リヨンオペラ座

L'Opéra Nationale de Lyon

オペラも建築も注目を集める
リヨンオペラ座

 ローヌ河とソーヌ河に挟まれたプレスキル(中州Presqu'île)地区、リヨン市庁舎(Hôtel de Ville)と向かい合う「かまぼこ」形の一風変わった建造物。これがリヨンオペラ座です。1831年に完成した新古典主義建築のオペラ座を、世界的に有名なフランス人建築家のジャン・ヌーヴェルが4年かけてリノベーション。1993年5月に竣工しました。竣工当初はリヨン旧市街の景観に合わないと多くの批判がありましたが、現在では街の風景に溶け込んでいます。

 このオペラ座は、地上13階、地下5階の18階建て。騒音を防ぐために特殊な吊り下げ方式になっている地上階のメインホールは1100人を収容。地下には200人収容のアンフィテアートル(階段桟敷)があります。もともとの建造物のファサード(façade)の上に造られた特徴的な半円状のガラス張り部分はバレエの練習スタジオになっています。鉄とガラスがふんだんに使われ、光あふれる新古典主義の歴史的な空間とメタリックな黒のモダンな空間とが美しいコントラストを醸し出しています。

 1996年より「フランス国立」のオペラ座になり、パリの新オペラ座に次ぐ規模で約350人の楽団員、職員を擁し、年間延べ約15万人の観客を動員しています。2008年9月からはフランスの国立オペラ座としては史上初めての日本人指揮者「マエストロ」、大野和士さんが常任指揮者に就任しています。

 ジャン・ヌーヴェルの建築と大野和士さんのオペラの両方が一度に楽しめる、贅沢極まりないのがリヨンのオペラ座です。

information

Opéra de Lyon
Place de la Comédie 69001 Lyon
http://www.opera-lyon.com



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