飯田医院 第5話
風邪をひいた
高校生の頃だったか、風邪をひいた。んで、熱が出た。だるくて学校に行けないので飯田医院に行った。せんせの顔見りゃ治るかも。そんな思いもあった気がする。
「今日はどしたんや」
「なんか熱あってだりー」
「ほんならこれにションベン取ってこいや」
あれ?今日は切ってみるって言わんなー。せんせ病気かな。
500ccのビーカー
渡されたでっかいビーカーを眺めながら
「どこでションベンすればいーの」
「あほ、便所に決まってるやろ」
便所でビーカーにつるつる一杯(福井弁で表面張力ぐらい満タンに入れること)になるまでションベンした。少し溢れて手についたけど、こぼすとアカンのでそのまま診察室へ。
「ションベン持ってきたよー」
診察室へ
便所から少しずつこぼしながら診察室へ入ってきた俺に
「あほー!誰がほんなよーけ取ってこいって言うたやー。自分で掃除せーよ!」
なんで俺が怒られるの?言われた通りにションベン持ってきただけなのに・・・。
「あのなー、検尿は一番下の線まででいーんじゃ。覚えとけ!」
怒られながら床を吹いていると、少し熱が下がって楽になってきた。
大した名医・・・に違いない
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