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この家にいつまで暮らしたいか

昔に比べて、
いつかは持ち家を手にしようと考える方 や
家を住み替える事への抵抗を持つ方 が減ってきていると感じます。

自分で建てた家、親が建てた家に生涯住むことが、暮らしの安心につながらないと感じているのでしょうか?
その家にいつまで住みたいですか?


■一国一城の主なんて、もう古いです

●持ち家はオワコンなのか?

「働き始めて、家族が増えたら、家を建てよう」
と言うことを、一昔前は何も疑問を持たなかった方が多かったと思います。

昔は、将来のために、結婚資金や住宅ローンの頭金を貯金していましたが、
今は、将来のために、預金以外の投資を積極的に行う方も増えたと思います。

自分の家を持つこと、自分のお金で家を建てることに対して、様々なリスクを感じ、家を持つことの安心よりも不安が勝り、
また、家を持つことの価値なども低下してきているのではないかと、
ひしひしと感じます。

●今ある家も建て替えではなく直して使う

自分で住宅ローンを組んで、何としてでも自分のお城(持ち家)が欲しいというよりも、賃貸住宅に暮らしすことや今ある住宅を直して、改修して、長く使おう とお考えの方が増えている印象があります。

もちろん、多くの方々が新築住宅へ建て替えていただけた方が建築業界としては良いのかもしれませんが、何でもかんでも古くなったら建替えではなく、愛着のある家をリフォームして長く住もうとのお考えは工務店としてとても喜ばしいことです。

更に前向きに考えれば、
マニュアルさえ覚えられば建てられるような規格化、工業化された新築住宅よりも、現場ごとに様々な知識や技術を駆使して設計施工をしていくリフォーム現場の方が難易度が格段に高く、自社設計施工を行う工務店などが求められると考えもあります。

●その家にこの先どのくらい暮らすかで計画する

性能、間取り、デザイン、などはリフォームでも大いに向上させることは出来ますが、リフォームは万能ではありません。
既存を残して行うため、完全に現行の新築住宅と同じものにはなりません。

例えば、
築100年の古民家があったとして、大規模改修したとしても、
更に100年後まで使い続けるには、相当の覚悟をもって相当の費用が掛けたとしても難しいかもしれません。

同様に、自分が生まれ育った住宅や購入した既存住宅をリフォームしたとして、その住宅が経てきた時間(30~50年経過したものとして)と同じだけその先も使い続けるのは、新築時にしっかりとした技術・知識で建てられた住宅でもない限り、容易ではないと思います。

住宅は新築時の品質に大きく影響されると私は考えています。

ですから、現実的な話しとして、
その先、この住宅にどのくらい住むのかによっても計画は大きく左右されると考えています。

●住み替えも選択肢の一つです

リフォーム、建替えの他にも、
家を住み替えることも選択肢の一つにして良いと思います。

持て余すほど広い家や手狭になった家、職場などの環境が変わりアクセスが悪くなった家、など使いづらくなった家に暮らし続けるよりも、他に住み替えた方が快適になるかもしれませんし、その家を有効に使える方もいらっしゃるかもしれません。

リフォームにしても工法や商品などもたくさん増えましたし、新築住宅にしても様々なご要望を叶えることも出来ます。
色んな選択肢がありますので、ぜひ、将来のことを考える上で、住まいづくりを楽しんでください。

■最後までお読みいただきありがとうございます