2023年はスピッツイヤーだ。

10周年とか区切りのよい周年でもないのに
今までにないくらいの祭りだ。

　
全国ツアーとニューアルバム発売は想定内だが(最近、スピッツは三年ごとにニューアルバムを出している)
本の発売二種類、テレビ出演、雑誌発売(表紙)、ラジオ出演、グッズ発売など
山のように情報が発信された。

　
連日あまりの情報過多で心と頭を整理する必要があった。
スピッツファンクラブに入るほどスピッツにハマっている私にとって嬉しい悲鳴だ。

　
そんな中、下北沢で期間限定でイベントがあると発表された。

スピッツのニューアルバム『ひみつスタジオ』発売記念で
スピッツ×下北線路街コラボイベントがあるという。

開催期間は2023年5月17日(水)〜25日(木)。

　
5月のイベントなのに5月に告知があるものだから大慌てだ。

なんせ私は4月に骨折していて5月頭に包帯が外れたばかりで
まだ足は本調子ではなかったからだ。

　
5月末はさくらももこ展(横浜)、奥華子ライブ(千葉)に行く予定で
それさえ足がギリギリ治るかどうかという瀬戸際だったのに
そこに下北沢のスピッツイベントが入るとは絶句レベルだった。

　
下北沢は本来ならば近い。

栃木から東京なんて二時間あれば着くのだ。

　
しかし、しかしだ。
足が本調子ではない私に東京は遠かった。
なかなかに遠かった。

　
さすがに下北沢は諦めよう。
開催期間が短いし。

そう自分に言い聞かせていたが
やはり詳細まで告知されるとなかなかに自分を抑えるのは厳しかった。

　
スピッツ友達は友達で
開催期間中早々に行くことを私に伝えてくるし
三回は行くと言っているし
やはり影響を受ける。

　
自分の足や気持ちや予定を考え
私は結局行くことにした。

　
もし行くならここしかない、と
なんとさくらももこ展(横浜)の後、下北沢に行く計画をした。

　
足が本調子ではない中、栃木から県外に行くのは初めてなのに
よりによって初めての時にそんなに予定を詰め込んで大丈夫だろうか。
楽しみだが、不安もつきまとう。

　
横浜駅までは最寄り駅から乗り替えなく行けるし、駅そばでさくらももこ展があるからいいのだが
横浜駅から下北沢駅、下北沢駅から最寄り駅は乗り替えが複数ある。

更に、イベント場所である下北線路街もたくさん歩くようだ。

　
うーん、と悩んだ。
悩んだが、行きたい気持ちには勝てなかった。

　
私が行ったのは5月20日土曜日。
暑すぎず寒すぎない散策日和だった。

　
横浜でさくらももこ展を見た後は私は足早に下北沢駅へ向けて出発した。

今回のイベントで一番魅力的に感じたのはメンバー(合成)とのツーショットプリクラが撮れるコーナーだが
そのサービスは連日大反響で長蛇の列で待機し、整理券をゲットしても数時間待つらしかったので早々に諦めた。

　
生きて無事帰る。

大袈裟だが、私の第一目標はそれだ。

　
下北線路街の雰囲気を楽しみつつ
今回のアルバムキャラクターi-Oくんと写真を撮り
コラボメニューを飲食し、グッズを買えたらなおよい。

目標はそれくらいのゆるいものだった。

　
下北沢駅に着いたら、ハンドメイドマルシェをやっていた。

駅にはスピッツのポスターが貼ってあるらしいが探す余裕はなく
とりあえず下北線路街に行かねばと、近くにいた人に尋ねた。

　
教わった方向に歩くも
スピッツのライブTシャツの人に一向に出会わず
ようやく出会えたスピッチカップルも道に迷っており
私はGoogleマップを片手に駅に戻った。
やはり逆に進んでいたようだ。

　
駅に戻ると、ようやくちらほらスピッツライブTシャツの方にちらほら会え
教わるままに再び歩き出す。

だが
またしても私はどこかで道を間違えたらしく
なかなかに目的地に着かなかった。

　
汗だらけになって歩いていると
偶然、ポルノグラフィティの「VS」のPVロケ地に辿り着き、写真を撮る。

時間があればついでに寄りたかったので嬉しい。来るのは二回目だ。

　
　
歩いて歩いて歩いた先で
ようやく黄色の街が見えてきた。

見覚えのあるスピッツライブTシャツの方々も非常に多い。ようやく辿り着き、安堵した。

　
ダメ元でプリクラの整理券をもらいに行くと、配布終了と言われた。
14:30くらいだった。ガーンとなったが、まぁ仕方ない。

　
せめてグッズを！と思い
急いでグッズ列に並ぶと
私が三つキーホルダーを買った後、3分後くらいに完売と係の方が伝えていた。
ギリギリだった。

イベントは20時までで
もちろん私の後ろにもグッズ列は長くのびていた。本当に私は運がよかっただけだった。

　
余談だが
キーホルダー以外はとっくに売り切れていたし
それまでは一人5点まで購入できたが(色がランダム)
後日3点までに制限個数が変わっていた。

スピッツファンを舐めちゃあいかん。

　
お腹がペコペコだったのでコラボメニューを購入し
まずお腹を満たし
それからi-Oくんと写真を撮ったり、撮っていただいたりした。

　
どこかにあるQRコードを読み取ると裏話を聞くことができるが
複数あるうち一つしか私は見つけられず
でも足のことを考え、無理はせずに帰ることにした。

スピッツの長袖を着て、アルバムカラーの黄色のパーカーを着て
無事下北沢駅周辺を散策し、帰宅できてホッとした。

楽しかった。
やはり行ってよかった。

人生に悔いなし。

　
数日前、越谷レイクタウン(埼玉)で土日の二日間だけスピッツコラボイベントをやると発表され
そちらは行かない予定だったが
下北沢から帰った私は明日の電車時間を調べたりして過ごした。

両親は半ば呆れながら「タフだね。」と呟いた。

　
スピッツとポルノグラフィティに関しては特別な好きなので
足が大丈夫なら行きたい気持ちが止まらないのだ。