1冊にまとまっていないのがストレスを感じました。
、直前対策講座である以上仕方ないのですが、リリース時期が直前過ぎて購入するか迷いました。

通学なら5月リリースだが、通信だと6月リリース

通信の場合、司法試験の1ヵ月前にリリースされます。使い方が難しいところではありますが、私は気分転換の散歩中や、ベッドに入ってから聞いていました。テキストを開いたのも1回だけでした。
いわば、精神安定剤のような使い方をしていました。
もうすでに「一冊だけ」に完璧に一元化していたということも影響していると思います。
選択科目に不安があって、時間をかけずに総復習したいという思いがあるならば、いい講座だと思います。

ただ、矢島の労働法はインプット+論文で2万円台なのに、スピチェ労働法は9,000円するので、LECにしては強気の価格設定だと感じました。

第5、まとめ

本記事ではLEC専任講師の矢島先生の講座をご紹介いたしました。
私が一番おすすめするのは、スピードチェック講座です。試験本番に持参できる質の高いテキストですし、超基本・最重要項目を一冊にまとめてあるのはとても心強かったです。

世の中にはいろんな予備校がありますし、市販教材も充実しています。
自分に合った講座・教材を使うのが一番ですが、来年の司法試験(あるいは予備試験)に向けて、何を使って勉強するか悩まれている方の参考になれば幸いです。

DAI

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