優先順位を間違えたリフォーム
家が古くなってくると色々と直したり、リフォームしたり、したくなると思いますが、
ご自分で実施したいこと と
プロが見て実施した方が良いこと とに
相違が生まれることがあります。
でも、決断するのはお客様です。
■優先順位の比較
1)内装と外装
家の中をきれいにするか、家の外をきれいにするか、
どちらが優先したらよいのかと言うことですが、
一般的には、「外」です!
外装をきれいにすることは、ただ、見栄えをよくするだけではなく、
外装材(外壁、屋根 等)の防水性、耐久性などを維持させるために必要なものですので、雨水の浸入を防ぐためにも定期的、かつ、優先的に実施することが推奨されます。
2)窓と内装
昨年と今年は 先進的窓リノベ事業 により、窓の省エネリフォームをお考えの方が増加していますが、既存を壊さずに設置できる「内窓」であれば問題はありませんが、窓を交換する「外窓の交換」の場合には内装のリフォームも必要になります。
優先順位とは若干ずれますが、
その部屋の内装には手を付けたくない場合には、内窓にするか、交換を見送るかをお勧めします。
中途半端に内装をリフォームすると、部屋がちぐはぐになって、
きっと後悔することになると思います。
3)太陽光と断熱
省エネと言うことでは、太陽光発電も人気ですが、
省エネルギーと言う観点から冷静に考えると、
太陽光発電は省エネ(エネルギーの消費が省ける)ではなく、創エネ(エネルギーを創る)ためのものです。
ですから、省エネで考えれば、断熱を優先するのがお勧めですが、
新しいものを取り入れたい方は太陽光発電を設置したいですよね。
ちなみに、
一つお伝えしておくとすると、
築年数の経過した屋根にそのまま載せるのだけはお勧めしません。
4)床と壁
部屋の室内をリフォームしたいと考えた時に、
床
壁
天井
の3カ所の内装があります。
どこか気になるところだけリフォームすれば、施工範囲が抑えられ、費用も抑えられるとお考えになるかもしれません。
しかし、部分的なリフォームはプロ目線ではお勧めではありません。
なぜなら、一部がきれいになると、他がとても気になるようになってしまうからです。
同じ時間を経過してきた部屋の一部だけがきれいになると、それまではあまり気になっていなかった場所の汚れなどが気になり、結局、追加でリフォームするケースがありますが、この場合は、別々の工事になってしまう為、初めに部屋全体をリフォームした場合より割高になります。
そして、後でお客様からこう言われます、
なぜ「部屋全体をリフォームした方が良い」と【強く】止めてくれなかったのか! と・・・。
■リフォームの優先順位の考え方
最も大事なのは、雨漏りに関係しそうな箇所 です。
これを最優先しないと、いくら、内装をきれいにしても無駄になります。
次に挙げるとすると、水まわり です。
毎日ご使用になる水まわりを快適にしておくと暮らしが充実します。
また、昭和56年以前の住宅の場合は、耐震 が最重要です。
昨今流行りの省エネリフォームは、優先順位は最上位ではありませんので、他のリフォームと一緒に検討するのがお勧めです。