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20代で「仕事」に悩む人に読んで欲しい本5選

 僕は月に30冊、つまり1日に1冊のペースで本を読みます。これが多いのか少ないのか。メンタリストのDaigoさんは自身の著書「自分を操る超集中力」(かんき出版)の中で、「私の読書量は1日20冊」と語っていたので僕の読書量はめちゃくちゃ少ないと分かります。もちろん量が多ければ良いというわけではないのですが、Daigoさんの活躍ぶりを見れば、読書量と「人生の成功」は比例すると言っても良いかも知れません。成功したくないのであればそれはその人の勝手ですが、やはり本を読むに越したことはないと思います。

 今回はタイトルにもある通り、20代で「仕事」について悩む人に読んで欲しい5冊を紹介したいと思います。このブログを書こうと思った時は厳選した3冊を紹介しようと思ったのですが、あれも読んで欲しい、これも読んで欲しいとなってしまったのでやむを得ず、2冊プラスして5冊を挙げます。

1,「自分の仕事をつくる」(西村佳哲、ちくま文庫、2009年2月10日初版)

 初版は2009年、今から14年前の本であるが、現代にも通じる「仕事」に対する向き合い方が綴られている。この本には、「仕事」に対する本質的な問い「仕事とは何か?」をテーマに、実際に「自分の仕事をしている人達」にインタビューをしたものがまとめられている。彼らの人生は「仕事=生き方そのもの」なのである。
 
 私が特に感銘を受けたのは、東京・青山のインテリアショップ「IDEE」のオーナーである黒崎輝男さんが語っていた内容である。以下に一部を記述する。

 「私は働くという言葉を、いつも洗い直している。スーツを着るとか、何時から何時までオフィスへ通うとか、それが働くっていうことじゃない。」「自分は何になりたいんだろうと考えた時に答えが出せなかった。しかし、何にはなりたくないっていうのは、結構わかってしまった。あれは嫌だからこっち、を繰り返した結果、自然と追い詰められるように現在に至っている。現在の仕事は、ドロップアウトの延長線上にあるんだ。」と。

 「何になりたいのか」ではなく、「何になりたくないのか」。逆転の発想とも言えるこの考え方は、自分のキャリアを考える上でも参考になると思った。

 他にも、パン屋さんとして成功をおさめている甲田幹夫さんは、「32歳くらいまでは定職を持たずに、いろいろな仕事をしながら旅をしていて、ある時パン屋という仕事に出会った。」「それまでは会社勤めをしたりして、でも『僕が売っているものを飲み続けたらカラダを悪くするだろうなとか』という矛盾が生じてきてしまった。だからパン屋を始めた。」

 今はSDGsという言葉が流行っている。「みんなが必死になって取り組んでいる」ではなく、「流行っている」のだ。SDGsを歌えば利益が上がるくらいにしか思っていない企業も多い。それは、SDGsの本質とはかけ離れている。そういうことが世の中平気で行われている。そこに違和感があってもやめることはできない。なぜなら組織とは、社会とはそういうものだから。その違和感を無視できない人は自分の仕事を作る。

 この本は「仕事」について悩んでいる人にぜひ読んでもらいたい。著者である西村氏は本を読む理由について、「読み手にとって読書の効用とは、自分の中にある「なにか」に気づくこと、それと出会うことにある」と語る。


2,「人生は20代で決まる」(メグ・ジェイ、ハヤカワ ノンフィクション               文庫,2016年4月15日初版)

 著者はヴァージニア大学で臨床心理学准教授を務めるかたわら、私設のクリニックでカウンセリングを行うアメリカの心理学者である。

 アメリカは日本と違い、新卒一択採用ではないので、というか大学在学中にスキルを習得しなかった人間に仕事はないので、20代のうちはフリーターでいる人も少なくない。30代で大学院に進む人も日本と比べて圧倒的に多い。この本は、そんな世の中で年上の人達に「20代は遊んでおけ」と言われるがままに、時間を浪費してしまう若者に警鐘を鳴らす一冊である。「20代を無難に過ごすと一生後悔することになる」と強い言葉で語られている。

 著者は20代の若者のセラピーを数多く担当してきた。そのセラピーの内容が自分と通じるところが多く、思わず「このクライアントは私そのものだ」と錯覚する人も多い。かくいう私もその一人で、この本を読んでから、「20代は漫然と過ごして良い時期じゃない、20代で遊んでしまったら必ず30代、40代、それ以降にツケが回ってくる」と気を引き締められる良本である。無責任な年上の意見を聞くのではなく、「しっかりと成功をおさめている人の意見を聞くべきだ」と、著者は語っているように思う。今の生活に不安を抱く人におすすめの本である。


