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木の温もりは数値化しづらいです

暖冬でもやっぱり冬は寒いですね。
しっかりと暖かくして健康的に過ごしたいですが、
省エネ関係の数字を追求するか、
太陽光を載せてじゃんじゃんエネルギーを消費するか、
あなたならどうしますか?


■視覚の効果

1、色による印象

色には暖色と寒色があります。
黄色や橙色などの暖かそうな色が暖色
青色や青紫色などの冷たそうな色が寒色
です。

内装の色、外装の色、家具の色、衣服の色、などよく目に付くところの色を暖色にすると、温度が上がる訳ではありませんが、温かみを感じさせる効果があります。
また、温かさとは異なりますが、
暖色には、部屋を大きく感じさせる効果もあります。

2、明るさによる印象

色にも通じますが、
暖色系は比較的に明るい色ですので、明るい空間の方が温もりを感じやすいです。

ですから、窓が多く、大きい空間や照明によって明るく照らされた空間では温もりを感じやすいです。
また、照明の場合は昼白色(蛍光灯の色)よりも、電球色(白熱灯の色)の方がより温もりを感じます。

■有機質の効果

1、有機質とは

有機物(主に炭素と水素)を含んでいるもの
だそうですが、
私なりの解釈では、元々は生物由来のもの、と理解しています。

2、有機質なものとは

厳密に区分すると異なるのかもしれませんが、
建築材料で言う有機質としては、人が作り出したものでは無い自然素材を有機質と表現している事が多いです。

無垢材、珪藻土、漆喰などです。
一方で、ガラスや金属、コンクリートなどは無機質の代表のように表現されています。

3、有機質による印象

無垢材を例に取ると、色合い的には暖色系なので、
コンクリートなどより温かい印象があります。

また、無垢材は多孔質(穴がたくさんあいている)で素材の中に含まれる空気量が多くなることで様々な効果があります。

空気は熱を伝えづらい性質がありますので、断熱の効果もありますし、
湿度を調整してくれる効果も期待できます。

無垢材が何で触ると温もりを感じるのか、を説明する際には、
無垢材に素手で触れると自分の熱が無垢材に浸透していかずに、自分に跳ね返ってくるので、自分の熱で暖かいと感じていると、私は説明しています。

■無垢材の家が暖かいのは

という訳で、
暖色系で有機質な無垢材をふんだんに使用している家は温もりを感じやすいのです。

印象だけではなく、実際に体感していただくとより分かりやすいのですが、
もちろん、基本的な断熱性や採光などの計画などによっても変わってきますので、素材を理解した上で家づくりの基本をしっかりと守っている事が前提です。

ただ、何となく使っている無垢材では、本来の力は発揮しきれません。
また、無垢材は扱いに技術も必要なので、安易に使用すると、後でトラブルになりかねないので、ご注意ください。

■最後までお読みいただきありがとうございます