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キミはDSブームの先を行っていた「SIMPLE1500実用シリーズ」を知っているか!?

今月22日にTwitterでD3パブリッシャー公式がこのようなツイートを投稿。
なんとゲームセンターCXのミニコーナーにSIMPLEシリーズが登場したというのだ!なんだって!それは本当かい?!

https://note.com/kawapi/m/mf6167682c80c

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占いソフトの話に戻ると、放送は確認できていないが、SIMPLEシリーズで占いソフトは『SIMPLE1500実用シリーズ タロット占い』くらいなので、恐らくコレだろう。実はSIMPLEシリーズは派生シリーズがいくつもあり、これもその内の1つ!
CXデビューもしたことだし、今回は色んな意味でめちゃくちゃ早かった『SIMPLE1500実用シリーズ』を振り返ってみよう。

関係ないが以前Twitterで「次のゲームセンターCXの挑戦はSIMPLEシリーズらしいぞ!」という話が流れてきて、「えっ、マジで?THE功夫(SIMPLEシリーズではない)じゃなくて?」と思ったら本当に『THE功夫』だったことがありましたね……。
空飛ぶウーロン茶許せねぇ。画面外から飛んでくる木材許せねぇ。

『SIMPLE1500実用シリーズ』は2000年の8月に初代プレイステーションでスタートしたシリーズ。当時は既に『SIMPLE1500』シリーズが大ヒットしている真っ最中。

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https://www.d3p.co.jp/s_15/s15_036.html

同じ月に本家では『SIMPLE1500シリーズ Vol.36 THE 恋愛シミュレーション〜夏色セレブレーション〜』というタイトルが発売されていた。
PCで発売された『夏色Celebration』の移植で「SIMPLEシリーズ初のギャルゲー」!
当時は社内で反対の声もあったものの、5万本を超えるヒットとなり、以降のラインナップの幅の広さに繋がったと、D3の岡島部長がインタビューで答えている。

『THE麻雀』や『THE将棋』『THE囲碁』などでデビューしてヒットを飛ばしたSIMPLE1500シリーズだったが、テーブルゲーム系はすぐにネタ切れとなり、次の方向性を模索することになる。
「SIMPLEシリーズ初のギャルゲー」も『SIMPLE1500実用シリーズ』も、その流れから生まれた1つと言えるだろう。

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『SIMPLE1500実用シリーズ』は2000年から2002年にかけて18本が発売。
結構な本数なので人気あったのだろうか。

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「料理」から「姓名判断」「薬の時点」「カクテルのレシピ」「ツボ指圧」「犬の飼い方」「猫の飼い方」などなど。
タイトル通り実用性をウリにしたゲームがズラリだ。
「1時間でわかる株式投資」もなかなかスゴい。
これが1本1500円なのはゲームというより実用書感覚で絶妙。
ただ、今見るとブックオフの100円棚みたいな顔触れとも言えるな!

すべてオリジナルというわけではなく『カクテルのレシピ』『漢字クイズ』などは他のメーカーが出したタイトルのアレンジとなっている。

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「楽しく学ぶ運転免許」は特に需要が高かったのか、その後PS2やDSのSIMPLEシリーズでも発売されるほど。
ちなみにDS版は『夏色ハイスクル☆青春白書(略)』が出るまでもっとも長いタイトルのゲームソフトだった。

っていうか、『夏色ハイスクル☆青春白書(略)』のクソ長いタイトル、絶対これを意識して付けたろD3!

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第1弾としてラインナップされていたのは『乗換案内~2000年版~』!今でこそスマホで検索すればすぐだが、この当時はまだまだPCソフトの方が主流だった……はず。今見ると時代を感じるしかない1本だぜ。
メーカーは今も乗換案内でお馴染みのジョルダン。

余談だがこのジョルダン、ルーツはゲーム業界で、『クレイジー・クライマー』や『ムーンクレスタ』を開発した老舗中の老舗だ。Wii時代にも『女番社長レナWii』を出していたし、SIMPLEシリーズ屈指の名作である『THEキックボクシング』もこのメーカーだぜ!

DSでは『THE営業道』という書籍を元にしたビジネスマン向けのADVを出したり、GBAでは唐突に『対決!ウルトラヒーロー』というウルトラマンのゲームを出していたり、企画の方向性が割と謎のメーカーだな……。

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ゲームセンターCXに出演したので実質『プリンスオブペルシャ』と言っても過言ではない『タロット占い』はただの占いソフトではなく、タロットの歴史や占い方まで学べる本格的な内容だ。

「本ソフトカードのタロットカードは大アルカナのみを使用しております」

という注意書きがなかなか専門的だぜ……!

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『猫の飼い方』のクソ雑なネコのセリフも見所です。

こういった実用ソフトはニンテンドーDSで出ていたイメージが強いが、
『脳を鍛える大人のDSトレーニング』に端を発したDSブームは2005年。

実に5年ほど流行を先取りしており、D3パブリッシャーの先見の明を感じさせるシリーズと言えるだろう!
さすがSIMPLEシリーズでゲーム業界に革命を起こしたD3だぜ!

……とはいえ、いざニンテンドーDS時代に入った時のD3はこの時の経験を生かせてる感じがあまり無く、他の教育ソフトの後追いっぽいものが多かったんだよな。まあ、そんなところもD3らしいかもしれない。

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