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【博物館・美術館】楽しい大阪歴史博物館

大阪歴史倶楽部です。

大阪城公園のすぐ南西にあります大阪歴史博物館おおさかれきしはくぶつかんをご紹介いたします。

大阪歴史博物館とは
大阪歴史博物館は、2001(平成13)年にオープンした比較的新しい博物館で「都市おおさか」の歴史と文化をテーマにした歴史系の総合博物館です。

その前身は、大阪城本丸にある旧陸軍第四師団司令部の建物(現在のミライザ大阪城)を使用して1960(昭和35)年にオープンした大阪市立博物館おおさかしりつはくぶつかんでした。

展示内容(常設展)
大阪歴史博物館は、10階から7階までが常設展示じょうせつてんじ室になっています。お客さま(観覧者かんらんしゃ)は、まずエレベータで10階まで登り、エスカレータで1階ずつ降りて各フロアの展示を観てまわります。各フロアの構成は、

10階:古代のフロア
おもに難波宮なにわのみやとその時代に関する展示

9階:中世・近世のフロア
鎌倉かまくら室町むろまち時代(中世ちゅうせい)と江戸えど時代(近世きんせい)に関する展示

8階:「歴史を掘る」をテーマにしたフロア
考古学こうこがくでの遺跡いせき発掘調査はっくつちょうさに関する展示

7階:近代・現代のフロア
おもに大大阪時代だいおおさかじだい(大正時代から昭和初期)と終戦後に関する展示

となっています。このなかで大阪歴史倶楽部がオススメしたいのは、やはり7階の近代・現代のフロアです。

7階の近代・現代のフロアは、大正時代から昭和初期にかけての当時の街並み(商店街)や住宅などが実物大で再現されていて、その商店街の中を実際に歩くことができます。大大阪時代(大正時代から昭和初期)へタイムスリップしたみたいで、とても楽めます。

大阪歴史博物館の建物
再現された商店街(7階)
商店街の八百屋さん(7階)
商店街を歩くモダンガール?(7階)
子供服屋さん(7階)
あの服いいなぁ〜(7階)
再現された芝居小屋(7階)
今日の芝居は何かな?(7階)
再現された街角の公衆電話ボックス(7階)
再現された洋風の住宅(7階)
寒いので火鉢に炭を入れておきましょう(7階)
お父さん、お帰りなさい(7階)
再現された和風の住宅(7階)
歳をとっても勉強は大事じゃ(7階)


博物館の展示について

一般的に博物館の展示は、おもに常設展じょうせつてん特別展とくべつてんとに分けられます。

常設展じょうせつてんは、その博物館のテーマやコンセプトをもとにした展示で、期間を区切らずに入館料金だけでいつ行っても観ることができる展示です(入館無料の博物館もあります)。

これに対して特別展とくべつてんは、期間を区切って特別に企画されたテーマをもとに行われる展示です。特別展の場合は、入館料金のほかに別料金が必要な場合もあります。特別展のことを(特別展でも比較的規模の小さい展示を)「企画展きかくてん」などという場合もあります。

【豆知識】
古い時代(明治・大正時代)の博物館のうち、もともと博物館として設計された建物は基本的に庭園などの広い敷地を周りに持つ平屋建(1階建)の建物でした。

その理由は、地震・水害・火災などの時にすばやく展示物を屋外の安全な場所(博物館の敷地内の広い場所)へ避難させるためです。階段やエレベータは緊急避難時には大きな障害となります。

しかし近年は土地確保の難しさや土地価格の高騰などの問題があり、また防災技術の発達によって広い敷地を持たずに2階建て以上の建物の博物館も建てられるようになりました。

博物館の見かた楽しみかた
博物館の常設展じょうせつてんには、たくさんのものが展示されています。それを最初から最後までひとつひとつ丁寧に観て説明書きもすべて読んでいくと、誰でもたいへん疲れてしまいます。

博物館を観に行った時に感じるこのような疲れをMuseumミュージアム Fatigueファティーグ(博物館疲労)といいます。博物館の展示物に集中して観ていくと誰もが感じる疲労感や倦怠感です。

これを防いで博物館をめいっぱい楽しむためには、あらかじめ「今日はこれをメインに観よう」「今回はこの時代に集中しよう」などと自分なりにテーマ(目的)を決めておいて、その他の展示物や説明書きは観ずに飛ばすか、適当に流しながら観る程度におさめておくのが良いと思います。見おわって「少しものたりないな」「また来よう」と思うくらいがちょうど良いと思います。

博物館データ
大阪歴史博物館
http://www.mus-his.city.osaka.jp/index.html
大阪市中央区大手前4丁目1-32

大阪メトロ谷町線たにまちせん中央線ちゅうおうせん谷町四丁目たにまちよんちょうめ」駅9号出口から北へ約100m(徒歩約1分)または2号出口から東へ約300m(徒歩約3分)

写真:2020年09月 大阪歴史倶楽部 撮影
※展示室内は許可を得て撮影いたしました。


おわりに(博物館は安心安全)
博物館という場所は、基本的に黙って展示物を観る場所です。人と会話をしたり、飲み食いしたりする場所ではありません。そして館内は、国宝や重要文化財などの貴重な文化財を劣化から守るために温度・湿度・換気は24時間365日、常に管理・調整されています。ですから博物館は、非常に安心安全な場所だと思います。

普段の日常生活では見ることができないような国宝や重要文化財などの貴重な文化財を観て楽しく学べる、そんな非日常的な特別な空間の博物館へ気分転換にお出かけになってはいかがでしょうか。

今回ご紹介いたしました大阪歴史博物館に限らず、皆さまのお近くの博物館へお出掛けになることを大阪歴史倶楽部はオススメいたします。

最後までお読みくださり、ありがとうございました。

(『大阪歴史倶楽部』第2巻 第9号 通巻19号 2022年3月5日)

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