3,「苦しかった時の話をしようか」(森岡毅、ダイヤモンド社、2019年4月10日初版)

 この本の著者はUSJの経営をV字回復させたことで有名な森岡毅氏である。本書は就活、キャリアに悩む自身の大学生の娘にあてて書いたものである。この本の中には、資本主義の「裏の顔」に対して赤裸々に書かれていたり、やりたいことがわからなくて悩む人へ、自分の強みが何かわからない人に、それを知る方法を指南してくれている。また、タイトルにもある通り、いわゆるエリートと呼ばれる階段を上った自身の最も苦しかった時についての話も書かれている。それを読むと、森岡氏の実績は決して才能ではなく努力で積み上げてきたものだと分かる。

 キャリアの先にあるものが果たして自分にとって幸福なものなのか、将来を考えた上で今どんな選択をすれば良いのか、そのヒントがこの本には書かれていると思う。「働く」ことに悩む人にぜひ読んでいただきたい一冊である。

4,「稼ぐために働きたくない世代の解体書 モチベーション革命」(尾原和啓、幻冬舎、2017年9月30日初版)

 今の若者は、すでに世の中にものがある状態で生まれているから乾けない世代。そんな乾けない世代がこれからの時代、どう生きていけば良いのかが、分かりやすく書かれているため読みやすい。以下に本書を読んでみて心に残った言葉をいくつか挙げる。

 ・楽しみをお金に変えてくことができる乾けない世代は強い

 ・どんな人にも、このために生きているな」と思えるほど、好きな物が存在する

 ・好きを仕事にすると言うことはオンもオフもない

 ・なるべく仕事は公私混同で取り組んだ方が効果的

 気になった言葉があったらぜひ本書を手にとって、その言葉の意味について考えてみてほしい。きっとあなたの力になります。


5,「 20代で得た知見」(F, KADOKAWA, 2020年9月19日初版)
 

 20代という「数字」自体に悩んでいる人がいたら、それは20代を経験した人に聞くのが一番だと思っている。それにただ歳だけをとってしまった人ではなく、成功をおさめた人に20代で何をしていたのかを聞くのが一番だと思う。今の時代、読んで面白かった本があったら、それを書いた著書にDMで感想を送ってみると、意外と返信がきたりもする。起業したいなら起業家にメッセージを送ってみるのも良いかも知れない。意外なことから仕事が、ビジネスが始まる可能性も十分にあるのが現代の良いところである。会って直接が無理でもDM、またはメールを送らないで後悔するよりは、やはり行動して後悔した方が良いと思いう。

 この本の初版は2020年、当時の著者の年齢は30歳。実際に著者が20代で経験して思ったこと、考えたこと、今を生きる20代に伝えたいことを書いてくれている。私がこの本を読んで特に心に残った言葉を以下に記述する。
 
 「己の心を捧げても良い特別なものに出会うためにはまず、お友達や流行り物と群れていては決して見つからない。だからこそ「孤独であれ」。ただし「私はここにいると叫び続けろ」

 私がブログを始めたのもこの言葉がきっかけである。20代という貴重な時間を、ただエスカレーターに乗るような社会生活、あるいは学生生活をしている人達は、一度立ち止まって、組織やら何やらの集団から離れるべきだと思う。もしそれが無理であれば、孤独と向き合う時間を1秒でも長く作るべきだと思う。その時間が必ず自分を成長させてくれるはずだ。もし自分の選んだ道が間違いだったと思ったら、その選択を成功の一歩目にすれば良い。この本は20代での悩み全てに答えてくれているような気さえする。ぜひ一度手にとってみてほしい。

 他にも読んで欲しい本はたくさんあるので、ジャンルや抽象的な概念でも良いので「こういうのが読みたい」と思ったら気軽に連絡してください。ただ、前述した通り、一番のおすすめは自分が惚れ込んだ人に、直接が無理だったらDMなりメールで「20代でするべきことに悩んでいます。おすすめの本を5つ教えてください」などと送ってみるのが良いと思います。そして、自分が惚れ込んだ人の年齢になる前に、その人が成し遂げたこと以上の成功を収めているのが理想だと思います。

 世の中では、「活字離れ」が進んでいると言います。しかし、悩み事は活字を読むことでしか解決できないと思います。気になった著者がいたらその人の本を買い漁り、自分の頭の中に落とし込んでいくのも良いかも知れません。偉大な方の考えをもとに自分の人生を再構築してほしいと思います。

 最後に、本を買う際は、メルカリやAmazonの中古、ブックオフで買うことをおすすめします。中古といっても、そのほとんどが状態の良いものであるし、書かれている内容が変わるわけじゃないので。新書を買うお金があったら、中古の本を数冊買った方が絶対に良いです。

ご連絡はXのDMまで
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